ワインの聖書

葡萄酒という神の雫への巡礼。家の飲みホームワイン。孤高のワインを届けます。

バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド・ボルドー・ルージュ

バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド・ボルドー・ルージュ

  • 生産者(ドメーヌ): バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド
  • 国:フランス
  • 生産地(テロワール):ボルドー地方
  • 年代(ヴィンテージ):2022年
  • 品種:非公開
  • 栓:スクリューキャップ
  • 熟成:非公開
  • アルコール度数:13%
  • 飲み頃の温度:15 - 18℃
  • 販売価格:1,427円(税込み)

「バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド・ボルドー・ルージュ」は、「シャトー・ムートン・ロスチャイルド」を擁する名門ロスチャイルド家が手掛けるデイリーワイン。メルローやカベルネ・ソーヴィニヨンなどをブレンドし、ベリー系の果実味、まろやかな味わいが特徴の親しみやすい赤ワイン。

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セブンイレブンで取り扱いがあり、1500円以下で買えるデイリーワインである。ボルドー五大シャトーに名を連ねるロスチャイルド家がコンビニに進出する懐の広さを見せている。何十万円もの価格がつく《シャトー・ムートン・ロスチャイルド》を生み出す名門が、コンビニの棚にまで降りてくる。その事実に、ロスチャイルド家の懐の広さを感じる。

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選ばれた一部の人だけではなく、誰もが気軽にボルドーワインへ触れられるようにする。これは、格式を捨てたのではない。格式の門を、日常へ向けて開いたワイン。

栓はコルクではなく、スクリューキャップ。抜栓の儀式も、コルクが折れる心配もない。飲みたい夜にひねるだけで、すぐにボルドーが始まる。

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輸入はワイン専門店として知られるエノテカが手がける。

味わい

バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド・ボルドー・ルージュ

グラスへ注ぐと、濃いガーネット色が静かに沈む。黒に近い液体の縁にだけ、赤い光が残る。深夜の宮殿で、消えかけた燭台が最後の炎を揺らしているようだ。

香りは強い。熟したベリーが勢いよく立ち上がり、黒い果実の奥から、ボルドーらしい乾いた気配が追いかけてくる。

口に含めば、まず渋みが舌をつかむ。続いて酸が輪郭を引き、果実味がその骨格に肉を与える。まろやかさを特徴とする親しみやすい赤でありながら、決して軟弱ではない。力強い酸味とタンニンが正面から迫る、いかにもボルドーらしいワインだ。

ただし、名門の名を背負っているからといって、特別に美味しい一本というわけではない。驚くような複雑性も、忘れがたい官能もない。正直に言えば、よくある価格帯のデイリーワインである。

バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド・ボルドー・ルージュ

だが、ワインは味覚だけで飲むものではない。何でもない一日の終わりに、少しだけ気分を上げたい夜がある。友人の家へ向かう途中、「高級品でなくていい。でも、食卓に少し華やかさを添えたい」と思うことがある。そんなとき、この一本はちょうどいい。

王冠をかぶるほどではない。けれど、シャツの襟を正し、背筋を少しだけ伸ばしてくれる。これは、日常のために仕立てられたロスチャイルドなのだ。

 

料理とのマリアージュ

バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド・ボルドー・ルージュ

  • ハンバーグ:ワインがまろやかになる
  • ステーキ:肉のワイルドさ、旨みが引き立つ
  • ペペロンチーノ:ワインのキレがを加速して相性よし
  • ナスのパスタ:トマトの酸味がう旨みを加速する
  • 焼きハム:ワインの酸味がハムの塩味と調和する
  • 焼きパプリカ:ワインの酸味が際立つ

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ハンバーグは、肉の脂とソースの甘みがタンニンをほどき、硬かったワインがまろやかになる。鎧を脱いだ騎士のように、表情が柔らかくなる。

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ステーキは、牛肉の野性味がワインの骨格を呼び覚ます。肉の旨味が濃くなり、ワインにも大地を踏みしめるような力が生まれる。

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ペペロンチーノは、ニンニクと唐辛子の刺激がワインの酸を鋭く研ぎ澄ます。キレが加速し、互いが前へ走り出す。

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ナスのパスタは、ナスの油分とトマトの酸が、ワインの渋みを包み込む。トマトの酸味によって果実の旨味が押し上げられ、赤い味覚が一つに重なる。

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焼きハムは、ハムの塩味とワインの酸が調和する。塩気が果実味を引き締め、余韻を端正に整える。

焼きパプリカは、野菜の甘みを受けて、ワインの酸がいっそう鮮明になる。調和というより、酸の輪郭を楽しむ組み合わせだ。

なかでも、ハンバーグやステーキのような肉料理には安定した強さを見せる。肉の焼ける匂いが漂う、ごく普通の食卓でこそ、その役割を果たす。

 

エチケット

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白地のエチケットには、流麗な筆記体で「Bordeaux」と記されている。細い金の罫線、深いネイビーの帯、その上に刻まれた「BARON PHILIPPE DE ROTHSCHILD」の名。装飾は抑制され、名門らしい静かな気品が漂う。

中央上部と黒いスクリューキャップに描かれているのは、ロスチャイルド家を象徴する五本の矢。一本の矢は折れる。しかし、五本を束ねれば簡単には折れない。

それは家族の結束であり、異なる葡萄を組み合わせて一つのワインを造る、ボルドーのブレンド文化そのものにも見える。

バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド・ボルドー・ルージュ

カベルネ・ソーヴィニヨンの骨格、メルローの柔らかさ、カベルネ・フランの香り。それぞれは異なる方向を向きながら、束ねられることで一本の強さになる。威圧するのではなく、家紋だけを静かに掲げる。名門とは、多くを飾らずとも自らを語れるもの。

葡萄(セパージュ)

熟成方法と品種構成の比率は非公開だが、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなど、ボルドーを象徴する黒葡萄をブレンドして造られている。

生産地(テロワール)

ボルドー

このワインは、AOCボルドーに分類される。AOCボルドーとは、フランス・ボルドー地方で生産されるワインのうち、より狭い村名や地域名の呼称ではなく、ボルドー全域の生産規定を満たしたワインに与えられる地域名呼称である。使用できる葡萄品種や栽培・醸造方法などの基準を守りながら、広い地域の葡萄を用いて造られる。

そのため、特定の畑や村の個性を鋭く表現するというより、ボルドーワインらしさを分かりやすく伝えることを目指している。カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなどを束ね、果実味、渋み、酸味を整える。万人に届くよう翻訳された、ボルドーの共通語である。

この一本に、ムートン・ロスチャイルドの奇跡を求めてはいけない。けれど、名門が積み重ねてきた歴史の入口は、確かにここにある。五本の矢が描かれたスクリューキャップをひねれば、遠かったボルドーが、今夜の食卓まで降りてくる。それだけで、いつもの夜が少しだけ華やぐ。

 

コロナビール(コロナ・エクストラ)〜光を飲むビール、瓶を持つと、少し遠くへ行きたくなる

コロナビール(コロナ・エクストラ)〜光を飲むビール、瓶を持つと、少し遠くへ行きたくなる

  • 国:メキシコ
  • 種類:ペールラガー
  • アルコール:4.5 %
  • カロリー:132kcal(瓶)
  • 原材料:麦芽、ホップ、米、コーン

コロナビール(正式名称:コロナ・エキストラ)は、メキシコ発祥で世界180ヵ国以上で愛飲されているプレミアムラガービール。

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特徴は、軽さ。苦味の少なさ。喉を通ったあとに残る、すっきりとした爽快感。アルコール度数は4.5%。重く酔わず、舌の上で主張しすぎず、時間を明るい方へ流してくれる。日本の苦味の強いビールをエスプレッソとするなら、コロナはカフェ・オ・レ。角がない。苦味が尖らず、麦の香ばしさも、ホップの存在感も淡くほどけていく。

「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

今では、バドワイザー(米国)、ハイネケン(オランダ)と並ぶ、世界シェアトップ3の世界三大ビールと呼べる。

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ラベルには、神話に出てくるライオンと鷲が融合した空想上の生き物グリフィンが描かれる。中央には王冠(コロナ)があしらわれている。

ジョッキやコップに注がず、栓を抜いた瓶からラッパ飲みされることが多い。広告に「このビールは、立って飲むのがお行儀です」というキャッチコピーもある。

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メキシコ国内で約50%のシェアを誇る最大手メーカーモデロ社(グルポ・モデロ)が、同社の最初のビールとして発売したのが「コロナ・エキストラ」を1926年に発売。

2026年は100周年にあたる。風味の劣化を防ぐために伝統的なビール瓶が茶色をしていたのに対し、コロナビールは売れ行きを優先して透明な瓶を使用した。

バドワイザーがアメリカの広い道路を走る赤いオープンカーなら、ハイネケンはヨーロッパの街角を吹く青い風。コロナは、メキシコの海辺に沈む夕陽である。

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口に含むと、まず感じるのはやさしさ。苦味はとても穏やか。麦の甘みも軽い。米とコーンによるすっきりした後味があり、舌の上に重さを残さない。炭酸は強すぎず、しかし心地よく、喉を抜けるときに小さな光の粒のように弾ける。

「どうだ、うまいだろう」と胸を張るビールではなく、黙って隣にいて、気づくと場の空気を明るくしている。濃厚さや苦味で勝負するビールとは、まったく違う場所に立っている。

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余韻は短い。飲んだあと、口の中がすぐに軽くなる。だから、もうひと口飲みたくなる。料理を食べたくなる。会話を続けたくなる。

沢木耕太郎さんの随筆に『冠(コロナ) 廃墟の光』がある。タイトルの「冠」という言葉の乾いた光。勝利ではなく、旅の途中で見た一瞬の輝き。

コロナ・エキストラにも、そんな光がある。

ビールの中には、深い森のようなものもある。暗いバーのカウンターに似合うものもある。濃い苦味で、夜を長くするものもある。

けれど、コロナは違う。コロナは、昼のビールである。光のビールである。立って飲むビールである。瓶を持つと、少し遠くへ行きたくなる。

相性のいい料理

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コロナビール(コロナ・エキストラ)は、料理の味を邪魔しない。お好みや焼きそばソースの甘みを和らげ、さらに美味しくする最強コンビ。

甘辛いソースの輪郭をやわらげ、キャベツの甘みを前に出し、マヨネーズの油分を軽くしてくれる。口の中に残ったソースの余韻を、海風のようにさらっていく。

焼きそばは味が整う。ソースの甘みを少し和らげ、油の重さを流し、最後に淡い麦の甘みを残す。ビールが前に出すぎないから、焼きそばがちゃんと主役でいられる。

コロナは違う。料理の横に立ち、必要なときだけ風を送る。その距離感がうまい。

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ビールの軽やかな苦みと炭酸が、サルサソースの濃さをさらっと流してくれる。タレの硬さがほどけ、口の中がすっと澄む。そこへまた麺をすする。焼きそば、ビール、焼きそば、ビール。この往復が、たまらなく気持ちいい。

ソースの濃厚さは、ビールが清流のように洗い流す。ハラペーニョの辛みは、泡が軽やかにさらっていく。チーズのまろやかさは、ビールのキレによって輪郭を取り戻す。

メキシカンタコス味の焼きそばとコロナビール。濃さと軽さ、辛みと爽快感、チーズのコクと炭酸のキレが、互いの旨みを殺さずに引き立て合う。まさに、陽気で美しいマリアージュである。

ブリトーとの相性もいい。トルティーヤの香ばしさ、肉や豆の旨み、サルサの酸味、チーズのコク。そのどれにもコロナは強く踏み込まない。横から風を通すように、味の密度を少しだけ軽くしてくれる。互いの旨みを殺さない、距離感のうまい組み合わせ。

 

「アルパカフルーツスパークリング レモンと白ワイン」〜飲めるアイドル、レモンの風が吹く199円の小さなステージ

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  • 生産者(ドメーヌ):サンタ・ヘレナ
  • 国:チリ
  • 生産地(テロワール):セントラル・ヴァレー
  • 葡萄品種:非公開
  • アルコール度数:5.0%
  • 販売価格:199円

日本で一番売れているワインブランド「アルパカ」から、2026年4月14日に発売された缶ワイン。全国のスーパーやコンビニなどで販売されている。

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チリワインの「アルパカ」をベースに、ウォッカ、レモン果汁、炭酸などを加えたスパークリングタイプだ。加工を行っているのは日本のアサヒビールなので、分類上は「日本ワイン」となる。

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これはワインではない。そう断じてしまうのは簡単だ。だが、その一線を越えた瞬間、この液体は別の顔を見せる。

それは、夏の帰り道にふと買ったレモンサワーでもなく、高級な白ワインでもない。もっと無垢で、もっと軽やかで、もっと自由だ。

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愛嬌のあるシルエットが、柔らかなグリーンの中に立っている。背景はレモンイエローから白へと溶けるグラデーション。そこに、瑞々しい葡萄とレモンのビジュアルが配されている。徹底して“軽やかさ”に振り切ったデザインだ。

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金の縁取りはあるが、それは高級感というより、「ちょっとだけ特別な日常」を演出するための装飾。ワインでありながら、ワインに縛られない。その思想が、このエチケット全体から滲み出ている。

味わい

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最初に来るのは、炭酸の心地よい刺激。続いて、ほんのりとした柑橘のニュアンス。レモンは主張しすぎない。あくまで“風”のように通り過ぎる。

酸はあるが、鋭くはない。甘さもあるが、重くはない。すべてが「ちょうどいい距離」で配置されている。ワインとして評価すれば、輪郭は曖昧だ。だが、飲み物として見た瞬間、完成度は跳ね上がる。気づけば、もう一口。そして、もう一口。

飲み終えたあとに残るのは、重厚な余韻ではない。ただ、喉の奥に残る微かな泡と、「もう一本、開けたい」という軽やかな誘惑。

冷蔵庫に常備したい。そう思わせる缶ワインは初めてだ。

例えるなら、まだ世の中の重さを知らない、笑顔だけで空気を変えてしまう存在。ステージに立った瞬間に場を明るくする“アイドル”のような飲み物。主張はしない。だが、場を支配する。

 
 

料理とのマリアージュ

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チーズは、乳脂のコクを、炭酸が軽やかに持ち上げる。主役はワインだが、チーズはその舞台を整える存在になる。

サラミは、塩気と脂が、泡の快感を増幅させる。飲み物としての“気持ちよさ”が一段上がる瞬間。どちらも共通するのは、「合わせる」というより“炭酸の快楽を加速させるスイッチ”であることだ。

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お好み焼きとの相性は、驚くほど良い。ソースの甘さを軽やかに洗い流す。ただ消すのではない。白ワイン由来の酸味が、ソースの甘辛さと呼応し、レモンの爽やかさが後味に細い光を差し込む。

濃いはずのお好み焼きが、急に軽くなる。粉もんの熱気に、チリの白ワインとレモンの風が吹く。これは、かなり美味しい。いや、めちゃくちゃ美味しい。

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唐揚げ、ポテトとの相性もいい。

炭酸が油をほどき、レモンの香りが衣の重さを軽くする。唐揚げの肉汁を受け止めても、ポテトの塩気に寄り添っても、ワインの爽やかさは最後まで残る。

主張が強いわけではない。けれど、ちゃんとそこにいる。揚げ物の横で、泡が小さく弾け続けている。食べるほどに飲みたくなり、飲むほどにまた手が伸びる。

唐揚げとポテトという、どこまでも気軽な組み合わせを、ただの晩酌ではなく、少し楽しい時間に変えてくれる。

 
 

生産者(ドメーヌ)

アルパカ,サンタ・ヘレナ社

1942年創業のサンタ・ヘレナ社はチリワインにおける輸出ブランドのパイオニア。今では世界90カ国以上で愛飲されている。高品質なチリワインの産地として、近年世界から注目を集めているコルチャグア・ヴァレーやセントラル・ヴァレーを拠点にワインの品質に磨きをかけている名門ワイナリー。

 
 

生産地(テロワール)

セントラル・ヴァレーは、北のアコンカグアから南のマウレ川まで、南北350kmにわたる広大なワイン産地。19世紀からヨーロッパ品種の栽培が始まり、白ワイン用にはセミヨンやシャルドネ、赤ワイン用にはカベルネ・ソーヴィニヨンが多く栽培されている。

太平洋とアンデス山脈に挟まれた場所。日照量が多く、昼夜の寒暖差が葡萄に果実味と凝縮感を与える。チリ最大のワインメーカーであるコンチャ・イ・トロ社やコノスル社もセントラル・ヴァレーに畑を構えている。

 
 

「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

  • 国:アメリカ
  • 種類:ラガービール
  • アルコール:5.0 %
  • カロリー:132kcal(瓶)
  • 原材料:大麦、ホップ、水

かつてアメリカ建国の英雄・ベンジャミン・フランクリンは言った。

ワインのなかには知恵がある。ビールのなかには自由がある。

バドワイザーはまさに「自由」の味がするビールである。重くない。難しくない。肩に力が入っていない。けれど、ただ軽いだけではない。黄金色の液体がすっと立ち上がり、真っ白な泡が王冠のようにのる。

「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

その姿は、アメリカの広い空の下を走るオープンカーのよう。湿った感傷よりも、乾いた風。沈黙よりも、笑い声。バドワイザーには、そんな陽性の美しさがある。

バドワイザー(Budweiser)は、1876年に誕生したアメリカン・ラガービール。ラガービールとは、低温でじっくり発酵させて造られるビールの総称。世界中で飲まれているビールの主流であり、雑味がなく、キレのある爽快な喉ごしとマイルドな味わい。

バドワイザーは、ミズーリ州セントルイスに本社を持つアンハイザー・ブッシュ社が生産・販売する、世界的なビールブランドである。

洗練された心地よいのどごし、苦味の少ないすっきりとした味わい、そして飲んだ後に残る清潔な余韻。いわゆるクラフトビールのように複雑な香りで飲み手を試すビールではない。むしろ、誰の前にもまっすぐ扉を開けてくれる。

「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

ハイネケンと並んで、もっとも好きな外国ビールのひとつだ。

バドワイザーの名前

「バドワイザー」の名称は、ヨーロッパ屈指のビール産地であるチェコの都市「チェスケー・ブジェヨヴィツェ」、ドイツ語名で「ブドヴァイス」に由来する。ヨーロッパなど一部地域では「Bud(バド)」という名称で販売されている。

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キャッチコピーは「KING OF BEERS」

少し大げさで、少し陽気で、けれどバドワイザーには似合う。瓶の赤い王冠、缶のプルタブに刻まれた小さなクラウン。見逃してしまいそうな場所にまで、ちゃんと王の印がある。威張るのではなく、さりげなく王冠をかぶっている。その洒落っ気が、いかにもバドワイザーらしい。

 

バドワイザーの歴史

「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

バドワイザーが誕生したのは、アメリカ独立100周年にあたる1876年。アンハイザー・ブッシュ社の創業者アドルファス・ブッシュが、チェコの都市ブドヴァイスの醸造法をヒントに製造を開始した。

アメリカという若い国が、祝祭の酒を必要としていた時代である。ヨーロッパの伝統を受け継ぎながら、そこにアメリカらしい軽快さと開放感を与えた。それがバドワイザーだった。

1920年代、全米でアルコールの製造・販売が禁止された禁酒法の時代には、ノンアルコール飲料やアイスクリームの製造に切り替え、ブランドを存続させた。ビールを売れない時代に、それでもブランドの火を消さなかった。そのしぶとさもまた、アメリカらしい。

日本への輸入は1978年にスタート。1981年からはキリンビールがライセンス生産を行い、大きな人気を集めた。日本人にとっても、バドワイザーは「外国のビール」の代表格だった。バーのカウンター、映画のワンシーン、海外に憧れた時代の冷蔵庫。そのどこかに、赤いラベルのバドワイザーはあった。

2022年には、映画『ノマドランド』のクロエ・ジャオが監督したCMがSuper Bowlで放映された。バドワイザーは単なる飲み物ではなく、アメリカの風景や感情と結びついたブランドであり続けている。

 

バドワイザーの原材料

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バドワイザーの原材料は、麦芽、ホップ、米。

オランダのハイネケンは、麦芽、ホップ、水を中心とした直線的な構成。一方、バドワイザーには副原料として米が使われている。

この米が、味わいに独特の軽やかさを与えている。麦の厚みを少しだけほどき、後味をすっと細くする。だからバドワイザーは、飲み口がなめらかで、余韻が重くならない。苦味が舌に居座らず、炭酸の爽快感とともに綺麗に消えていく。

発酵工程には、ぶなの木、いわゆるビーチウッドを用いる伝統的な製法が採用されている。木の香りをつけるためというより、発酵をなめらかに進めるための工夫である。バドワイザーのスムースな飲み心地は、単なる軽さではなく、こうした製法の積み重ねによって生まれている。

 

瓶と缶のデザイン

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バドワイザーは、見た目がいい。琥珀色のボトルに、赤と白のラベル。そこへ流れるような青い筆記体で「Budweiser」の文字が入る。赤の力強さ、白の清潔感、青の品のよさ。この三色のバランスが、アメリカのビールでありながら、どこかクラシックな紳士のような佇まいをつくっている。

冷蔵庫から取り出した瓶の表面に、水滴が浮かぶ。その瞬間、もう半分おいしい。ボトルネックの赤いラベルは、食卓の上で小さな旗のように立ち、グラスの黄金色を引き立てる。ハイネケンの緑が「爽やかな風」なら、バドワイザーの赤は「祝祭の合図」である。

缶もまたいい。赤と白を基調にした堂々としたデザインに、金色のトロフィーや王冠のモチーフが加わると、一気に祝杯の気配が生まれる。缶ビールでありながら、どこかイベント感がある。スーパーやコンビニの棚に並んでいても、視線をすっと奪う。赤い缶は、飲む前から「今日は少し楽しくなる」と告げてくる。

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特に缶のプルタブに小さく刻まれた王冠が可愛い。こういう細部に弱い。飲むために開ける場所に、ちゃんとブランドの遊び心が宿っている。王冠は飾りではない。バドワイザーというビールの気分そのものだ。

 

味わい

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色は明るい黄金色。淡く、澄んでいて、眩しい。泡は白く、ふわりと盛り上がる。液体のなかには細かな気泡が立ちのぼり、見ているだけで喉が鳴る。

口に含むと、まずやってくるのは甘みである。麦の甘みというより、もっと軽い。日差しを含んだ穀物の甘さ。そこへ炭酸が勢いよく走り、舌の上を一気に明るくする。

苦味は控えめ。だから、ビールの苦さが得意ではない人にも飲みやすい。だが、薄いわけではない。甘味、炭酸、キレ。その配分が見事なのだ。

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余韻は綺麗。白いシャツの袖をまくって、夏の夕方の風に立っているような後味である。重さを残さない。湿度を残さない。飲んだあと、口の中に小さな自由だけが残る。

ハイネケンが青い風なら、バドワイザーは赤い陽射しだ。ハイネケンには、涼やかな苦味と都会的な輪郭がある。バドワイザーには、もっと開けた明るさがある。草原、球場、バーベキュー、ロードムービー。グラスの向こうに、広い場所が見える。

バドワイザーは、難解なビールではない。静かに味わうタイプのビールではない。もっと直感的だ。冷やして、開けて、注いで、飲む。その瞬間においしい。理屈より先に、喉が喜ぶ。そのわかりやすさを侮ってはいけない。

軽やかであること。飲みやすいこと。誰にでも開かれていること。それは、簡単なようでいて、とても強い個性である。バドワイザーは、複雑さで人を驚かせるのではなく、明るさで人を連れていく。赤いラベル。王冠のマーク。澄んだ黄金色。白い泡。そのすべてが、グラスの中でひとつの言葉になる。

自由。

バドワイザーは、王冠をまとったアメリカン・ラガーである。その王冠は、権威のためではなく、乾杯のためにある。

 

相性のいい料理

焼きそば

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焼きそばとの相性は良い。ソースの香ばしさ、豚肉の脂、キャベツの甘み、青のりの風味。焼きそばは、味の情報量が多い料理である。そこへバドワイザーを合わせると、ソースの濃さをきれいに流してくれる。

ただ洗い流すだけではない。ソースの甘辛さを受け止めたあと、炭酸が油をほどき、最後に軽い甘みだけを残す。鉄板の上で賑やかに鳴っていた味が、グラスの一口でふっと整う。

焼きそばは庶民の料理であり、祝祭の料理でもある。祭りの屋台、家のホットプレート、休日の昼。そこにバドワイザーがあると、いつもの焼きそばが少しだけアメリカ映画の食卓になる。

焼肉

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焼肉にもよく合う。肉の脂、タレの甘み、焦げた香ばしさ。それらを前にして、バドワイザーは決して重くならない。脂に真正面からぶつかるのではなく、横から風を通す。肉の旨みは残し、重さだけをさらっていく。

カルビの脂には爽快感を。ハラミの旨みには軽やかな余韻を。タンの塩気には、きれいな炭酸の輪郭を。どの部位にも、バドワイザーは陽気に寄り添う。

焼肉とビールという王道の組み合わせのなかでも、バドワイザーは特に「場を軽くする」力がある。食卓が湿らない。会話が止まらない。肉を焼く音、グラスの泡、誰かの笑い声。その全部が、一本の赤いラベルの周りに集まってくる。

 

グアムの思い出

バドワイザーには、少し苦い思い出がある。

2008年。24歳の春。奈良のオートバックスを辞めた。3年働いた。立命館大学を出ていて、社長と同じ経歴だった。店長だとか、重役だとか、そういう未来を背負わされていた。悪い話ではない。むしろ、ありがたい話だった。

社長にはゴルフに連れて行ってもらった。社長夫人の常務には会社のイベントに呼んでもらった。可愛がられていた。それでも辞めた。

東京で週刊プロレスの記者になりたかった。その前に、大学時代に中途半端に終わった極真空手を、もう一度やりたかった。全国大会に出たかった。

会社を辞める理由としては、少し馬鹿げている。けど、揉めずに辞めさせてもらった。それだけでも、ずいぶん恵まれていた。

しばらくして、常務から連絡があった。会社がスポンサーをしているラリーカーのチームが、グアムのレースに出る。その手伝いに来てほしい、という話だった。

本当は、行く予定だった取締役が急に行けなくなっただけだった。ただの代役。穴埋め。便利な若い男。それでも、うれしかった。

期待を裏切って辞めた人間に、まだ声をかけてくれた。世の中には、そういう小さな温情がある。それはビールより苦く、ビールよりあとに残る。

グアムでは雑用をした。買い出し。荷物運び。道具の移動。名前のない仕事ばかりだった。名前のない仕事ほど、現場では必要だったりする。

レース前日、整備中の車に部品が足りないことがわかった。現地のコーディネータが整備工場に電話した。部品はあるらしい。ただし、取りに行く車がない。全員、準備で手が離せない。

現地のコーディネーターが友人に電話した。足になってくれるという。

グアム特有の天気雨が降った。空は明るいのに、雨だけが突然落ちてくる。ひとしきり濡らして、何事もなかったように去る。南の島の雨は、酒癖の悪い友人に似ている。

雨が止むと、車が来た。

パトカーだった。

笑うしかなかった。ドアが開いて、体格のいい男が降りてきた。180センチを超える、制服姿のチャモロ人。勤務中。どう見ても勤務中。顔は完全に休日だった。

暇だから来た。そんな感じだった。

いい加減なのか。友情に厚いのか。その両方なのか。

握手をした。男は笑った。そして、バドワイザーの缶を差し出してきた。

「飲もうぜ」

左手には、もう開いたバドワイザーがあった。

一瞬、頭の中で法律が倒れた。
パトカー。警官。勤務中。開いたビール。差し出されるビール。グアムの湿った空気。雨上がりの道路。赤い缶。

自由というものが、制服を着てやって来たようだった。

あとで知った。グアムは飲酒運転に厳しい。運転手どころか、同乗者の飲酒もだめ。飲んでいなくても、開封済みの瓶や缶が車内にあるだけで違法になる。

あの男は、その全部をビールの泡みたいに笑っていた。

職権濫用。公私混同。法の番人による、法への小さな裏切り。

まさに自由の象徴だった。

ただ、問題がひとつあった。当時、何より嫌いな飲み物がビールだった。あの苦味を体に入れると、すぐに気持ち悪くなった。世の中の大人たちが、どうしてあんな液体を嬉しそうに飲むのか理解できなかった。

アメリカで飲むバドワイザー。それには少し興味があった。けれど、ビールで気持ち悪くなった状態で、グアムの警官が運転するパトカーに乗るのはごめんだった。

絶対に運転は荒い。そう決まっている。

仕事中だから。アルコールが飲めない。そんな言い訳を並べた。

男は気にするなと言った。飲もうぜ、とまた言った。赤い缶が、雨上がりの光を受けて少し濡れて見えた。

それでも断った。頑なに断った。

男は苦笑いした。わかったよ、という顔をした。少しだけ、つまらなそうだった。

そのあと部品を取りに行き、無事に戻った。映画みたいな友情が始まったわけでもない。カーチェイスもなかった。ただ、1時間にも満たない出来事だった。

それなのに、今も覚えている。

赤いバドワイザーの缶。断ったビール。飲まなかった自由。

今なら飲む。笑って受け取る。缶を開け、泡を舌にのせ、あの軽い甘みと炭酸を喉に流す。苦いと思わない。絶対に美味い。

人生には、そのとき飲めなかった一杯というものがある。

バドワイザーを見るたびに思い出す。飲んだ味ではない。飲まなかった味を思い出す。

それは少し苦い。ビールよりも、ずっと苦い。

 

おまけ:バドワイザー ゼロ

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バドワイザーにはアルコールフリーの「バドワイザー ゼロ」がある。通常のバドワイザーからアルコール分を除去する「脱アルコール製法」で作られる。1缶あたり48キロカロリーだが、はっきり言ってバドワイザーの美味しさもゼロである。

 

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

  • 国:オランダ
  • 種類:ラガービール
  • アルコール:5.0 %
  • カロリー:138kcal(瓶)
  • 原材料:大麦、ホップ、水

緑のボトル。赤い星。その姿を目にした瞬間、まだ飲んでもいないのに、すでに一つの物語の入口に立たされる。

ハイネケンは、その一本が置かれただけで、場の空気は少しだけ洗練される。酒というより、世界の夜そのものが封じられている。

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

エメラルドのような緑は、高品質なビールを見分け、紫外線から中身を守るために選ばれた色であり、同時に、フレッシュさと高級感をひと目で伝えるための色。かつて茶色のボトルが不足した時代に、その緑は実用として選ばれた。

時を経て、それは機能を越え、ブランドの魂になった。いまやハイネケンの緑は、爽快さ、都会性、洗練、そして「世界で通じる美しさ」の象徴である。

オランダにはこんな諺(ことわざ)がある。

よいビールはビール自身でほめ称えている

「本当に優れたものは、他人の宣伝や大げさな説明がなくても、品質そのものが自らの良さを証明してくれる」という意味。まさにハイネケンのためにある。

ハイネケンの星たち

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その中央に灯る赤い星もまた、19世紀から受け継がれてきた創業時のシンボルであり、水、空気、火、土、そして未知の力。ビール造りに必要な五つの要素を表すとも、醸造酒を守る神秘の印であるとも言われている。

中世ヨーロッパで、醸造家たちが見えない災いから酒を守るために掲げた星。その伝承が、いまもボトルの正面で静かに燃えている。日本のビール好きが親しみを込めて「赤星」と呼ぶのも、そこに単なる意匠を越えた、長い歴史のぬくもりを感じるからだ。

ハイネケンの歴史

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ハイネケンは1864年、オランダに生まれた。やがて海を渡り、国境を越え、いまでは世界192カ国以上で愛されるプレミアムラガーとなった。

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

バドワイザー、コロナと並び、もっとも有名なビールのひとつと呼ばれるのも不思議ではない。その名声は、広告だけで築かれたものではない。

どこで飲んでも、ハイネケンはハイネケンの味がする。その変わらぬ一杯を守り抜いてきた時間こそが、このブランドを世界の言語にしたのである。

ハイネケンの美味しさの秘密

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

その核にあるのが、独自の「ハイネケンA酵母」だ。1886年に分離されたこの酵母は、いまなお生産に連なる系統として受け継がれている。目を見張るほど華やかな香りを放つわけではない。その逆で、声高に自分を語らず、ほのかな果実香をひそやかに差し込みながら、全体を清らかに、澄んだ輪郭へと整えていく。名画のなかで、誰も気づかぬほど繊細に置かれた光が、画面全体の格を決めてしまうように。この酵母は、ハイネケンの味の中心にある沈黙の職人である。

ハイネケンの原料

ハイネケンの原料

原料は驚くほど簡潔だ。麦芽、ホップ、水。ただそれだけの世界から、このビールは生まれる。余計なものを増やさず、少ない要素をどこまでも磨き上げる。その潔さは、簡素というより、むしろ禁欲に近い。

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しかもホップはエキスとして用いられ、苦味の出方が安定するよう設計されている。派手さを競うのではなく、毎回同じ美しさへと着地するための工夫。ハイネケンの美味しさは、奔放な天才のひらめきではなく、幾度も推敲された文章のような精度の上に成り立っている。

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発酵と熟成にも、このビールの性格がよく表れている。ハイネケンは横長の発酵タンクを用い、約28日をかけてじっくりと発酵・熟成させる。時間をかけること。急がないこと。それは、現代においてもっとも贅沢な美徳。

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

軽やかなビールほど、ごまかしは利かない。淡色ラガーには、わずかな硫黄香や、かすかな雑味さえ、容赦なく露わになる。だからこそハイネケンは、目立たない欠点を一つひとつ沈め、口当たりをなめらかに整え、最後に「すっきりして飲みやすい」という、一見あたりまえでいて最も難しい場所へ辿り着く。

このビールは軽いのではない。磨き抜かれた軽さを持っているのである。

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

グラスに注いだときの姿もまた、美しい。液体は陽光を閉じ込めたような黄金色に澄み、立ちのぼる泡は白く、やわらかく、端正だ。その白と金の対比は、どこか宗教画の光を思わせる。眺めているだけで、これから口にするものが単なる苦味の飲み物ではなく、きちんと設計され、きちんと選び取られた一杯であることが伝わってくる。

ハイネケンは飲む前から美しい。そして、飲んだあとに、その美しさが偶然ではなかったことを悟らせる。

ハイネケンの味

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味わいは、派手な一撃で人を黙らせる類のものではない。だが、静かに人を従わせる。麦芽のやわらかなコク。整った苦味。喉を過ぎるときの爽やかさ。そして、そのあとに訪れる、ほのかな果実の気配。リッチでバランスがよく、それでいて重たくならない。

ビールが苦手な人にさえ「これなら美味しい」と言わせ、ビール好きには「ここまで整っているのか」と舌を巻かせる。多くの人がこの酒に“魔法”を感じるのは、そのため。強引にねじ伏せるのではなく、気づけば心をほどいている。そういう美味しさが、世の中にはたしかにある。

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そして何より、このビールの真価は余韻にある。普通のビールは、飲んだあとも苦味が背後から追いかけてくる。だがハイネケンは違う。ひと口のあと、舌の上に滞っていた重さが、するりとほどける。冷たい滝に打たれたあと、胸の奥まで洗われるように、感覚が一度まっさらに戻される。残るのは鈍い苦さではなく、清らかに整えられた静けさだ。もはやそれは清酒であり、聖酒である、と言いたくなる瞬間がある。ビールでありながら、どこか祈りに近い後味を持つ。それがハイネケンの不思議である。

『さらば冬のかもめ』〜刑務所までの青春、ビールとマスタードの革命

映画『さらば冬のかもめ』で、ジャック・ニコルソンが「世界一うまいビール」と絶賛した。ハイネケンには、人にそう言わせたくなる“絵”がある。緑のボトル、赤い星、黄金の酒、白い泡。その完成された見た目は、飲み手の期待を自然に押し上げる。

味わいはその期待を軽々とは裏切らない。世界中で愛されるものとは、ただ大衆的なものではない。世界中の夜に持ち込んでも、景色を壊さないもののことだ。ハイネケンはまさにそういう一本である。

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2025年4月、オランダの美術館を巡った旅のなかで、アムステルダムの本社を訪れ、旅の終わりにホテルでこのビールを飲んだ。その一杯は、ただの酒ではなかった。
ゴッホの烈しい色彩。レンブラントの深い陰影。フェルメールの沈黙の光。そのすべてを胸のどこかに残したままグラスを傾けると、ハイネケンは、オランダという国の精神そのもののように感じられた。

力強いのに、澄んでいる。清廉であるのに、どこか熱を秘めている。あの夜、黄金色の液体のなかには、運河の空気も、美術館の静けさも、旅の終わりの名残も、すべて溶けていた。

 

料理とのペアリング

焼きそば

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焼きそばは、ソースの香ばしさと油の厚みを受け止めながら、ハイネケンの苦味は鈴のように澄んで鳴る。口中の熱気をさらい、最後にはきれいな余韻だけを残して去っていく。鉄板の上の賑やかさを、一陣の風が静かに撫でていくような相性である。

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セブンイレブンの生ハムとの相性も良し。塩味に対して、苦味がすっと差し込む。塩を、苦味が洗い流す。だが旨みは残る。永遠にループできる。

プリッツ

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おつまみのプリッツ。スパイシーさを、ビールの泡がやさしく包み込む。だが、ただ従順に溶け合うわけではない。細いスティックの軽快な刺激と、ハイネケンの苦味が、互いを少しだけ挑発し合う。喧嘩するほど仲がいい、という言葉があるが、まさにそんな組み合わせだ。ぶつかりながら、結果として一緒に美味しくなる。

金のソーセージ&ホットドッグ

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セブンイレブンの金のウインナー。豚肉の旨味と脂の厚みを前にしても、ハイネケンは下品にならない。その品格を崩さず、重さだけを清流のように流していく。旨味を奪うのではなく、余計なものだけを連れ去る。そこに残る余韻は、映画『さらば冬のかもめ』のラストシーンのようだ。乾いていて、少し切なく、なのに妙に自由である。

そして、最高の相性は「ホットドッグ」に輝く。パンのやわらかさ、ソーセージの塩気、マスタードの酸味。その単純で力強い構成のなかに、ハイネケンの苦味が差し込まれると、味は不意に奥行きを持ち始める。陽気な食べ物だったはずのホットドッグが、一瞬だけ、妙に詩的になる。

「ヤンキースタジアムで食べるホットドッグとビールより美味いものはない」というハンフリー・ボガートの台詞を思い出す。粗野で、愉快で、そして抗いがたい幸福。ハイネケンは、そんな幸福の隣によく似合う。

ペペロンチーノ

ペペロンチーノは辛さを綺麗に美しく洗い流し、ビールの清潔さをあげる。まさに互いの良さを引き出すマリアージュ。

タンスライス

セブンレブンのタンとの相性は、抜群というより「静かに隣に座れる」関係である。噛むほどににじむ肉の旨みと、独特の歯ごたえ。その余韻に対して、ハイネケンの苦味は少しだけ前に出る。

ただし、喧嘩はしない。肉の脂を洗い流しながら、苦味が舌の上に細い線を引く。派手なマリアージュではないが、飲み疲れしない。会話は少ないが、気まずくはならない二人のような組み合わせである。

ローストビーフ

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ローストビーフとは、意外にもよく寄り添う。牛肉のしっとりした旨み、タレの甘み、胡椒の香り。その奥から、ハイネケンにある淡い甘さがふっと立ち上がってくる。

普段は苦味と清涼感が前に出るビールだが、ローストビーフと合わせると、少し表情が変わる。肉の旨みが土台になり、タレの甘みが橋をかけ、そこにハイネケンの軽やかな麦の甘さが重なる。押しの強い組み合わせではない。けれど、気づくともう一口、もう一杯と進んでいる。

天ぷら

天ぷらとの相性は良い。衣の油、野菜の甘み、海老の香ばしさ。そのすべてを、ハイネケンの泡と苦味がきれいに受け止める。

油を断ち切るのではなく、余韻だけを軽くする。衣の香ばしさは残し、重さだけをさらっていく。茄子のとろりとした甘み、海老のぷりっとした旨み、さつまいもの素朴な甘さ。そこにハイネケンの清潔な苦味が差し込むと、天ぷらの輪郭が一段くっきりする。

揚げ物とビールという王道の組み合わせでありながら、決して乱暴ではない。縁側に吹く夕方の風のように、油の熱をすっと冷ましてくれる。

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

ハイネケンは、驚きと個性で押し切るクラフトビールとは少し違う。だがその代わりに、世界中の人が同じように「うまい」とうなずける一点を、長い時間をかけて磨き抜いてきた。華やかすぎず、重すぎず、退屈でもない。その絶妙な均衡のうえに、このビールは立っている。

緑のボトル。赤い星。黄金の液体。白い泡。見た目の段階で、すでに美しい。そして口に含めば、その美しさが表面だけのものではなく、歴史と技術と執念に支えられた本物であったことを知る。ハイネケンとは、世界のどこかの夜を、ほんの少しだけ上質にするために生まれてきたビールである。

 
 

おまけ:ハイネケン0.0

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

ハイネケンには、ノンアルコールビール(炭酸飲料)の「ハイネケン0.0」もある。

なぜか原産国はシンガポール。「本物のハイネケンと変わらない、フルーティーな香りとモルティなボディの本格的な味わい」と売り出しているが、まったくもって別物。

2023年10月16日に発売され、ノンアルコールビールとしては世界No.1の売上を誇っているらしいが、ハイネケンの美味しさもへったくれも無い。興味のある人はどうぞ。

 

失敗しないワイングラスの選び方〜“器”ではなく“舞台”、百均と高級、何が違う?

失敗しないワイングラスの選び方

ワイングラスは、ただワインを注ぐ器ではなく、香りを目覚めさせ、酸味や甘み、タンニンの印象まで変えてしまう小さな舞台。

選ぶときに見るべきポイントは「高さ」「口径」「膨らみ」の3つ。白、赤、泡、ロゼ、デザートワインなど、ワインの種類によって相性の良いグラスは変わる。

ワイン別に適したグラスの選び方、万能型グラスの魅力、百均グラスと高級グラスの違いを知ってほしい。読めば、自分の飲み方やシーンに合った一脚が見つかり、いつものワインをもっと美味しく、もっと楽しく味わえるようになる。

ワイングラスの種類と特徴別の選び方

グラスの種類 形状・特徴 引き出せる味わい 適したワイン
万能型 小ぶりで、口径がほどよくすぼまった形 香り・酸味・果実味のバランスを取りやすい 赤、白、ロゼ、スパークリングなど幅広いワイン
白ワイン用 小ぶりで、空気に触れる面積が少ない 冷たさを保ち、酸味をシャープに感じられる シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリングなど
モンラッシェ型 白ワイン用より大きく、ボウルに膨らみがある 樽熟成の香りやコク、ふくよかさを引き出す 樽熟成シャルドネ、ムルソー、モンラッシェなど
ブルゴーニュ型 ボウルが丸く大きく、飲み口がすぼまっている 繊細な香りを包み込み、酸味をやわらげる ピノ・ノワール、ガメイなどライト〜ミディアムボディの赤ワイン
ボルドー型 背が高く、縦長で容量が大きい 力強い香りを広げ、タンニンをなめらかに感じさせる カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなどフルボディの赤ワイン
スパークリング用 細長いフルート型で、泡が立ち上がりやすい 泡立ちを美しく見せ、爽快な喉越しを楽しめる シャンパーニュ、カヴァ、スプマンテなど
ロゼ・オレンジワイン用 白と赤の中間ほどの大きさ 酸味、ほろ苦さ、香りの広がりをバランスよく味わえる ロゼワイン、オレンジワインなど
デザートワイン用 小ぶりで、少量を美しく注げる 甘みと香りを凝縮して楽しめる 貴腐ワイン、ポートワイン、アイスワインなど

ワイン漫画『新ソムリエ 瞬のワイン』のセリフがこちら。

グラスはワインの揺りかご。グラスの中で空気に触れ合うことで目覚め、本来の味わいが現れる。小さめのグラスでゆっくり空気に触れさせたほうが良いワイン、大きなグラスで目覚めさせたほうが良いワインがある。

ワイングラスは、形が変わるだけでワインの香り方、味わい方、余韻まで変えてしまう。小ぶりなグラスで静かに香りを閉じ込めるワインもあれば、大きなグラスの中で空気に触れさせることで、本来の表情を見せるワインもある。

一脚だけ持つなら万能型グラス

ワインごとにグラスを揃えるのも楽しいが、「とりあえず1脚だけ持つなら?」と聞かれたら万能型。どんなシーンでも活躍する、オールラウンダーな一脚。

万能型ワイングラスは、赤・白・ロゼ・スパークリング、どの種類でもバランスよく香りを引き出し、味わいを損なわない。小ぶりなボウルがワインのアロマを閉じ込め、口に含む瞬間に香りが広がる構造になっている。酸味やタンニンのバランスをしっかり感じ取ることができ、ワインの本質をつかみやすい。

最初の一脚として選ぶなら、容量は300〜400ml前後、口がややすぼまったチューリップ型がおすすめ。家庭料理にも合わせやすく、デイリーワインを気軽に楽しむには最も失敗しにくいグラス。

 

白ワインは小ぶりのグラス

ワイングラスの選び方、白ワインは小ぶりのグラス

白ワインは冷やしてこそ美味しさが引き立つ。赤ワインのグラスよりも空気に触れる面積が狭いデザインが理想的。ビールのようにガブ飲みしないので、すぐに温度が上がらないように、少し小ぶりのグラスが最適。

口径が広すぎないグラスを選ぶことで、柑橘や青リンゴのような爽やかな香りが逃げにくくなる。冷蔵庫から出したあとも、少量ずつ注ぐことで最後までシャープな酸味を楽しめる。

 

香りが豊かな白はモンラッシェ型

香りが豊かな白はモンラッシェ型

香り豊かな樽熟成の白ワイン、例えばオークド・シャルドネやモンラッシェ、ムルソーなどは、魅力を最大限に引き出すために、容量の大きいモンラッシェ型のグラスがベスト。小ぶりのグラスでは、ワインの香りが十分に広がらず、複雑な味わいや香りの深さが感じにくい。

大きなグラスに注いだワインは、空気に触れる面積が広がり、香りがふわっと広がって、樽熟成のワインの魅力を存分に楽しむことができる。

バター、ナッツ、バニラのようなリッチな香りを感じたいときは、やや温度を上げて飲むのもおすすめ。冷やしすぎると香りが閉じてしまうため、飲む少し前に冷蔵庫から出しておくと表情が開きやすい。

 

一般的な赤ワインは容量の大きいグラス

赤ワインは容量の大きいグラス

赤ワインは香りが強く、グラスの中に閉じ込めるために、底が広く容量も大きいグラスを選ぶ。タンニンや酸味を一気に感じないよう、飲み口は少し狭くなっているものがいい。芳醇な香りがグラスの中でゆっくりと広がり、深く感じることができる。

特に繊細な赤ワインには、大きめの赤ワイングラスがぴったり。逆に香りが弱い赤ワインを大きめのグラスに注ぐと、香りがボケてしまうことがあるため、白ワイングラスのような小ぶりなグラスを選んだほうが、香りがしっかりと感じられる。

赤ワインはグラスの中で空気に触れることで、渋味がやわらぎ、果実味が前に出やすくなる。注ぐ量はグラスの3分の1程度にすると、香りを回すスペースが生まれ、より立体的に味わえる。

 

ボルドーの赤ワインは高身長グラス

ボルドーの赤ワインは高身長グラス

ボルドーの赤ワインを飲むときには、高身長のワイングラスが最適。ボルドーの赤ワインは香りが非常に強いため、容量が大きいほうが香りが優しく広がり、柔らかく立ち込める。ボルドーワインの強いタンニンを空気に触れさせ、縦にストレートに流し込むことで、渋味をやわらげる効果もある。鼻までの距離が短いグラスでは、香りのクセが強すぎて圧倒されてしまうこともあるので注意。

カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローのような骨格のある赤ワインは、縦長のグラスに入れることで味わいが引き締まる。肉料理や濃厚なソースの料理と合わせるときにも、ボルドー型はワインの力強さを美しく受け止めてくれる。

 

繊細な赤ワインはブルゴーニュ型

ワイングラスの選び方、ブルゴーニュ型

ピノ・ノワールなどタンニンが穏やかで、繊細な果実味の赤ワインはブルゴーニュ型のワイングラスがおすすめ。大きく膨らんだボウル(丸みのある膨らんだ形状)と狭くすぼまった飲み口の形が、複雑な香りをしっかりと閉じ込め、飲む瞬間に豊かに広がらせる役割を果たす。ボウルが大きいことでワインが空気に触れる面積が広がり、エレガントな果実味と繊細なニュアンスがより際立つ。

飲み口が狭いため、ワインが舌の中央に流れ込み、酸と甘みのバランスが取れた滑らかな味わいを楽しめる。ピノ・ノワールのように香りが主役のワインは、グラスを軽く回すだけで赤い果実や花の香りが立ち上がる。大きすぎると思えるほどの丸いボウルが、繊細なワインの魅力を包み込む舞台になる。

 

スパークリングは泡が際立つ縦長

スパークリングは泡が際立つ縦長

スパークリングワインを楽しむときには、縦に長いフルートグラスが最適。泡がグラスの中で優雅に立ち上がり、炭酸をしっかりと感じることができ、喉越しが良い。泡が滝を逆流するかのように美しく舞い上がり、見た目でも楽しませてくれる。

さらに、フルートグラスは酸を抑える効果もあるため、酸味の強い赤ワインをまろやかにしたいときにも活躍。もしフルートグラスでも酸味が強くてすっぱいと感じるなら、白ワイングラスに替えることで、酸味が和らぎ、よりバランスの取れた味わいを楽しめる。香りを重視したいシャンパーニュや熟成感のあるスパークリングなら、あえて白ワイングラスで飲むのもおすすめ。

泡の美しさを楽しむならフルート、香りやコクを楽しむなら少し膨らみのあるグラス、と使い分けると楽しみが広がる。

 

ロゼやオレンジは白と赤の中間

 リーデル ヴェローチェシリーズ ロゼ ワイングラス

ロゼワインやオレンジワインには、白ワインと赤ワインの中間のような形状のグラスが最適。ロゼワインの口中を引き締めるキュッとした酸味、余韻に複雑さをもたらすホロ苦みさも同時に味わえる。ワインと空気が触れる空間が適度に確保されているため、個性を引き出しながらも、香りが豊かに広がる。

この形状は、ワインの味わいをより繊細に感じさせ、飲むたびにその魅力が深く伝わってくる。ロゼは冷やしすぎると果実味が弱くなり、オレンジワインは温度が低すぎると渋味が目立つことがある。白ワイン用より少し大きめのグラスを使うと、香りと味わいのバランスが取りやすい。

 

デザートワインのグラスは小ぶり

デザートワインは極上の甘さを楽しむため、30mlから60mlほどの少量を注ぐのが理想的。容量が大きいグラスだとバランスが悪く不格好になる。グラスも小ぶりのものを選ぶとバランスが取れる。さらに、デザートと一緒に楽しむことが多いので、グラスの見た目も重要。華やかでスウィートなデザインのグラスを選べば、甘いひとときがさらに魅力的に。

Sweet Emotionを感じながら、ワインと共に贅沢な時間を味わえる。小ぶりなグラスは甘みを凝縮して感じさせるだけでなく、貴腐ワインやポートワインの濃密な香りを逃がしにくい。チョコレート、チーズ、フルーツタルトなどと合わせると、食後の時間が一気に華やぐ。

 

百均のワイングラスとの違い

百均ワイングラスの実力〜100円を笑うものは100円に泣く

百均は便利で赤ワイングラス(300円)、白ワイングラス、ビールグラス(ロゼ用)、スパークリンググラス(フルートグラス)など、多様な形状が売っている。割れても100円だから買い直しやすい。たまにしかワインを飲まず、いいワインを買わない人であれば百均で十分、というより百均がベストマッチ。

美しさは味に影響する

左がRONA、右が百均の白ワイングラス

左がRONA(1200円)、右が百均

ワインが好きで飲む頻度も高く、より美味しく飲みたいワインラヴァーは最低でも1000円台のワイングラスを一つ所有してほしい。檜の浴槽とコンクリートの浴槽で温泉を楽しみが異なるように、グラスの品質がワインの味わいに与える影響は絶大。良いワイングラスには以下のような素晴らしい特徴がある。

  • ワインが美しく見える
  • 香りが立つ
  • 甘さを感じられる

良いワイングラスの特徴のひとつは、叩いたときの音の違いに出る。高品質なグラスは透明感があり、まるで高級楽器のように澄んだ音が響く。良いワイングラスは「鐘」のような音色を奏で、百均のグラスはまるで木魚を叩いたように響かない。音だけでなく、使い比べてみると、ワインがより美しく見え、実際に味わうと少し美味しく感じるという違いを実感できる。

百均。左から赤、白、ロゼ、泡

見た目の違いも、ワインの印象に大きな影響を与える。「身長の高さ」「グラスの薄さ」「軽さ」「スタイリッシュさ」といった視覚的な要素であり、身長が高い人がカッコよく見えるように、グラスもそのデザインや形状によってワインが美しく見える。

良いグラスに注がれたワインは、見た目、香り、味わい、そして音に至るまで、ワインの体験全体を変えてくれるような力を持っている。

おすすめ百均ワイングラス

百均(ダイソー)ワイングラスの実力〜100円を笑うものは100円に泣く

  • 容量:270ml
  • 原産国:日本
  • 材質:ソーダガラス
  • 商品サイズ:7.2cm×7.2cm×19.6cm

ダイソーで売っているチューリップ型のワイングラス(200円)。メイド・イン・ジャパンのチューリップ型のワイングラス。用途は赤ワイン用に作られているが、容量、形状ともに白ワイン、ロゼワイン、スパークリングワイン、デザートワインにも合う。コレひとつあるだけでワインライフが豊かで華やかになる。まずは、百均のワイングラスから始めたい方におすすめ。

香りが変わる

左が百均、右がリーデルのワイングラス

高級なワイングラスは、ガラスが薄く、光を通す透過率が良い。その透明度の高さがワインをより美しく見せてくれる。反対に、百均のグラスは屈折が大きいため、ワインの色が歪んで見えることがある。リーデルのグラスはワインの色をそのまま伝え、さらに輝きを加えてワインの美しさを引き立てる。グラス自体が透明で、ワイン本来の色がくっきりと見えることで、視覚的な満足感が増す。

百均ワイングラス

香りについても、グラスの形状や容量が重要。高級なワイングラスは高さがあり、容量が大きいため、ワインの香りがグラスの中で広がり、より豊かに、深く感じられる。また、グラスが薄いほど、舌にワインが触れる面積が増え、甘さをより感じやすくなる。薄いガラスのグラスはワインを優しく舌に届け、甘さを引き立て、ワインの味わいをさらに豊かにする。

百均のワイングラスの良さ

百均ワイングラスの実力〜100円を笑うものは100円に泣く

  1. いろんな形状が楽しめる
  2. 洗いものが楽
  3. 外出に最適(割れる心配がない)
  4. 料理と写真が撮りやすい

百均(ダイソー)のワイングラスは大きく4つのメリットがある。

いろんな形状が楽しめる

百均ワイングラスの実力〜100円を笑うものは100円に泣く
百均ワイングラスの実力〜100円を笑うものは100円に泣く
逆三角形やチューリップ型

ワインの種類によって様々な形状のワイングラスを開発したのはリーデル社だが、現在は百均(ダイソー)のワイングラスも様々な形状が愉しめる。例えば、逆三角形のワイングラスはドラマ『ロングバケーション』で木村拓哉が飲んでいたもの。ドラマのシーンが蘇ってくるような感覚に包まれる。チューリップ型のグラスは、スパークリングワインからスティル(非発泡)のワインまで、二刀流のようにどちらも完璧に楽しめる優れもの。これらのグラスで飲むことで、ワインの世界がもっと広がり、感動が深まること間違いなし。

洗いやすい

百均(ダイソー)ワイングラスの実力〜100円を笑うものは100円に泣く

このメリットが一番大きい。ワインは飲んで終わりではなく、食器洗いが待っている。リーデルなどメーカーのワイングラスは薄くデリケート。しかも脚が細いのでポキっと折れないように慎重に洗う必要がある。飲み口が大きすぎてスポンジが入りづらく、洗いにくいのも大きな悩み。一方で、百均(ダイソー)のワイングラスは、スポンジがしっかり入って、脚も太くてガラスが厚く丈夫。洗い物もあっという間に終わり、ストレスが一切ない。

外出に最適(割れる心配がない)

百均(ダイソー)ワイングラスの実力〜100円を笑うものは100円に泣く,外出に最適

外出に最適(割れる心配がない)のメリットも大きい。百均(ダイソー)のワイングラスは丈夫なので、友人の家に行くとき、お花見のとき、電車などで仲間と酒盛りするときにも持っていける。何より割れてしまったときの精神的ダメージが少ないのが嬉しい。リーデルなど5000円以上もするワイングラスを割ってしまったら、一日中落ち込んでしまうもの。でも、百均(ダイソー)のワイングラスなら、万が一割れても心の傷が浅い。もちろん、長く使えば味が出てくるので、雑に使わず、大切に愛用してほしい。

料理と写真が撮りやすい

百均ワイングラスの実力〜100円を笑うものは100円に泣く

ワインラヴァーがSNSにアップする写真は、良いワイングラスを使っているが、グラスが大きいため、アップで撮るのが難しい。その結果、スケール感が伝わりづらい。

カサーレ・ヴェッキオ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォ

百均(ダイソー)のワイングラスは小ぶりだから、料理をしっかりアップで撮ることができ、バランス良く美しい写真が撮れる。

香りが咲き、味に翼を与える!リーデルおすすめワイングラス|初心者から愛好家まで後悔しない選び方

「グラスを変えれば、ワインの味が変わる」。この事実を世界で初めて発見し、ワイングラスの概念を根底から覆したのがリーデル(RIEDEL)である。

1756年創業の歴史を持ち、今や「ワイングラスの代名詞」とも言われるリーデル。しかし、そのラインナップは140種類以上に及び、「どれを選べばいいかわからない」と迷うのが難点。

そこで、世界中の愛好家から「グラス・オブ・グラス」と称えられる名門リーデル(RIEDEL)に焦点を当て、ワインライフを優美なシンフォニーへと変える一脚の選び方を、一緒に見ていこう。

リーデル(RIEDEL):260年以上の歴史と哲学

リーデル オヴァチュア

リーデルは、モーツァルトが生まれたのと同じ1756年にオーストリアで創業された260年以上の歴史を持つ名門中の名門。世界で初めて、「機能が形を決定する」という先駆的な哲学をワイングラスに体現した。

かつてワイングラスは、装飾品としての美しさが重視されていた。しかしリーデル家9代目クラウス・リーデルは、「ブドウ品種ごとに最適な形状のグラスがある」ことを突き止めた。

香りの広がり方: ボウルの大きさで香りの密度が変わる

味わいのバランス: リム(飲み口)の形状で、ワインが舌のどの位置に届くかが変わる

この「機能美」を追求した姿勢こそが、世界中のソムリエやワイン愛好家から絶大な信頼を寄せられる理由である。

ソムリエの鈴木培稚さんは、「見た目は同じようでも、香りを嗅げばその違いは歴然。リーデルのグラスは、ワインのポテンシャルを余すことなく引き出すために計算し尽くされている」と断言する。

リーデルの選び方:3つのチェックポイント

シリーズ名 特徴 おすすめの層
オヴァチュア

初心者向けの入門シリーズ

丈夫でリーズナブル

リーデルを初めて買
ヴィノム

世界標準のマシンメイド

種類が豊富

本格的に揃えたい
ヴェリタス

ハンドメイドのような軽さと細さ

軽さと美しさを重視
ワインウイングス

翼のような平らな底

香りを最大化する

個性的なデザインと

機能を求める

パフォーマンス

ボウル内に光学効果の波紋

表面積を拡大

豊かなアロマを楽しみたい
リーデル・オー

ステムがないタンブラー型

収納しやすく丈夫

カジュアル・日常使い

ワイングラスは、ワインにとっての「揺りかご」だ。グラスの中で空気に触れ合うことで、ワインは深い眠りから目覚め、本来の味わいを現し始める。

選ぶ際の基準は、「高さ」「口径」「膨らみ」の3つに集約される。

ブドウ品種で選ぶ: カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール、シャルドネなど、よく飲む品種に合わせるのが基本。

製法(マシンメイド vs ハンドメイド)で選ぶ: 普段使いには耐久性のあるマシンメイド、特別な日には極薄のハンドメイド(または最新のマシンメイド技術を駆使したシリーズ)がおすすめです。

ステム(脚)の有無: 伝統的なスタイルなら「脚付き」、日常のカジュアルなシーンや持ち運びには「ステムレス(リーデル・オー)」が便利。

リーデルで、ワインの「真実」に出会う

ワインはグラスという「聖杯」に注がれて初めて、その真実の姿を現す。
リーデルのグラスを手に取ることは、単に道具を選ぶことではない。それは、ワインという文化を、より深く、より美しく享受するための決意だ。

今夜、あなたの愛する一本を、リーデルのグラスで目覚めさせてみてはどうだろうか。そこには、まだ見ぬ感動の続きが待っているはずだ。

リーデルおすすめワイングラス

万能型ワイングラス

リーデル オヴァチュア

リーデル オヴァチュア

 

  • 高さ:180mm
  • 容量:340ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:専用の箱つき
  • 生産国:ドイツ

リーデルの初心者向け入門グラス。オヴァチュアは、フランス語で「オープニング」の意味。340mlと少し小ぶりなサイズで、赤ワイン、白ワイン、ロゼワインのどれにも対応できる万能型のワイングラス。「リーデルって何がそんなに特別なの?」と感じている方にはぴったりのグラス。

価格も1000円台でカジュアルに楽しめるため、初心者でも手が出しやすいのが嬉しいポイント。さらに、高級感のある美しい箱入りで、プレゼントにも最適。ワインをより豊かに楽しむために、まずはオヴァチュアからリーデルの世界を体験してみてほしい。

 

白ワイングラス

シャルドネ(ヴェリタス)

シャルドネ(ヴェリタス)

  • 高さ:225mm
  • 容量:381ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

リーデルの最軽量クリスタル製グラス。驚くべき軽さと精緻なデザインで、手に取るだけで違いがわかる。ハンドメイドと見間違えるほど細く繊細なステム(脚)で、手に持った瞬間に違いを実感する。

シャルドネ(ヴェリタス)

ワインを並々と注いでも、軽さのためストレスなく持つことができ、空気のように軽快に飲める。背が高く、足が長いモデルや俳優がより魅力的に見えるように、このグラスで白ワインを注げば、ワインが3倍増しで美しく、魅力的に見える。リーデルの技術が生み出す軽やかで美しいグラスは、まさにワインを楽しむための最高の道具

リーデルワイングラス,シャルドネ(ヴェリタス)

左がリーデル、右がRONA

リーデルのほうが10センチ背が高く脚が細い。軽さも抜群で、持ちやすさと飲みやすさが際立っている。適度なすぼまりによって、ワインの持つ様々な味わいの要素をバランスよく楽しめる。しっかりとした酸味と豊かなミネラル分をもった白ワインに最適。

ワインの香りがしっかりと伝わり、その力強さを感じることができるのも大きな魅力。RONAのワイングラスも非常に秀逸だが、香りはやや落ち着き気味で、ワインの味が少し濾過されるような感覚を与える。

容量が381mlと万能型グラスより大きいため、赤ワインの香りを十分に広げてくれる。繊細な風味を感じやすくしてくれ、ワインの複雑な香りをしっかりとキャッチし、ワインをより深く楽しむための絶妙なバランスを提供してくれる。

 

シュピゲラウ ディフィニション ホワイトワイン(シュピゲラウ)

シュピゲラウ ディフィニション ホワイトワイン(シュピゲラウ)

  • メーカー:シュピゲラウ
  • 高さ:228mm
  • 容量:435ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:カリクリスタル
  • 生産国:ドイツ

リーデルのグループ・ブランドであるシュピゲラウ(SPIEGELAU)の白ワイングラス。ドイツのバイエルン地方に1521年に誕生し、現在の親会社であるリーデルよりも200年以上も歴史がある。食器洗浄機に10,000回かけても傷つかない耐衝撃性と軽さを誇り、世界中の五つ星ホテルやレストランで愛用されている。

フォルムはボルドーグラスのように端正で力強い。その存在感は白ワイン専用に研ぎ澄まされ、細く長いステムを通じ、白ワインの魂が手のひらに伝わる。

ソーヴィニヨン・ブランの爽やかな柑橘、シュナン・ブランのふくよかさ、ゲヴェルツトラミネールの妖艶なスパイス感。それらをただ閉じ込めるのではなく、絵画の筆致をなぞるように、輪郭を際立たせながら一枚のアートに仕立て上げてくれる。

シュピゲラウ ディフィニション ホワイトワイン(シュピゲラウ)

RONAのグラスと比べると違いは歴然。香りや味わいの表現力は同等。しかし、軽さの次元が違う。持った瞬間、グラスがワインと一体化し、ワインそのものを直接抱きしめているような錯覚に陥る。シュピゲラウは間違いなく、白ワインに愛される運命を持っている。

 

モンラッシェ型・樽熟成シャルドネ(パフォーマンス )

モンラッシェ型・樽熟成シャルドネ(パフォーマンス )

  • 高さ:245mm
  • 容量:727ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

香りが豊かな樽熟成の白ワイン(オークド・シャルドネ、モンラッシェ、ムルソーなど)は容量の大きいモンラッシェ型で飲む。小ぶりのグラスでは香りが広がりにくく、ワインの複雑性が伝わりにくい。大ぶりなので香りが翼を広げたように広がる。

リーデル、ワイングラス、樽熟成シャルドネ(パフォーマンス )

大ぶりのグラスに注がれた瞬間、シャルドネの豊かな香りがふわりと花開く。小ぶりなグラスでは閉じこもりがちなアロマも、ふくよかに広がり、果実の厚みや樽熟成由来のバニラ香、バターのようなニュアンスまでしっかりと感じ取れる。シャルドネの力強さと奥行きを引き出すには、モンラッシェ型のグラスが最適。まろやかさを重視するなら小ぶりも悪くないが、本当の表情に出会いたいなら、オークド・シャルドネグラスで。ワインの魅力を最大限に引き出してくれる。

 

リーデル リースリング (スーパー・レジェーロ)

リーデル リースリング (スーパー・レジェーロ)

  • 高さ:252mm
  • 容量:400ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

美しさと機能性の究極形。リースリングを愛するすべての人に贈る一脚。

2023年に生まれたワイングラス。ハンドメイドグラスを機械で精密に再現したスーパー・レジェーロのシリーズ。もはやワインの魅力を最大限に引き出す芸術作品の領域。

左がリーデル、右がRONA

すらりと伸びる高身長のボウルに、驚くほど繊細でしなやかなステム。舞台に立つバレリーナのような佇まいで、手に取った瞬間、羽を実感する。手に伝わるのは、重力ではなく無重力。

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このワイングラスの可能性は、リースリング一つの品種にとどまらない。グリューナー・フェルトリーナー、赤ワインのサンジョヴェーゼ、ジンファンデル、モンテプルチアーノのスパイス感も、この一脚で立体的に広がる。ロゼワインにも理想的で、一本で何役もこなす、賢い相棒。

口当たりの滑らかさやワインのアロマの立ち上がりが格段に違う一脚。日常の一杯を、高級レストランで味わうような体験へと導く。

 

赤ワイングラス

ワインウイングス・ シラー

ワインウイングス・ シラー

  • 高さ:250mm
  • 容量:865ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

リーデルの最高傑作のひとつ。大容量にして驚異の軽さ。従来の卵形のグラスとは一線を画した飛行機の翼をイメージ。底が平らで幅広い形状が、ワインの蒸発量を増やし、アロマを豊かに引き出す。

ワインウイングス・ シラー

シラーズにおいては、土の香りや香ばしさ、その後ろに隠れた控えめなタンニンがバランスよく調和される形状。濃厚な葡萄品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンやカルメネールにもぴったりで、ワインの本来の力強さを感じつつも、まろやかな余韻が広がる絶妙な味わいを楽しむことができる。

ワインウイングス・ シラー,リーデル

箱の大きさ、開けたときに目にするグラスの圧倒的な存在感に思わず息を呑む。ワインボトル一本分が丸々入る容量。デキャンタージュの器としても十分に使えるほど。手に取ると、その軽さに驚かされる。叩いてみると、響きが一味違う。音色はまるでチベットの鐘のように澄み切って耳に心地よく響く。ただの道具ではなく、まるで一つのアート作品のように、ワインを楽しむ瞬間を特別なものに変えてくれる。

ワインウイングス・ シラー,リーデル

右が200円の赤ワイングラス

同じ湯でも大浴場だと温泉の気持ちよさが違うように、百均で最も大きいグラスと比べると違いは一目瞭然。香りの広がりがまるで別物。シラーズを注げば、フルーティーさが3倍増しになり、同じワインとは思えないほどの美味しさが広がる。馬子にも衣装というように、千円前後のワインでも高級ワインのような印象を与えることができる。誇張ではなくワインに翼が生える。

 

ブルゴーニュ・グラン・クリュ(スーパーレジェーロ)

ブルゴーニュ・グラン・クリュ(スーパーレジェーロ)

  • 高さ:276mm
  • 容量:1022ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

マシンメイドのワイングラスの最高峰。もはや液体を受けるための容器という概念を軽々と飛び越えた、ワインを解放する劇場。容量は、驚愕の1リットル超え。ワイン一瓶が注げるボリューム。それなのに、手に取れば羽のように軽い。むしろ、一般的な小ぶりのグラスより軽い。

ブルゴーニュ・グラン・クリュ(スーパーレジェーロ)

圧倒的な空間が生むのは、香りの劇的な変化。ワインが空気を抱き、香りが舞い上がる。多少良い赤ワイングラスであっても、ブラインドで飲めば、同じ銘柄とは思えないほど表情が変わる。葡萄畑の真ん中で果実を手に取ったときのような、生きた香り。優れた映画は大きなスクリーンで観たほうがいいように、ワインもスケール感が重要。

ブルゴーニュ・グラン・クリュ(スーパーレジェーロ)

ピノ・ノワールやネッビオーロのように繊細なニュアンスをもつ品種に特に適している。モンラッシェのような樽香と厚みをともなう白ワインにも、このグラスは圧倒的な存在感を与えてくれる。

このグラスを一度知ってしまえば、もう戻れない。手の中で妖しく輝くその曲線は、ファム・ファタル――運命を狂わせる魔性の器。ワインを「飲む」から、「感じる」へ。次の一本を、最高のかたちで迎えるなら、このグラスしかない。

 

ロゼワイングラス(ヴェローチェ)

ロゼワイングラス(ヴェローチェ)

  • 高さ:247mm
  • 容量:347ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

リーデルの名器。脚が長く顔(器)が小さいスーパーモデル。しなやかに伸びる脚、優美なフォルム、驚くほどの軽さ。リーデルのヴェローチェは、ロゼワインの魅力を最大限に引き出し、酸味とほろ苦さのバランスを美しく調律する。ワイングラスにおいて、脚の長さがどれだけ重要かを教えてくれる逸品。

ロゼワイングラス(ヴェローチェ)

ロゼやオレンジワインのために設計されたが、その万能性は計算され尽くされている。白、赤、スパークリング、デザートワインまでも、この一脚で見事に受け止める。洗練の美学、ヴェローチェ。指先に乗せた瞬間、もう他のグラスには戻れない。

 

シャンパン・グラス(ヴィノム)

シャンパン・グラス(ヴィノム)

左がリーデル、右が木村硝子
  • 高さ:218mm
  • 容量:230ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

泡が舞い、香りが咲くフルートグラス。リーデルのヴィノム・シリーズは世界中のレストランやワインバーでも愛用される。漫画『ソムリエール』で主人公の樹カナがフランス留学時代に働いていた店でも使っていた。

リーデル、シャンパン・グラス(ヴィノム)

飲み口は、すぼまることなく、あえて膨らみをもたせたデザイン。空気との接触面を巧みに操り、香りをたっぷりと抱きしめる。複雑なアロマが幾重にも広がり、深く、豊かに響く。唇に触れた瞬間、薄く磨かれた縁が、ワインの流れを静かに導く。記念日やお祝いでシャンパーニュを開けるとき、祝杯をあげるなら、このグラスしかない。

 

リーデル・オー ・シャンパーニュ

リーデル・オー ・シャンパーニュ

  • 高さ:122mm
  • 容量:264ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

脚(ステム)の長さが際立つリーデルにおいて、ステムレスのシリーズ「リーデル・オー」のシャンパーニュグラス。優雅に立ち上る泡を美しく演出し、豊かな香りをしっかりと蓄えるための広めの空間が確保されている。洗いやすさと省スペースでの収納も兼ね備えているため、日常的に使いやすく実用性も抜群。美しいデザインと機能性を兼ね備えたこのグラスで、シャンパーニュの贅沢なひとときを心ゆくまで楽しんでほしい。

リーデル・オー ・シャンパーニュ

フルートグラスに比べると泡立ちは少し落ち着くものの、その分、シャンパーニュに限らず、クレマンやカヴァ、プロセッコなど、さまざまなスパークリングワインを楽しむのにぴったりなグラス。軽やかな口当たりと広めのボウルが、スパークリングワインの香りと味わいを引き立ててくれるので、気軽に優雅なひとときを味わえる。日々の乾杯を特別なものにしてくれるグラス。

 

デザートワイングラス(ヴィノム)

デザートワイングラス(ヴィノム)

  • 高さ:183mm
  • 容量:156ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

チューリップ型で、“気まぐれな午後の陽だまり”をグラスに閉じ込めたような美しさ。リーデルのブランデーグラスは、贅沢を知る者の秘密兵器。リーデルの極限まで美を追求した脚の長さ。「小顔で脚長のモデル」の佇まいで、所有者の誇りをくすぐる。

デザートワイングラス(ヴィノム)

156mlの小型容量によりアルコール感が抑えられ、デザートワインのアロマの劇場を余すことなく演出してくれる。口当たりがシルキーになり、舌の上で柔らかくほどける。ソーテルヌ、トカイ、アイスワイン、どれを注いでも、その魅力を最大限に引き出してくれる。

 

旅行用ワイングラス(ボヤージュ)

リーデル・ボヤージュ

  • 高さ:160mm
  • 容量:459ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

ビール会社との共同開発による「ボヤージュ」は、形状がビールグラスをベースにしているため、ビールを飲むときの絶対的パートナー。

曽爾高原ビール〜名水が泡立つ村、山の記憶を瓶に閉じ込めて

白ワイン、赤ワイン、ロゼワインはもちろん、スパークリングワインにもぴったり。旅行先や帰郷の際に持っていきたくなる、旅のパートナーとして最適なワイングラス。

リーデル ボヤージュ

軽量で丈夫、どんなワインでも楽しめる万能さが魅力。外出先でもワインをしっかり味わえる、そんな贅沢な瞬間を提供してくれる。

 

外出用の白ワイングラス

オー・トゥー・ゴー・ホワイトワイン

リーデル オー・トゥー・ゴー ホワイトワイン

  • 高さ:106mm
  • 容量:375ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

ステム(脚)がないワイングラス。フランスやイタリアでは一般的なスタイルで、ボウル部分を持って飲むことが多い。特にお寿司屋さんで日本酒や白ワインを頼んだ際には、このタイプのグラスで出てくることがよくある。

縦長のボウル形状が、みずみずしくフルーティな香りや、さわやかなのど越しをもたらす。

リーデル,踊り子号でスパークリング

踊り子号でスパークリング

外出用としても非常に便利で、コンパクトなサイズ感とオシャレな箱がセットになっているので、持ち運びも簡単。洗練されたデザインが、どんなシチュエーションでもワインを楽しめる。

外でワインを飲むけれど、きちんとしたグラスで飲みたいときにぴったりなのがこのステムレスワイングラス。リーデルの公式では、リースリングを飲むときにおすすめされている。ワインの楽しみを格上げしてくれるアイテム。

リーデル オー・トゥー・ゴー

価格も2,000円未満で手が出しやすく、コストパフォーマンスも抜群。日本ワインやグビグビ飲むスパークリングにもおすすめ。ステムがないので、洗うときも折れる心配がなく、取り扱いがとても楽。外出先では、どんなシーンでも映えること間違いなし。

 

外出用の赤ワイングラス

SLリーデル・ステムレスウイングス・トゥー・フライ

SLリーデル・ステムレスウイングス・トゥー・フライ

  • 高さ:121mm
  • 容量:675ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

2020年に発売されたリーデルの最高傑作、ワインウイングスのステム(脚)をなくしたワインタンブラー。フルボディで渋みの強い赤ワインに対し、ゆるやかなすぼまりの大きなボウルが複雑で芳醇な香りを解きほぐす。ワインが舌上で横に広がり、厚みのあるボディを感じつつ強い渋みをやわらげる。

SLリーデル・ステムレスウイングス・トゥー・フライ
SLリーデル・ステムレスウイングス・トゥー・フライ

白ワイングラス用のリーデル・オー・トゥー・ゴーより300ml大きいカベルネ・ソーヴィニヨン向け。手にがっしりホールドし、力強さを感じ、香りが大きく広がる。名前の トゥー・フライのとおり、旅の空で使いたいワイングラス。

SLリーデル・ステムレスウイングス・トゥー・フライ

草津温泉の湯畑の前で乾杯。カベルネ・ソーヴィニヨンの香りが湯けむりに溶ける。

 

ワインを超えて:日本酒・ビール・旅のパートナー

ワイン以外のお酒におすすめのワイングラス

リーデルの情熱はワインに留まらない。あらゆる美酒に、その魂を震わせるための「形」を与えている。

日本酒グラス

リーデル・エクストリーム・純米

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  • 高さ:200mm
  • 容量:495ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 生産国:ドイツ

日本酒の専門家と8年の歳月をかけ、辿り着いたのは、横にふくらむダイヤモンド形状のボウル、吉野杉のように頼もしい太い脚、あえて広めに設計した飲み口。

ひと口含むと、米の甘やかな“うまみ”がふわりと開き、質感は絹のようにやわらかく、クリーミーに舌の上で長くとどまる。アルコールの角が丸くなり、吟醸香は果実のようにみずみずしく、酒そのものが一段階、上質に磨かれたかのよう。

  • 横長・大容量のボウルが香りを大きく抱え、温度の変化もゆるやかに
  • 広い口径が味を舌全体にすばやく届け、余韻をふくらませる
  • 辛口は丸みを、フルーティーなタイプは果実味をいっそう引き出す設計

この一脚で日本酒の表情が見違える。今夜の一合を“特別な一杯”に変えてくれる、日本酒好きのための決定版。晩酌の食卓に、このグラスを。

 

リーデル リースリング (スーパー・レジェーロ)

  • 高さ:252mm
  • 容量:400ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

美しさと機能性の結晶。吟醸酒・大吟醸の魅力を余すことなく解き放つ一脚。

縦長の卵型が香りを一点に集め、グラスを傾けた瞬間に立ちのぼるのは、完熟果実のように澄んだ吟醸香。口に入れば、磨き込まれた日本酒の透明感がすっと通り、芯のある旨みと伸びやかな余韻が層を成して広がる。冷やでも常温でも、味の境目がくっきりと見えてくる。

外観は凛として端正。すらりと伸びるステムは驚くほど繊細でしなやかで、手に取ると重さではなく“無重力”を感じる。

同じリーデルでも、ヴィノムの大吟醸グラスより、このスーパー・レジェーロの軽さと細さが一歩前に出る。液面の揺らぎが最小限になり、香りの立ち上がりと舌上の流れが一段とクリアになる。結果として、酒のポテンシャルがもう一段開く。

大吟醸を愛する人の常用グラスは、これでいい。いや、これがいい。

 

ビールグラス

ジ・オー・ワインタンブラー・オー・ビアー

ワインが激変!ワイングラスおすすめ完全ガイド|選び方・人気ブランド・リーデルの凄さ

  • 高さ:150mm
  • 容量:245ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 生産国:ドイツ

“最初のひと口”を、ここまで美味しくしてくれるビールグラスは、そう多くない。

すっと立ち上がる縦長のシルエットと、口元に向かってわずかにすぼまる形状。注いだ瞬間に、モルトのやわらかな甘みとホップの香りがグラスの中でまとまり、鼻先へまっすぐ届く。ひと口含めば、泡はきめ細かく、舌触りは驚くほどクリーミー。炭酸の刺激は立ちながらも尖らず、ビールそのものの旨みが、きれいに輪郭を持って広がる。

胴のくびれが印象的なデザインは見た目の美しさだけではない。手に自然に収まり、軽やかに持てるうえ、縦長のフォルムとすぼまりが濃密な泡を保ちやすい。泡のふたが液面を守ることで酸化を抑え、飲み始めの鮮度を最後のひと口まで引っ張ってくれる。

“オー”シリーズらしく、脚のないタンブラー型で気負わず使えるのも大きな魅力。ソファでくつろぎながらでも、食卓でも、アウトドアでも、自然に馴染む。それでいて、ただのカジュアルグラスでは終わらない。リーデルらしい機能性が、しっかりとビールの表情を引き出してくれる。

家で飲むビールを、きちんと美味しくしたいなら、これでいい。
いや、ビール好きなら一本は持っておきたいグラスである。

 

他メーカーや100均グラスとの違い

「100均のグラスと何が違うの?」という疑問に対する答えは明確。

比較項目 リーデル(高級グラス) 100均・安価なグラス
ガラスの薄さ 極めて薄く、唇に触れる面積が広い 厚みがあり、味わいがぼやける
透明度

透過率が高く、

ワインの色を忠実に映す

屈折があり、色が歪んで見える
香り

形状設計により、

アロマを最大化する

容量が小さく、

香りがこもりやすい

「音」の違い: 高品質なクリスタルは、叩けば高級楽器や「鐘」のように澄んだ音が響く。100均のグラスが「木魚」のように響かないのとは対照的だ。

「光」の違い: ガラスが薄く透過率が高いため、ワインの色を歪ませることなく、そのままの輝きと色調を伝える。

「甘み」の違い: リムが極限まで薄いことで、ワインが舌に触れる面積が増え、甘みや繊細なニュアンスをより鮮明に感じることができる。

長く愛用するために:メンテナンスの極意

最高の一脚を手に入れたら、お手入れにもこだわりたい。漫画『新ソムリエ 瞬のワイン』でも、グラスを磨き抜くことはお客様への情熱であると語られている。

リーデル クリスタル クロス

リーデル クリスタル クロス

シャルドネのように力強く分厚いクロスは、特にリーデルのワイングラスを拭くときに非常に役立つ。クロスの素材がしっかりしているため、ワイングラスの繊細な部分を傷つけず、効果的に拭き取ることができる。スパークリングワインのグラスを拭く際には、泡立ちを良くするために特にしっかりと拭くことが大切になる。泡がきれいに立ち上がるためには、グラスの表面が油分や水滴で汚れていないことが重要で、このクロスで丁寧に拭くことで、きれいな泡立ちが実現する。高品質なワイングラスを長く美しく保つために、しっかりとしたクロスで拭きたい。

 

LONNEA グラスクロス

LONNEA グラスクロス ワイングラス磨きクロス キッチンクロス

ワインレッドの心。ワインに対する愛情と、グラスを大切に扱う気持ちの表れの色。百均のグラスであっても、丁寧に磨くことで肌触りが良くなり、手に取ったときにその感触が一層気持ちよくなる。グラスがピカピカに磨かれていると、ワインを注ぐ際の楽しみも一層深まるというもの。大切なワイングラスだからこそ、手間を惜しまずに磨いて、いつでも美しい状態で使いたい。

 

「長濱蒸溜所 アマハガン ウイスキーハイボール エディション 神の雫」〜ウイスキーとワインの交響、泡の奥で、ボルドーの記憶が目を覚ます

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  • 生産者(ドメーヌ):長濱蒸溜所
  • 生産地(テロワール):滋賀県長浜市朝日町
  • 原材料:モルト、グレーン、スピリッツ(国内製造)
  • アルコール度数:8%
  • 販売価格:360円(税込み)

缶を手にした瞬間、これはただのハイボールではないとわかる。2026年4月28日にファミリーマート限定で発売されたハイボール。滋賀県長浜市にある日本最小規模のウイスキー蒸溜所「長濱蒸溜所」が、ワイン漫画『神の雫』とコラボ。

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フランスの有名ワイン「シャトー・モンペラ」の樽で後熟した原酒と、長濱蒸溜所のモルト原酒をブレンド。

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商品名の「AMAHAGAN(アマハガン)」は、長濱蒸溜所の自社モルトと、海外モルトをブレンドしたウイスキーのこと。名前は地名「NAGAHAMA」を逆読みにしている。

 

 

シャトー・モンペラは、『神の雫』の第1巻に2001年が登場。「パワフルでとろけるような甘味とキュンとくる酸味が迫ってくる。クイーンのボーカルの甘くてハスキーな声を分厚いギターや重たいドラムで包み込んだようなクラシックみたいだけどもっとモダンなワイン。神咲雫はオーパス・ワンの2000年より全然美味しいと言い、2001年はシャトー・マルゴーより高評価のワイン雑誌もある。ソムリエにブラインドで出すと5大シャトーと間違える場合もある。シャトー・ルパンを手がけた醸造コンサルタントのミシェル・ローランが1本の木に実る葡萄を6房までに減らすなど工夫を加えて生み出した。

<神の雫・テイスティングコメント>

グラスから立ち上がるのは、モンペラ樽由来のブラックチェリーやプラムを思わせる凝縮した果実香。長濱蒸溜所のモルト原酒の香ばしさと、バニラ、微かなスパイスのニュアンスが重なり、深みのあるアロマが広がります。口に含むとまろやかな口当たりとともに、麦芽の風味に溶け込む濃密な甘味が広がります。炭酸が弾ければ、モンペラ樽特有の絹のように滑らかなタンニンと黒系果実の風味が心地よく、贅沢で立体的な味わいへと昇華します。熟した果実感を残しつつ、最後はドライなキレが全体を締めくくり、しっかりとした骨格とエレガントな余韻を愉しめます。

味わい

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グラスに注げば、淡い黄金色の液体から細かな泡が立ちのぼる。口に含むと、まずウイスキーのどっしりした重力が舌に落ちる。次の瞬間、モンペラ樽由来の香りがふわりと翼を広げる。炭酸が弾けるたび、樽の奥に眠っていたワインの記憶が目を覚ます。

これはウイスキーとワインの中間ではない。二つの魂が、同じ舞台に立っている。麦芽は低く響くチェロのように骨格を支え、ワイン樽の果実香はヴァイオリンのように高く舞う。どちらかが主役になるのではなく、互いに譲らず、それでいて破綻しない。二刀流のハイボールだ。

ビールグラスで飲めば、炭酸の勢いとともに力強く喉を駆け抜ける。日本酒グラスなら、香りと甘みを少しずつ拾える。最もおすすめしたいのはワイングラス。泡の奥にある果実香、モルトの香ばしさ、樽の余韻が立体的に開き、このハイボールが“ワイン漫画とのコラボ”である意味が見えてくる。

エチケット

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エチケットは、まさに『神の雫』そのもの。青空を思わせる淡いブルーを背景に、ワイングラスを手にした青年がこちらを見つめる。漫画の世界と長濱蒸溜所のクラフト感が、缶という小さなカンヴァスの上で交差している。夢と職人仕事、その両方を見せるデザインだ。小さな缶の中に、長浜の蒸溜所、ボルドーの記憶、そして『神の雫』の余韻が詰まっている。これは飲むコラボではなく、味わう物語である。

料理とのマリアージュ

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料理では、チータラがいい。チーズの甘さを引き締め、胡椒のスパイスと握手する。生ハムと合わせれば、塩気を炭酸が洗い流し、喉にもう一段の力を与える。どちらも酒の輪郭を濁らせず、むしろ香りを前へ押し出す名脇役になる。

ドメーヌ・長濱蒸溜所

「長濱蒸溜所 アマハガン ウイスキーハイボール エディション 神の雫」

長濱蒸溜所(ながはまじょうりゅうじょ)は、滋賀県長浜市にある日本最小クラス(約8坪)のクラフトウイスキー蒸溜所。2016年に「長濱浪漫ビール」施設内に設立され、「一醸一樽」をモットーに、少量生産で、瓶詰めやラベル貼りまで手作業で行う丁寧なウイスキー造りを行っている。

「長濱蒸溜所 アマハガン ウイスキーハイボール エディション 神の雫」

代表作は「AMAHAGAN(アマハガン)」シリーズ。ビール醸造所とレストランが隣接しており、見学後に試飲や食事が楽しめる。

 
 

おすすめ缶ワイン特集〜ワイン業界の突破口はコンビニにあり!

缶ワイン革命—ワイン業界の突破口はコンビニにあり!

「缶ワインはワイン好きにバカにされがち」— そんな時代はもう終わる。
若者のアルコール離れが進む中、特にワイン業界は「渋い」「度数が高くて飲みにくい」といった理由で斜陽産業と化している。そんな中、新たな風を吹き込んでいるのがコンビニワインの「缶ワイン」

250〜280mlの小ぶりサイズ、アルコール度数も10%前後と手軽に楽しめるのが魅力。新たなワインラバーを開拓する登竜門として、缶ワインの可能性は無限大。コンビニで買える注目の缶ワインを徹底レビューする。

「ワインは面倒」の時代は終わった

コンビニの缶ワイン(ボトル缶ワイン)特集

ワインは「保存が面倒くさい」「適切な温度管理が必要」など、初心者にはハードルが高い。加えて、「渋みが苦手」「アルコール度数が高くて飲みにくい」といった意見も根強い。そこで登場したのが 「缶ワイン」 という新たな選択肢。

  • 手軽に買える: コンビニでいつでも手に入る
  • 適量サイズ: 250〜280mlとワイングラス1〜2杯分で飲みやすい
  • 度数控えめ: 10〜12%前後で軽く飲める

ワイン業界の新たな突破口として、コンビニ各社は缶ワインのラインナップを拡充し、味わいも年々進化。そこで今回は コンビニで買える缶ワインの実力 を検証してみた。

おすすめの缶ワイン

VIVREスパークリングワイン・ロゼ

    VIVREスパークリングワイン・ロゼ

  • 価格:305円
  • 生産国:日本
  • 葡萄品種:濃縮還元ぶどう果汁(外国産)
  • 合う料理:たらこスパゲティ、すき焼き

ローソンで買える缶ワイン。一口含めば、思わず「これが缶ワイン?」と疑いたくなるほどの完成度。ベリーの果実味がふんわりと広がり、続く心地よい酸味が味わいを引き締める。200円以下の手軽さと、酸化防止剤無添加のナチュラルさ。気取らずに楽しめるのに、どこかエレガント。旅先の開放感や、仕事終わりのくつろぎにぴったりの一本。

アルパカ フルーツスパークリング レモンと白ワイン

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  • 価格:199円
  • 生産国:日本(加工)
  • 葡萄品種:非公開
  • 合う料理:チーズ、サラミ

コンビニで手に入るアルパカの缶スパークリング。ひと口飲めば、ワインでもレモンサワーでもない“ちょうどいい自由さ”に驚く。炭酸の軽快な刺激に、ほのかな柑橘のニュアンス。甘さも酸も強すぎず、するりと喉を抜けていく。気づけばもう一口、そしてもう一本。気軽さの中に、不思議な中毒性を秘めた一本。日常を少しだけ軽やかにする、冷蔵庫に常備したくなる存在だ。

酸化防止剤無添加のおいしいワイン。スパークリング

酸化防止剤無添加のおいしいワイン。スパークリング

  • 価格:199円
  • 生産国:日本
  • 葡萄品種:濃縮還元ぶどう果汁(外国産)
  • 合う料理:シモンロール、カマンベールチーズ

200円以下という手軽さ。アルコール度数が9%で炭酸ジュース感覚で気軽に飲めるエレガンス。心地よい酸味と、ほんのりとした甘みが広がる。旅先で、気分を高める相棒として。仕事帰りのひとときに、静かに自分を解放する一杯としてもいい。

&WINE(アンドワイン)白

&WINE(アンドワイン)白〜サントリーの缶ワイン

  • 生産国:日本
  • 生産者:サントリー
  • 葡萄:濃縮還元ぶどう果汁(外国産)
  • 容量:250ml
  • アルコール度数:10.5%
  • 価格:335円

セブン&アイグループ限定販売。果実のまろやかさと程よい酸味が絶妙なバランスを保ち、食事の邪魔をしない。洋食はもちろん、和食や中華にもそっと寄り添う万能さ。晩酌にも、旅先の気軽な一杯にも。「食とワインを愉しむ」ために生まれた、懐の深い相棒。

シャンテール スパークリング ロゼ

シャンテール スパークリング ロゼ

  • 生産国:日本
  • 生産者:サントリー
  • 葡萄:濃縮還元ぶどう果汁(外国産)
  • 容量:280ml
  • アルコール度数:12%
  • 価格:308円

ファミリーマート限定のロゼ・スパークリング。淡いピンクの泡が弾けた瞬間、気分が少しだけ華やぐ。アルコール度数はやや高めながら、飲み口は驚くほど軽やか。炭酸入りの葡萄ジュースのような感覚で、自然と次のひと口を誘う。シンプルながらも洗練されたデザイン缶は、旅のお供に最適。新幹線の車窓から景色を眺めながら、シュワっと弾ける一杯を。

成城石井 シャルドネ

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  • 生産国:チリ
  • 生産者:モンデ酒造
  • 葡萄:シャルドネ
  • 容量:300ml
  • アルコール度数:12.5%
  • 合う料理:和風ペペロンチーノ、ハンバーグなど
  • 価格:483円(楽天)

凛とした酸と穏やかな果実味が心地よい、清涼感あふれる缶シャルドネ。樽やバターの主張はなく、シャルドネの型に縛られない柔軟な味わいが広がる。日本代表クラスのブラインド・テイスターが3,000〜5,000円のミディアムレンジを想起したのも納得の完成度。冷蔵庫から取り出し、そのまま旅に連れ出したくなる、自由で軽やかなピクニック・ワインだ。

サニーサイド・オーガニック・スパークリング

サニーサイド・オーガニック・スパークリング

  • 生産国:日本
  • 生産者:メルシャン株式会社
  • 葡萄:スペイン産ブドウ
  • 容量:280ml
  • アルコール度数:11%
  • 合う料理:チーカマ、焼き鳥など
  • 価格:383円(西友)

酸味が少なく、甘さが心地いい缶ワイン。スクリーンの中で、チャーリー・チャップリンがくるくると軽やかにステップを踏んでいるような泡。あらゆる料理と喧嘩しないフードフレンドリーな一本。チャップリンの笑い声があり、スペインの太陽があり、有機の畑の風が吹いている。

フロンテラ スパークリング

フロンテラ スパークリング 缶

  • 生産国:チリ
  • 生産者:コンチャ・イ・トロ社
  • 葡萄:5種類のチリ産シャルドネ
  • 容量:280ml
  • アルコール度数:12.5%
  • 価格:358円

チリ最大のワインメーカー コンチャ・イ・トロ社 が手がけるスパークリング缶ワイン。
カリカリに冷やして、キュッと飲み干したい爽快感。果実の甘みは控えめで、酸味が前面に出たスッキリ系スパークリング。夏の暑い日に、ビールよりも軽やかに、ワインらしい余韻を楽しめる。酸味を愛するすべての人に捧げる、チリが誇るスパークリング缶。

プティモンテリア(スパークリング)

プティモンテリア スパークリング

左が白泡、右がロゼ泡

  • 生産国:日本
  • 生産者:モンデ酒造
  • 葡萄:3種類の外国産ブドウをブレンド
  • 容量:290ml
  • アルコール度数:12%
  • 価格:358円

山梨県笛吹市にあるワイナリー「モンデ酒造」が外国産の葡萄をブレンドして作ったスパークリングの缶ワイン。白は酸味と炭酸が強烈で 「夏専用」 のスッキリ系、ロゼは果実味豊かで 缶ワインの中ではトップクラスの美味しさ。ワイン単体でグイッといきたい人向け。

ヨセミテ・ロード スパークリング

ヨセミテ・ロード スパークリング

  • 生産国:日本
  • 生産者:株式会社ニッセー
  • 葡萄:カリフォルニア産シャルドネ、フレンチ・コロンバール
  • 容量:290ml
  • アルコール度数:13%
  • 価格:327円

カリフォルニア産の シャルドネ&フレンチ・コロンバール を日本で製造したセブンイレブンのオリジナル缶ワイン。炭酸とアルコールが強め で、ジャンクフードとの相性が抜群。「アメリカ的な飲みごたえ」を求めるならコレ。セブンイレブンの「野菜スティック」や「シャキシャキレタスサンド」とも相性良し。このワインを片手にハンバーガーを頬張る。それだけで、気分はカリフォルニアの陽気な午後。

今後は缶ワインの味に磨きを

コンビニで気軽に買え、量も手頃で、味わいも進化。特に 「仕事終わりの一杯」「旅先の気分転換」「アウトドアの相棒」 には最適。

  • がっつり飲みたいなら → ヨセミテ・ロード or プティモンテリア
  • 軽く楽しみたいなら → &WINE 白 or VIVREロゼorサニー・サイド
  • 果実味より酸味派なら → フロンテラ

ワインは もっと自由でいい。
ボトルやグラスに縛られず、自分のスタイルで楽しむ。それこそが 「缶ワイン革命」

まずは一本、コンビニで手に取ってみてほしい。新たなワイン体験が、そこにある。

その他コンビニでおすすめのワイン

ワインライフを彩るアイテム

シャンパーニュ〜星を飲む唯一無二のスパークリング

シャンパーニュ〜星を飲む唯一無二のスパークリング

「凝ったデザインのシールを剥がして、ミュズレが現れたらワイヤをゆっくり外す。漏れ出る『プシュ』という小さなため息は、シャンパーニュならではの産声。少しずつ少しずつボトルを回してコルクが押しあがってくるのを待つ。そして…黄金の輝きがキラキラと舞い落ちる。シャンパーニュには美しさと一瞬の儚さ、かけがえのない二度と戻らぬ一瞬が閉じ込められている」漫画『シャンパーニュ』より。

シャンパーニュとは

シャンパーニュ〜星を飲む唯一無二のスパークリング

シャンパーニュの意味は「白い土壌の平野」。『神の雫』の遠峰一青いわく、シャンパーニュは世界中のスパークリングワインのお手本であり頂点であり続けている。一つ一つがすべて違うブレンド比率で構成され、すべてが瓶内二次発酵で造られながらも、さまざまな技巧を取り入れている。自由でありながら厳格なクオリティを守らなくてはならない宿命を課せられた唯一無二のスパークリング。水晶のように澄み切っていながら本質は黄金のようにしなやかで鋼のように強い。柔と剛、華やかさと繊細さ、二律背反するエレメントを兼ね備えた神の作りし彫刻。高価なイメージがあるが、小規模な生産者が自社畑の葡萄で造るシャンパーニュなど割安なものもある。

シャンパンとの違い

シャンパーニュの産地と地図 | お酒買取専門店JOYLAB|高価買取・全国店舗展開

シャンパンは和製フランス語でありシャンパーニュと同じ。「シャンパン」と呼ぶのは世界で日本だけなので外国では「シャンパーニュ」と使わないと意味が通じない。ちなみにシャンパーニュ地方では「星を飲む」と言う。

他のスパークリングの違い

シャンパン】シャンパーニュ5本セット

神咲雫はシャンパーニュと他の泡の違いを「純粋さ」と形容。何物にも頼らず屹立し続けられる。世界一厳しい基準で作られるシャンパーニュだけが持つ孤高の魅力がある。最上級のシャンパーニュにしかできないものが「黄金の泡」。上質なシャンパーニュは泡の粒が絹のように繊細で滑らか。泡が小さく立ちのぼるスピードもゆっくりで長い。長期の熟成で泡(二酸化炭素)が細かくワインに溶け込んでいる。ドン・ペリニヨンは「シャンパーニュを飲むことは星を飲むこと」と言った。1本のシャンパーニュには宇宙と同じくらいの星が閉じ込められている。

シャンパーニュの歴史

シャンパーニュ地方 - Comme des Parisiens - コムデパリジャン

1世紀にはすでにシャンパーニュ地方でブドウ栽培が始まっていた。現在、我々が「シャンパーニュ」と呼んでいるシャンパーニュ方式(シャンパーニュ製法)の始祖は修道士ドン・ピエール・ペリニヨン。いわゆるドンペリであり1600年代と歴史は古くない。コルクが初めて登場したのが1685年。

シャンパーニュの飲み方

漫画『シャンパーニュー』より。どのシャンパーニュにも歴史と時代の美意識が凝縮されている。だから扱うときはデリケートに。そっと扱って激しく揺さぶらない。振動で泡が大きくなって吹き出しやすくなり、味も尖って舌触りも荒くなる。自宅で飲むときも1ヶ月は冷蔵庫に静かに寝かせ休ませてあげるのがベスト。シャンパーニュは気弱な女の子のように扱う。

シャンパーニュは、やや冷たいところから室温で少しずつ上げていくと香りが開き、ワインの中に潜む複雑な味わいが万華鏡のように次々と見えてくる。『キラー通りのソムリエ探偵》より。

シャンパーニュは「耳で利け」というほど泡の音が美しい。いきなり飲むのではなく、グラスに耳を近づけて音を愉しむのがいい。ソムリエ鈴木培稚(ますぢ)さんより。

シャンパーニュの葡萄品種

シャルドネ

シャンパーニュで許される葡萄品種は7種類のみ。通常はシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエの3種類で造られることが多い。すぐに絞って果汁だけを発酵させるから色が白くなる。自然が厳しいシャンパーニュ地方では年によって葡萄の出来が大きく変わる。そのため30以上のワインをアッサンブラージュ(ブレンド)することで味を確立してきた。悪い年でも変わらぬ味を造り続ける人の技こそ愛情と誇り。ココ・シャネルは言う。「私は2つの時にしかシャンパーニュを飲まない。恋をしている時と、恋をしていない時」

シャンパーニュの製法

瓶内二次発酵スパークリングワインのオリ下げ作業(ルミュアージュ)。 登美の丘ワイナリー通信 サントリー

瓶内二次発酵はワインをガラス瓶の中に移してから糖と酵母を加えて炭酸ガスを発生させ寝かせる方法。スパークリングワインの中で最も手間とコストがかかる製法。強くてエレガントな泡が生まれ、澱からくるコクや複雑さ、ボディも加わる。シャンパーニュはすべて瓶内二次発酵。トラディショナル・メソッドで造る。

シャンパンは長期熟成が可能

瓶内二次発酵で酸素を炭酸ガスに化合することで瓶の中に酸素が存在しなくなる。スティルワインと違って瓶内に空気が存在しないので、コルク状態のいいシャンパーニュは炭酸ガスに守られ、ゆっくりとした熟成の道を歩み、長く生き続けることができる。シャンパーニュは瓶詰めされて澱と寝ている間、澱がワインを酸化から守ってくれる。その間に澱の持っているアミノ酸などの要素がワインに溶け込み、焼きたてのパンのようなブリオッシュ香が備わる。シャンパーニュの真の熟成とは、酵母の死骸である澱とともに寝かせ、深い旨味とコクをワインに与えることで成立する。

シャンパーニュの文化

グラスでのご提供☆ - BAR11 (バーイレブン)

F-1でお馴染みのシャンパンファイトは1967年のル・マン24時間レースで8回目の挑戦で初優勝したダン・ガーニーが感動してシャンパンをかけたのが始まり。

卓球の起源はシャンパーニュにあり

卓球の始まりは19世紀の英国貴族が食後のテーブルでシャンパーニュコルクを打ち合ったのが始まり。

シャンパーニュの葡萄の樹液は「涙の時」

春、収穫が終わった葡萄の枝から流れる樹液をシャンパーニュでは「涙の時(レ・ブルル)」と呼ぶ。シャンパーニュは幾たびの困難を不屈の精神で乗り越えてきた。悲しみの涙は春の芽吹きへの希望の涙でもある。

ゴルゴンゾーラに蜂蜜が最高のマリアージュ

神咲雫いわく「ゴルゴンゾーラに蜂蜜をかけてシャンパーニュと合わせると最高」

シャンパーニュの音は「淑女のため息」

シャンパンを抜くときのプシューッという音をsoupir de dame(スピール・ド・ダム)といい、意味は「淑女のため息」。シャンパンは泡の数を例えて「一杯のシャンパングラスには2億の星が入っている」と言われる。

シャンパーニュの糖度

  • ブリュット・ナチュール:残糖度0~3g/lの「極辛口
  • エクストラ・ブリュット:残糖度0~6g/l、糖分を添加しない「辛口
  • ブリュット:残糖度12g/l以下の「辛口
  • エクストラ・ドライ:残糖度12~17g/lの「やや辛口
  • セック:残糖度17~32g/lの「薄甘口
  • ドゥミ・セック:残糖度32~50g/lの「やや甘口
  • ドゥー:残糖度50g/l以上の「甘口

※g/lは1リットルあたりの糖分のg数

シャンパーニュは7つの糖度に分類され、昔はかなり甘いシャンパーニュがデザートワインとして飲まれた時代もあった。シャンパーニュの糖度と味わいを最後に決めるため出荷前に甘口リキュールを加える作業を「ドザージュ」という。このとき加えられるリキュールを「旅立ちのリキュール」という。

シャンパーニュの開け方

シャンパーニュのボトルの中は6気圧。コルクスクリューで抜けば飛んでいく。抜こうとする一方で押さえつけなければいけない。よく冷やしてコルクを抜かないと吹いてしまう。途中でコルクが折れてしまった場合は、ナプキンで押さえながらコルクスクリューで飛び出さないようにする。

代表的な有名シャンパーニュ

シャンパーニュ〜星を飲む唯一無二のスパークリング

ドン・ペリニヨン

ドン・ペリニヨンはモエ・エ・シャンドン社の最高級ランクのシャンパーニュ。良い葡萄だけを選別し熟成に8年もかける。由来は17世紀のベネディクト会の修道士ドン・ピエール・ペリニヨンから。生涯をシャンパーニュの完成に捧げ、コルクを使って泡を瓶に閉じ込める方法の発明者と言われる。盲目だったともいわれ、闇という字は「門」に「音」と書くように、押し開いた門から光が差し込む音、輝く未来の音がある希望の一本。

ドン・ペリニヨン・ミレジメ

1973年が『神の雫』で登場。ひれ伏したくなるような完璧なバランス。雄々しくそれでいて優雅な佇まいをみせる、ミケランジェロの傑作「ダビデ像」のようなワイン。

 

ドン・ペリニヨン・ロゼ 2004年

『神の雫 マリアージュ』で登場。香りだけでピンク色の装飾を散りばめられる気高い香り。華やかな舞踏会を待つよう。口に含めば、その華やかさに秘密を抱えていることを教えられる。ただのパーティーではなくマスカレード。仮面の下に素顔を隠しながら、ひとときの狂おしい宴を楽しむかのような謎に満ちたシャンパーニュ。

 

ヴーヴ・クリコ

社名にあえてヴーヴ(寡婦)という名前をつけた創業者マダム・クリコのシャンパーニュ。フランス革命が終わりナポレオン帝政が始まった頃、27歳で夫を亡くしたニコル・バブルが銀行員の夫の副業だったシャンパーニュ造りを引き継いだ。瓶を少しずつ傾け澱を集める「ルミアージュ」の手法を考えたといわれる。マダム・クリコの言葉。「品質はただひとつ。最高級だけ。ノンビンテージもプレステージも同じく最高級」

ヴーヴ・クリコ・イエローラベル・ブリュット

高級なヴーヴ・クリコでグランダム、ロゼと違って最も廉価なのがイエローラベル。コクのある強靭なボディ、柑橘系の香りはエレガントで繊細。漫画『シャンパーニュ』の第2話「母と母」でシングルマザーとして生きる決意をしたキャバ嬢の一美が相手の母親に贈った。高級も普通もない、どちらも同じように素晴らしい。母親の愛情のように、というメッセージを込めた。

 

クリュッグ

「シャンパーニュの帝王」と呼ばれる。手のかかる小樽一次発酵で6年間も瓶熟成、50のワインを使った秘伝のアッサンブラージュ(ブレンド)はノンヴィンテージと呼ばず「マルチヴィンテージ」と呼ばれる。ボトル一本一本にはID番号が印字され、番号を入力すると瓶詰めの時期から畑の天候まで生い立ちがわかる。さらには、どんな音楽と愉しむべきかのアドバイス、クリュッグの泡の音を聞くためのグラスまである。クリュッグでは跡継ぎが生まれるとミルクより先にクリュッグを飲ませ、家族の伝統の味を伝える。

クリュッグ・グランド・キュヴェ

クリュッグのスタンダード・キュヴェ。『神の雫』で第十二の使徒を探す過程で遠峰一青が京都で飲んだ。いつどんな状況で飲んでもこのワインは期待に応えてくれる。格式が高いのに決して人を拒絶するような気位の高さを感じない。そうこれはまるで、正装でありながらパーティー着として華やかな場所もよく似合う、タキシードのようなワイン。

 

クリュッグ・クロ・デュ・メニル

メニル・シュール・オジェ村の中心に位置し、1.84ヘクタールのブドウ畑は1698年以来、石垣(クロ)によって守られている。単一区画で同じ年に収穫された特級畑のシャルドネのみを使用する至高のブラン・ド・ブラン。

 

クリュッグ・クロ・ダンボネ

クリュッグ・クロ・ダンボネの畑は1698年に築かれた石垣に囲まれ、わずか0.68haという裏庭程度の広さしかない。そこから採れるピノ・ノワールだけを使い、12年かけて熟成させて造る。「シャンパーニュの帝王」と呼ばれるクリュッグの、帝王の中の最高の王。

 

サロン

ブラン・ド・ブランの頂点に立つ白い獅子。アッサンブラージュが基本のシャンパーニュで単一クリュ(畑)、単一品種(シャルドネ)、単一ヴィンテージ(年)のみを造るのはサロンだけ。葡萄の出来の良い年にしか造られず、20世紀の100年間で37ヴィンテージしか造られなかった。最低でも瓶詰めしてから澱とともに10年近く熟成させ出荷される。白葡萄だけから生み出される複雑性は優れたブルゴーニュワインにも似た奥行きとグラデーションを描き出す。豊かなミネラルと潮の香りを彷彿とさせるアロマがある。

もともと無名だった「サロン」の栄光の歴史が始まったのはパリの高級レストラン「マキシム」のハウスワインに採用されてから。唯一無二の孤高の存在。透明な霧の向こうに光り輝くものを感じる。わかりやすく刺激的に横たわって鑑賞者を待つのではなく、かきわけ探し求め、ようやく達することができる存在。サロンには美の真実がある。

サロン2006年

『神の雫 マリアージュ』では2006年を遠峰一青が「プレ・サレ仔羊のロースト」に合わせた。王朝文学の最高峰「源氏物語」。その一節、若き光源氏と、母の面影を宿した義母、輝く日の宮と呼ばれた藤壺の宮との「永遠の恋」のマリアージュ。

 

1万円以下おすすめシャンパーニュ

6000円台おすすめシャンパーニュ

エドシック・モノポール・グー・アメリカン

  • 葡萄:ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ
  • 年代:NV
  • 生産者:エドシック・モノポール

1785年創業、最も歴史あるシャンパーニュの一つ。タイタニック号でも飲まれた。「ムービー・シャンパーニュ」と呼ばれるほど映画にも縁が深い。エドシックは他にも『シャルル・エドシック』や『バイパー・エドシック』と全部で3種類ある。『神の雫 マリアージュ』では沈没船から引き揚げられた1907年のヴィンテージが登場。しっかりした甘味がパーティーの幕開けを華やかに彩っていた。

 

アヤラ・ブリュット・マジュール

  • 葡萄:ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ
  • 年代:NV
  • 生産者:アヤラ

シャルドネやピノ・ノワールなどをブレンドしたフランスのシャンパーニュ。『神の雫 マリアージュ』ではイカとウニの寿司に合わせた。「抜けるような酸味と爽やかな香り、リッチなボディと透明なミネラル。投げかけた言葉を余韻とともに投げ返してくれる組み合わせ。響き合いながら呼応する、谺(こだま)のマリアージュ」と表現。

 

シャンパーニュ・バロン・ド・ロートシルト・ブリュットNV

  • 葡萄:シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ
  • 年代:NV
  • 生産者:バロン・フィリップ・ド・ロートシルト

ラフィット、ムートン、シャトー・クラークのロートシルト家三者のコラボ。『神の雫』に登場。草原を駆ける一頭の若雄鹿。伸びやかな脚で優雅に駆け抜けていく雄鹿のような力強さと草原の爽やかさが同居しているようなシャンパーニュ。

 

ポル・ロジェ・ブリュット・レゼルブ

  • 葡萄:ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ
  • 年代:NV
  • 生産者:ポル・ロジェ社

1849年に設立された家族経営のシャンパン・ハウスで「気品と優美」を哲学とするポル・ロジェ社のシャンパーニュ。漫画『シャンパーニュ』の第3話「不屈の魂」で登場。炭酸は抜け華やかな音も泡立ちもなく濃厚で熟成した果物のよう。よく見ればそこにシャンパーニュの魂が残っている。1900年には地下カーヴが陥没し150万本のシャンパーニュが失われたが、困難を乗り越え命懸けで造り続けた。F-1でなぜシャンパンファイトを行うのか?勝利のために命を懸け不屈の精神で走り続けた者への敬意ではないかと感じさせてくれるワイン。

 

G.H.マム コルドン・ルージュ ロゼ

  • 葡萄:ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ
  • 年代:NV
  • 生産者:G.H.マム社

1957年にG.H.マムの社長ルネ・ラルーがレオナール・フジタにミュズレの絵柄を依頼。「藤田の薔薇」と呼ばれる水彩画が描かれ、藤田嗣治の洗礼親も務める絆が生まれた。

 

フィリポナ・ロワイヤル・レゼルヴ・ノン・ドゼ NV

  • 葡萄:ピノ・ノワール、ピノ・ネロ他
  • 年代:NV
  • 生産者:フィリポナ

『神の雫 マリアージュ』で麻婆豆腐に合うワインを探して中国の成都で飲んだシャンパーニュ。果実本来の生き生きとした仄かな甘味があって素晴らしい。糖分を添加していないノンドサージュした超絶に辛口のシャンパーニュ。

 

ブルーノ・パイヤール・エクストラ・ブリュット・プルミエール・キュヴェ NV

  • 葡萄:ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ
  • 年代:NV
  • 生産者:ブルーノ・パイヤール

ブルーノ・パイヤールはジョエル・ロブションが愛し、レストランに常備されている。『神の雫 マリアージュ』ではブラン・ド・ブランのグラン・クリュ 1990年を小籠包に合わせた。若い女性が演じるヘンリック・イプセンの戯曲「人形の家」。歴史ある劇場で、ひとりの女性の自立を描いた古典的名戯曲をみずみずしい表現で演じていく。そんな世界観を生むマリアージュ。

 

7000円台おすすめシャンパーニュ

マーク・エブラール ブラン・ド・ブラン 1er ブリュット NV 

  • 葡萄:シャルドネ100%
  • 年代:NV
  • 生産者:マーク・エブラール

シャルドネ100%のシャンパーニュ。『神の雫』で登場したときは3,000円台で今では人気のシャンパンに。立ち昇る細かく美しい泡は、澄んだ青空に消えていく白い鳩の群れ。キムチの燃え盛る炎をシルキーで美しい泡にくるみ、どちらの酸も穏やかにして互いを高め合って旨味を引き出す。めくるめくショーのように一瞬の幻のように姿を無数の鳩に変えてしまう。

 

ブリュット・ダンジャン・フェイ ポール・ダンジャン・エ・フィス NV

  • 葡萄:ピノ・ノワール、シャルドネ
  • 年代:NV
  • 生産者:ポール・ダンジャン・エ・フィス

ピノ・ノワールやシャルドネをブレンドしたバランスの良いシャンパーニュ。『神の雫 マリアージュ』で登場。バランスがよくシャンパーニュの優雅さとは何かをよく理解しているワイン。誰の目も気にならない静かな中庭でゆったりと読書をする休日のようなシャンパーニュ。フルートグラスではなく白ワイングラスで飲んで香りを楽しむ。

 

ドメーヌ・アンリ・ビリオ・グラン・クリュ・アンボネイ・キュヴェ・トラディション

  • 葡萄:ピノ・ノワール、シャルドネ
  • 年代:NV
  • 生産者:ドメーヌ・アンリ・ビリオ

『神の雫』で全員が絶賛。華やかで、いろんなフルーツやナッツの香りが渾然一体となっていて、それを舌から支えるミネラルも感じられる。子供の頃両親と一緒に行った海。ほろ苦いけど懐かしい大切な想い出のイメージのシャンパーニュ。

 

モエ・エ・シャンドン・ネクター・アンペリアル

  • 葡萄:ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネ
  • 年代:NV
  • 生産者:モエ・エ・シャンドン

『神の雫』で第十二の使徒の決戦に向かう前、モノポールで飲んだシャンパーニュ。日だまりの公園でブランコに乗るようなワイン。温かくて優しくてほっとする。陽性のシャンパーニュ。戦士の休息。アンぺリアルは、かつてアルフォンソ・ミュシャがポスターを描いてた。

 

ドゥーツ・ブリュット・クラシック

  • 葡萄:ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネ
  • 年代:NV
  • 生産者:ドゥーツ

シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエをほぼ均等にアッサンブラージュした王道のシャンパーニュ。あえて名前にクラシックとつけている。これぞシャンパーニュ。『神の雫 マリアージュ』で、いよいよ神の雫を探すボルドーに向かう前、モノポールで神咲雫が飲んだ。飛び立つ最後の飛行機を空港のどこかで眺めている。何か理由があってそこにいる。そんな時に飲みたくなるシャンパーニュ。

 

8000円台おすすめシャンパーニュ

アンリオ・ロゼ・ブリュット

  • 葡萄:ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ
  • 年代:NV
  • 生産者:アンリオ

「色」よりも「味」を追求する家族経営メゾンのアンリオ。漫画『怪盗ルヴァン』で登場。華やかな香りと丸みを帯びたボディが魅力でピンクローズをあしらったつばの広い貴婦人の帽子のようなワイン。

 

グロンニェ・カルプ・ディエム

  • 葡萄:シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエ、ピノ・ブラン、プティ・メリエ、アルバンヌ
  • 年代:NV
  • 生産者:グロンニェ

漫画『シャンパーニュ』で紹介。「カルプ・ディエム」はラテン語で今を生きる。針金ではなく、栓を蝋と麻縄で止める「フィスラージュ」の伝統手法。十字に結んだ紐を切ることで心の迷いや後悔も断ち切ってくれる。「カルプ・ディエム」は滅びかけた古代種の葡萄も使う珍しいシャンパーニュ。無くてもよいが、あったほうが少しだけ人生の味が複雑で美味しくなる。

 

ルイ・ロデレール・シャンパーニュ・コレクション 244

ルイ・ロデレール・シャンパーニュ・コレクション 244

  • 葡萄:シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ
  • 年代:NV
  • 生産者:ルイ・ロデレール

「クリスタル」で有名なルイ・ロデレールのスタンダード・キュヴェ。コレクション244は、メゾン設立から244回目の収穫が行われた2019年のブドウをベースワインとしてアッサンブラージュ。2019年ヴィンテージを54%使用。パーペチュアル・リザーヴ(2012~2018年)を36%、大樽熟成のリザーヴワイン(2012~2018年)を10%使用。シャルドネ41%、ピノ・ノワール33%、ピノ・ムニエ26%。代々木上原の「sio」の食前酒で飲ませてもらった。泡は静かだが、舌の上でゆるやかに広がり、まろやかに喉を潤す。酸が静かに輪郭を描き、その奥から熟した果実の甘みが顔を出す。これから始まる料理との対話に向け、心と身体が整えられていく。

 

ハーフボトルのシャンパーニュ

ハーフボトルなら三千円から買えるシャンパーニュもある。

3000円台おすすめシャンパーニュ

テタンジェ・ノクターン

  • 葡萄:シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ
  • 年代:NV
  • 生産者:テタンジェ

『神の雫』に登場。「優しくて女性的な甘味。色っぽい金髪のシニョリーナ。一夜の恋のようなワイン」と表現。舌にのせたときの盛り上がるような一体感、押し付けがましくなく浴びた光の半分だけ返してくれるワイン。

 

ロベール・シャルルマーニュ・ブリュット・レゼルヴ・ブラン・ド・ブラン

ロベール・シャルルマーニュ・ブリュット・レゼルヴ・ブラン・ド・ブラン

  • 葡萄:シャルドネ100%
  • 年代:NV
  • 生産者:ロベール・シャルルマーニュ

口に含むと、ふわりと柔らかく、それでいて芯のある酸が立ち上がる。優しいだけではない。しっかりと支えのある味わい。その余韻は、季節が移ろうように、春と夏が静かに交差するシャンパーニュ。

 

4000円台おすすめシャンパーニュ

アンリオ・ブリュット・スーヴェラン

  • 葡萄: シャルドネ 、ピノ ノワール、 ムニエ
  • 年代:NV
  • 生産者:アンリオ

飛行機のファーストクラスで提供されるシャンパーニュ。『神の雫』に登場。ハイヒールで背筋を伸ばしてシャンゼリゼを歩く、パリのこじゃれたマドモアゼルのようなワイン。

 

ニコラ・フィアット ブルーラベル・ブリュット・レゼルヴ

  • 葡萄:ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ
  • 年代:NV
  • 生産者:ニコラ・フィアット

フランスで最も消費されているシャンパン「ニコラ・フィアット」。いいシャンパーニュにあるブリオッシュ香(焼きたてパンの匂い)がする。『神の雫 マリアージュ』ではスパークリングとしては絶賛したが、パクチーと合わせようとして失敗。ブリオッシュ香が消されてしまった。

 

5000円台おすすめシャンパーニュ

ル・メニル・ブラン・ド・ブラン・グラン・クリュ・ブリュットNV

  • 葡萄:シャルドネ100%
  • 年代:NV
  • 生産者:シャンパーニュ・ル・メニル

シャルドネ100%。『神の雫 マリアージュ』に登場。メニル・シュール・オジェ村の葡萄栽培家たちの協同組合がグラン・クリュ畑のシャルドネのみで造るシャンパーニュ。「オルゴールの上でくるくると輪舞曲(ロンド)を踊る人形たちを思わせる。スモールワールドみたいな見ていて楽しくなるようなワイン」と表現。

 

アンドレ・クルエ・シルバー・ブリュット・ナチュール NV

  • 葡萄:ピノ・ノワール100%
  • 年代:NV
  • 生産者:アンドレ・クルエ

グラン・クリュ畑のピノ・ノワール100%で造られたブラン・ド・ノワールの白シャンパーニュ。ドザージュ・ゼロの極辛口(ブリュット・ナチュール)なのに極端なドライさがない。『神の雫』に登場し、遠峰一青が「バランスが良く親しみやさや温かみは感じないクールなシャンパーニュ。倍の値がついてもおかしくない」と絶賛。葡萄が高品質なため旅立ちのリキュール(ドザージュ)をしなくていい。シルバー・ブリュットは「銀の弾丸」。魔除けや鉛の弾丸では通じない魔物も倒す魔法の弾丸でもある。祈りのシャンパーニュでもある。

 

アンリ・ジロー・エスプリ

  • 葡萄:ピノ・ノワール、シャルドネ
  • 年代:NV
  • 生産者:アンリ・ジロー

『神の雫』で第十の使徒を求めてブルゴーニュに行ったとき神咲雫が飲んだ。水蜜桃のようでスパイシーさが潜んでいる。酵母の旨みが生き生きと口の中に広がっていく。しっかりしたボディと華やかなミネラル。ともかくバランスがいいシャンパーニュ。

 

ランソン・ブリュット・ロゼ

  • 葡萄:ピノ・ノワール、シャルドネ、ムニエ
  • 年代:NV
  • 生産者:ランソン

『神の雫 マリアージュ』で登場。「蜂蜜と梅のアロマが舌の上で踊るよう。長い余韻は夕焼けのようで、あたかも子供たちが帰ってしまった少し淋しそうな夕暮れの遊園地。そんな優しくて切ない光景を思い浮かべる、メランコリックで温かなシャンパーニュ」と表現。

 

7000円台おすすめシャンパーニュ

ルイナール・シャンパーニュ・ブラン・ド・ブランNV

  • 葡萄:シャルドネ100%
  • 年代:NV
  • 生産者:ルイナール

世界最古のシャンパーニュ・メゾン。『神の雫』で雫とみやびが高級BARで飲んだ。繊細な泡が輝けるネオンのよう。美しい夜景の中に溶け込んでいる悲喜交々の物語。エレガントでキリリと引き締まった切れのある酸。柔らかい蜂蜜の香りと夜の官能を連想させてくれる重曹感。大都会の夜景そのもののようなワイン。