- 生産者(ドメーヌ):岩の原ワイン
- 国:日本
- 生産地(テロワール):新潟県上越市
- 年代(ヴィンテージ):2023年
- 品種:越後・高田シャルドネ、ローズ・シオター
- 栓:コルク
- 熟成:記載なし
- アルコール度数:12%
- 飲み頃の温度:10℃
- 楽天価格:2,118円
日本海を望む広大な平野にある岩の原葡萄園。豪雪地帯のため葡萄の木の背が高い。そんなワイナリーを象徴する『深雪花(みゆきばな)』は、雪深い新潟県上越市に可憐な花を咲かせる「雪椿」をイメージして命名された。赤ワインもあるが名前の雪は白ワインに似合う。越後・高田で育てた欧州種のシャルドネと、創業者の川上善兵衛が作った品種ローズ・シオターをブレンドして造られている。
生産者(ドメーヌ)
日本ワインの父・川上善兵衛のワイナリー。明治元年に生まれ、父の早逝によって7歳で当主を継いだ善兵衛はアメリカに渡った勝海舟にワインを飲ませてもらい、22歳から財産のすべてをワイン造りに費やした。明治24年に9品種127本の苗木を植え2年後に収穫。独学で英語やフランス語を学び、海外の文献で葡萄栽培の勉強をした。醸造用の石蔵を造ったのは明治28年。経営難に陥りながらサントリーの創業者・鳥井信治郎などの支援もあり生産を安定させた。
葡萄品種(セパージュ)
ローズ・シオターは1927年(昭和2年)に「ベーリー♀」と「シャスラー・シオター♂」を交雑し作られた葡萄品種。樹は赤褐色で、果皮の色は淡い黄色。すりおろした青りんごや洋梨ような甘さ、淡い緑色が特徴。シャルドネとローズ・シオターの融和が楽しめる白ワイン。
エチケット(ラベル)
可憐な椿と背景の白が日本画の空白の美。日本酒を飲むように姿勢をキリッとしてくれる。絵の雪椿は、陶芸家・齋藤三郎が描いたもの。
味わい
ファーストインプレッションは、舌の上に重力を感じ、サラサラではなく、まったり。舌の上で雪が解けていくような儚さ。雪を飲んでいるようなワイン。雪解けを飲んでいるワイン。雪消(ゆきげ)のワイン。左回しで飲むのがおすすめ。味わいが広がる。
料理とのマリアージュ
公式のおすすめは天ぷら(塩)や刺身。枝豆と玉ねぎの天ぷら、ワイン塩を添えて試してみた。天ぷらの油が消えて、余韻がフワッと広がる。長野オリンピックで金メダルを獲った原田雅彦の大ジャンプ。そう、これは日の丸飛行隊のマリアージュ。