ワインとビールの酔いどれ紀行

葡萄酒と麦酒。バッカスの勝利に乾杯。

甲州テロワール・セレクション 祝〜グラスに注ぐ、祝の船出、甲州の地から漕ぎ出す

甲州テロワール・セレクション 祝〜熟田津の船出のように、甲州は祝の地から漕ぎ出す

  • 生産者(ドメーヌ):勝沼醸造
  • 生産地(テロワール):山梨県・勝沼
  • 品種:甲州(100%)
  • 熟成:ステンレスタンク9カ月熟成
  • 栓:コルク(24年からコルク)
  • アルコール度数:11.5%
  • 飲み頃の温度:8~10℃

「甲州テロワール・セレクション 祝」は、日本のブドウ栽培とワイン醸造の聖地・勝沼、その中でも祝(いわい)地区の甲州だけで造られる白ワイン。

富士山由来の火山灰質土壌に根を張った甲州は、派手な果実味ではなく、澄んだ水のような透明感、繊細な酸、そして舌の奥に残るほのかな苦味を宿す。

甲州テロワール・セレクション 祝〜熟田津の船出のように、甲州は祝の地から漕ぎ出す

葡萄も甲州。土地も甲州。造り手も勝沼。日本の葡萄を、日本の土地で、日本の感性によって一本にする。これほど潔い“メイド・イン・ジャパン”も珍しい。

甲州テロワール・セレクション 祝〜熟田津の船出のように、甲州は祝の地から漕ぎ出す

『神の雫 マリアージュ』では、2014年ヴィンテージをカジキマグロのラタトゥイユと合わせている。カジキの淡白さとトマトの酸味と渾然一体になってくれる。ワインと料理がお互いを励ますように進んでいく順風の船出。

額田女王の歌「熟田津に船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな」。戦いに赴く前のひとときを詠んだ名歌のマリアージュ。料理とワインがひとつになった瞬間、そんな「順風の船出」が見える一本である。

味わい

甲州テロワール・セレクション 祝〜熟田津の船出のように、甲州は祝の地から漕ぎ出す

色はパールイエロー。鼻を近づけると、白桃を思わせる甘やかな香りが静かに立ち上がる。だが、口に含めば印象は一変する。

甘さに流れない。酸は鋭すぎず、一本の細い芯となって味わいを支える。そこへ甲州らしいわずかな苦味が重なり、最後は清流のようにすっと喉を抜けていく。

華美ではない。だが、濁りがない。例えるなら、山の雪解け水。冷たく、透明で、触れたものの輪郭だけを鮮明にしていく。

開栓後も崩れにくく、3〜4日ほどは大きな変化を感じなかった。5日目あたりから香味はやや穏やかになったものの、1週間かけても最後まで楽しめた。

派手に開いて散るワインではない。静かに、長く付き合える甲州である。

料理とのマリアージュ

甲州テロワール・セレクション 祝

  • ラタトゥイユ:◎ 野菜の旨味と酸が重なり、ワインのグリップが増す

    チーズ:◎ コクが甲州の角を取り、味わいを丸くする

    ちゃんぽん:◎ 繊細なスープを壊さず、ワインの旨味が伸びる

    よだれ鶏:○ 香辛料を受け止めながら、後口を整える

    高野豆腐:○ 淡い旨味同士が静かに並走する

    寿司:○ 米と魚の繊細さに寄り添う

    モンブラン:△ 意外性はあるが、甘さが先に立つ

料理と合わせても、味を覆い隠さない。むしろ口の中を一度きれいに整え、次のひと口をさらに鮮やかにする。公式のおすすめはバーニャカウダ、蒸し鶏。

甲州テロワール・セレクション 祝

なかなか手に入りにくいので、まいばすけっとに売っている「四川よだれ鶏」と合わせたがグッド。

甲州テロワール・セレクション 祝〜熟田津の船出のように、甲州は祝の地から漕ぎ出す

最も印象的だったのは、ラタトゥイユ。トマトの酸、野菜の甘み、オリーブオイルの厚みが加わることで、ワインの輪郭が急に強くなる。単体では静かな甲州が、料理を得た瞬間、地面をしっかり踏みしめる。

甲州テロワール・セレクション 祝〜熟田津の船出のように、甲州は祝の地から漕ぎ出す

チーズもいい。乳脂肪のコクがワインの酸を包み、尖っていた線が丸くなる。甲州の透明感を失わせず、少しだけ懐を深くしてくれる。

甲州テロワール・セレクション 祝〜熟田津の船出のように、甲州は祝の地から漕ぎ出す

意外だったのが、ちゃんぽん。豚骨や魚介の旨味を含んだ白いスープに寄り添いながら、その繊細さを壊さない。飲み込んだあと、ワインだけが静かに広がっていく。

甲州テロワール・セレクション 祝

高野豆腐の煮物や寿司も合う。互いが並走する。

甲州テロワール・セレクション 祝

そして「祝」という名前だけに、寿司と合わせれば縁起までいい。

甲州テロワール・セレクション 祝

変わり種ではモンブランも悪くない。

生産地(テロワール)

山梨県の勝沼の祝地区

生産は標高400mに位置する山梨県の勝沼の祝地区。日本ワイン発祥の地でもあり、土壌は黄色がかった富士山の火山灰質土壌で、水はけが良く深い根を張るため葡萄づくりに適している。

甲府盆地の東側に位置し、日照時間が長く、日本の中では降水量も少なく、昼と夜の気温の落差も大きいため、白桃などの糖度が高いフルーツの香りの葡萄ができる。

生産者(ドメーヌ)

趣のあるワイナリー

勝沼醸造は1937年創業の老舗ワイナリー。「甲州」に特化したワイン造りを行う。ブルゴーニュで学んだ若手醸造家が活躍し、このワインはシュール・リー製法で製造。ワインを酵母や他の固形物(澱)と接触したままに熟成させるロワール地方に伝わる醸造方法で、発酵後、タンクの底の澱を取り除く「澱引き」をしないで春まで澱と一緒に熟成させる。ワインが澱(酵母)と接していくことで、澱が自己分解してアミノ酸や多糖類などに変わり、爽やかでクリーミーでリッチで複雑な旨味を感じる味わいになる。

葡萄(セパージュ)

甲州,葡萄

甲州は日本唯一の伝統品種。栽培の歴史は1000年以上。日本ワインで最も生産量が多く、和食と相性がいい葡萄品種。今では辛口の白ワインで地位を確立しているが、当初は甘口のスイートなワインだった。漫画『真湖のワイン』では10年ものの甲州を使ってスパークリングワインを作り、シャンパーニュと並ぶ品質の泡を造った。

エチケット(ラベル)

甲州テロワール・セレクション 祝

ワイン名の「祝」が縁起がいい。お祝い事の贈り物としてもおすすめ。

甲州テロワール・セレクション 祝

抜栓は2023年まではコルクなのでワインオープナーのご用意を。2024年はスクリューキャップになった。

おすすめワイングラス

甲州テロワール・セレクション 祝

大ぶりなブルゴーニュグラスより、シンプルな白ワイングラスや、小ぶりの万能型グラスがおすすめ。甲州の繊細な香りと酸を広げすぎず、透明感をそのまま受け止めてくれる。

甲州テロワール・セレクション 祝〜熟田津の船出のように、甲州は祝の地から漕ぎ出す

冷やしすぎず、8〜10℃ほど。グラスに注ぎ、少しだけ待つ。白桃の香りが立ち上がったら、祝の船出である。

 

おすすめの甲州ワイン

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

  • 国:オランダ
  • 種類:ラガービール
  • アルコール:5.0 %
  • カロリー:138kcal(瓶)
  • 原材料:大麦、ホップ、水
  • 醸造所:ハイネケン

緑のボトル。赤い星。その姿を目にした瞬間、まだ飲んでもいないのに、すでに一つの物語の入口に立たされる。

ハイネケンは、その一本が置かれただけで、場の空気は少しだけ洗練される。酒というより、世界の夜そのものが封じられている。

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

エメラルドのような緑は、高品質なビールを見分け、紫外線から中身を守るために選ばれた色であり、同時に、フレッシュさと高級感をひと目で伝えるための色。かつて茶色のボトルが不足した時代に、その緑は実用として選ばれた。

時を経て、それは機能を越え、ブランドの魂になった。いまやハイネケンの緑は、爽快さ、都会性、洗練、そして「世界で通じる美しさ」の象徴である。

オランダにはこんな諺(ことわざ)がある。

よいビールはビール自身でほめ称えている

「本当に優れたものは、他人の宣伝や大げさな説明がなくても、品質そのものが自らの良さを証明してくれる」という意味。まさにハイネケンのためにある。

ハイネケンの星の意味

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その中央に灯る赤い星もまた、19世紀から受け継がれてきた創業時のシンボルであり、水、空気、火、土、そして未知の力。ビール造りに必要な五つの要素を表すとも、醸造酒を守る神秘の印であるとも言われている。

中世ヨーロッパで、醸造家たちが見えない災いから酒を守るために掲げた星。その伝承が、いまもボトルの正面で静かに燃えている。日本のビール好きが親しみを込めて「赤星」と呼ぶのも、そこに単なる意匠を越えた、長い歴史のぬくもりを感じるからだ。

ハイネケンの歴史

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ハイネケンは1864年、オランダに生まれた。やがて海を渡り、国境を越え、いまでは世界192カ国以上で愛されるプレミアムラガーとなった。

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

バドワイザー、コロナと並び、もっとも有名なビールのひとつと呼ばれるのも不思議ではない。その名声は、広告だけで築かれたものではない。

どこで飲んでも、ハイネケンはハイネケンの味がする。その変わらぬ一杯を守り抜いてきた時間こそが、このブランドを世界の言語にしたのである。

ハイネケンの美味しさの秘密

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

その核にあるのが、独自の「ハイネケンA酵母」だ。1886年に分離されたこの酵母は、いまなお生産に連なる系統として受け継がれている。目を見張るほど華やかな香りを放つわけではない。その逆で、声高に自分を語らず、ほのかな果実香をひそやかに差し込みながら、全体を清らかに、澄んだ輪郭へと整えていく。名画のなかで、誰も気づかぬほど繊細に置かれた光が、画面全体の格を決めてしまうように。この酵母は、ハイネケンの味の中心にある沈黙の職人である。

ハイネケンの原料

ハイネケンの原料

原料は驚くほど簡潔だ。麦芽、ホップ、水。ただそれだけの世界から、このビールは生まれる。余計なものを増やさず、少ない要素をどこまでも磨き上げる。その潔さは、簡素というより、むしろ禁欲に近い。

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

しかもホップはエキスとして用いられ、苦味の出方が安定するよう設計されている。派手さを競うのではなく、毎回同じ美しさへと着地するための工夫。ハイネケンの美味しさは、奔放な天才のひらめきではなく、幾度も推敲された文章のような精度の上に成り立っている。

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発酵と熟成にも、このビールの性格がよく表れている。ハイネケンは横長の発酵タンクを用い、約28日をかけてじっくりと発酵・熟成させる。時間をかけること。急がないこと。それは、現代においてもっとも贅沢な美徳。

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

軽やかなビールほど、ごまかしは利かない。淡色ラガーには、わずかな硫黄香や、かすかな雑味さえ、容赦なく露わになる。だからこそハイネケンは、目立たない欠点を一つひとつ沈め、口当たりをなめらかに整え、最後に「すっきりして飲みやすい」という、一見あたりまえでいて最も難しい場所へ辿り着く。

このビールは軽いのではない。磨き抜かれた軽さを持っているのである。

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

グラスに注いだときの姿もまた、美しい。液体は陽光を閉じ込めたような黄金色に澄み、立ちのぼる泡は白く、やわらかく、端正だ。その白と金の対比は、どこか宗教画の光を思わせる。眺めているだけで、これから口にするものが単なる苦味の飲み物ではなく、きちんと設計され、きちんと選び取られた一杯であることが伝わってくる。

ハイネケンは飲む前から美しい。そして、飲んだあとに、その美しさが偶然ではなかったことを悟らせる。

ハイネケンの味わい

ハイネケンの味わい

味わいは、派手な一撃で人を黙らせる類のものではない。だが、静かに人を従わせる。麦芽のやわらかなコク。整った苦味。喉を過ぎるときの爽やかさ。そして、そのあとに訪れる、ほのかな果実の気配。リッチでバランスがよく、それでいて重たくならない。

ビールが苦手な人にさえ「これなら美味しい」と言わせ、ビール好きには「ここまで整っているのか」と舌を巻かせる。多くの人がこの酒に“魔法”を感じるのは、そのため。強引にねじ伏せるのではなく、気づけば心をほどいている。そういう美味しさが、世の中にはたしかにある。

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そして何より、このビールの真価は余韻にある。普通のビールは、飲んだあとも苦味が背後から追いかけてくる。だがハイネケンは違う。ひと口のあと、舌の上に滞っていた重さが、するりとほどける。冷たい滝に打たれたあと、胸の奥まで洗われるように、感覚が一度まっさらに戻される。残るのは鈍い苦さではなく、清らかに整えられた静けさだ。もはやそれは清酒であり、聖酒である、と言いたくなる瞬間がある。ビールでありながら、どこか祈りに近い後味を持つ。それがハイネケンの不思議である。

『さらば冬のかもめ』〜刑務所までの青春、ビールとマスタードの革命

映画『さらば冬のかもめ』で、ジャック・ニコルソンが「世界一うまいビール」と絶賛した。ハイネケンには、人にそう言わせたくなる“絵”がある。緑のボトル、赤い星、黄金の酒、白い泡。その完成された見た目は、飲み手の期待を自然に押し上げる。

味わいはその期待を軽々とは裏切らない。世界中で愛されるものとは、ただ大衆的なものではない。世界中の夜に持ち込んでも、景色を壊さないもののことだ。ハイネケンはまさにそういう一本である。

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2025年4月、オランダの美術館を巡った旅のなかで、アムステルダムの本社を訪れ、旅の終わりにホテルでこのビールを飲んだ。その一杯は、ただの酒ではなかった。
ゴッホの烈しい色彩。レンブラントの深い陰影。フェルメールの沈黙の光。そのすべてを胸のどこかに残したままグラスを傾けると、ハイネケンは、オランダという国の精神そのもののように感じられた。

力強いのに、澄んでいる。清廉であるのに、どこか熱を秘めている。あの夜、黄金色の液体のなかには、運河の空気も、美術館の静けさも、旅の終わりの名残も、すべて溶けていた。

 

料理とのペアリング

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  • 焼きそば:ソースの香ばしさを残し、油の重さを苦味と炭酸が洗い流す
  • 生ハム:塩味を苦味が引き締め、肉の旨みを際立たせる
  • プリッツ:スパイシーな刺激とビールの苦味が互いを引き立てる
  • 金のソーセージ:豚肉の旨みを残し、脂の重さだけをさらう
  • ホットドッグ:ソーセージの塩気とマスタードの酸味に苦味が重なる
  • ペペロンチーノ:唐辛子の辛味を軽やかに流し、互いの爽快感を高める
  • タンスライス:肉の脂を苦味が流す、抜群ではないが喧嘩しない組み合わせ
  • ローストビーフ:牛肉の旨みとタレの甘みが、ビールの淡い麦の甘さを引き出す
  • お好み焼き:ソースの濃厚な甘みをラガーのキレが浄化し、爽快感を生む
  • 天ぷら:衣の油を泡と苦味が軽くし、野菜や海老の旨みを際立たせる

焼きそば

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焼きそばは、ソースの香ばしさと油の厚みを受け止めながら、ハイネケンの苦味は鈴のように澄んで鳴る。口中の熱気をさらい、最後にはきれいな余韻だけを残して去っていく。鉄板の上の賑やかさを、一陣の風が静かに撫でていくような相性である。

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セブンイレブンの生ハムとの相性も良し。塩味に対して、苦味がすっと差し込む。塩を、苦味が洗い流す。だが旨みは残る。永遠にループできる。

プリッツ

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おつまみのプリッツ。スパイシーさを、ビールの泡がやさしく包み込む。だが、ただ従順に溶け合うわけではない。細いスティックの軽快な刺激と、ハイネケンの苦味が、互いを少しだけ挑発し合う。喧嘩するほど仲がいい、という言葉があるが、まさにそんな組み合わせだ。ぶつかりながら、結果として一緒に美味しくなる。

金のソーセージ&ホットドッグ

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セブンイレブンの金のウインナー。豚肉の旨味と脂の厚みを前にしても、ハイネケンは下品にならない。その品格を崩さず、重さだけを清流のように流していく。旨味を奪うのではなく、余計なものだけを連れ去る。そこに残る余韻は、映画『さらば冬のかもめ』のラストシーンのようだ。乾いていて、少し切なく、なのに妙に自由である。

そして、最高の相性は「ホットドッグ」に輝く。パンのやわらかさ、ソーセージの塩気、マスタードの酸味。その単純で力強い構成のなかに、ハイネケンの苦味が差し込まれると、味は不意に奥行きを持ち始める。陽気な食べ物だったはずのホットドッグが、一瞬だけ、妙に詩的になる。

「ヤンキースタジアムで食べるホットドッグとビールより美味いものはない」というハンフリー・ボガートの台詞を思い出す。粗野で、愉快で、そして抗いがたい幸福。ハイネケンは、そんな幸福の隣によく似合う。

ペペロンチーノ

ペペロンチーノは辛さを綺麗に美しく洗い流し、ビールの清潔さをあげる。まさに互いの良さを引き出すマリアージュ。

タンスライス

セブンレブンのタンとの相性は、抜群というより「静かに隣に座れる」関係である。噛むほどににじむ肉の旨みと、独特の歯ごたえ。その余韻に対して、ハイネケンの苦味は少しだけ前に出る。

ただし、喧嘩はしない。肉の脂を洗い流しながら、苦味が舌の上に細い線を引く。派手なマリアージュではないが、飲み疲れしない。会話は少ないが、気まずくはならない二人のような組み合わせである。

ローストビーフ

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ローストビーフとは、意外にもよく寄り添う。牛肉のしっとりした旨み、タレの甘み、胡椒の香り。その奥から、ハイネケンにある淡い甘さがふっと立ち上がってくる。

普段は苦味と清涼感が前に出るビールだが、ローストビーフと合わせると、少し表情が変わる。肉の旨みが土台になり、タレの甘みが橋をかけ、そこにハイネケンの軽やかな麦の甘さが重なる。押しの強い組み合わせではない。けれど、気づくともう一口、もう一杯と進んでいる。

お好み焼き

お好み焼きとの相性は抜群。ソースの濃厚な甘み、マヨネーズのコク、豚肉の脂、青のりとかつお節の香ばしさ。幾重にも重なる味わいに、ハイネケンの澄んだ苦味がすっと差し込む。

ラガー特有のキレが、お好みソースの甘みを浄化し、炭酸が油の重さを軽やかにさらっていく。だが、旨みまで奪うわけではない。ソースの香ばしさを残しながら、口の中を清流のような爽快感で潤してくれる。

熱々のお好み焼きを頬張り、冷えたハイネケンを流し込む。濃厚な味わいが、次の瞬間には驚くほど澄み渡る。鉄板の熱気と、オランダ生まれの涼やかな苦味。正反対の個性が、互いの美味しさを引き出していく。

お好み焼きが熱を生み、ハイネケンが風を運ぶ。 その往復が、たまらなく心地いい。

天ぷら

天ぷらとの相性は良い。衣の油、野菜の甘み、海老の香ばしさ。そのすべてを、ハイネケンの泡と苦味がきれいに受け止める。

油を断ち切るのではなく、余韻だけを軽くする。衣の香ばしさは残し、重さだけをさらっていく。茄子のとろりとした甘み、海老のぷりっとした旨み、さつまいもの素朴な甘さ。そこにハイネケンの清潔な苦味が差し込むと、天ぷらの輪郭が一段くっきりする。

揚げ物とビールという王道の組み合わせでありながら、決して乱暴ではない。縁側に吹く夕方の風のように、油の熱をすっと冷ましてくれる。

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

ハイネケンは、驚きと個性で押し切るクラフトビールとは少し違う。だがその代わりに、世界中の人が同じように「うまい」とうなずける一点を、長い時間をかけて磨き抜いてきた。華やかすぎず、重すぎず、退屈でもない。その絶妙な均衡のうえに、このビールは立っている。

緑のボトル。赤い星。黄金の液体。白い泡。見た目の段階で、すでに美しい。そして口に含めば、その美しさが表面だけのものではなく、歴史と技術と執念に支えられた本物であったことを知る。ハイネケンとは、世界のどこかの夜を、ほんの少しだけ上質にするために生まれてきたビールである。

 
 

おまけ:ハイネケン0.0

ハイネケンビール〜緑のボトルに、世界の夜が封じられている、その一杯はオランダの光を飲む

ハイネケンには、ノンアルコールビール(炭酸飲料)の「ハイネケン0.0」もある。

なぜか原産国はシンガポール。「本物のハイネケンと変わらない、フルーティーな香りとモルティなボディの本格的な味わい」と売り出しているが、まったくもって別物。

2023年10月16日に発売され、ノンアルコールビールとしては世界No.1の売上を誇っているらしいが、ハイネケンの美味しさもへったくれも無い。興味のある人はどうぞ。

 

2000円台おすすめワイン〜3000円以下のマスカレード葡萄

2000円台おすすめワイン〜3000円以下のマスカレード葡萄

ワインと登山は似ている。千円台の親しみやすい山から少し標高が上がるがカジュアルラインが2000円台のワイン。コルクワインも登場する。1週間で飲んでも1日400円未満。この値段なら手が出しやすい。それでも1万円以上の高級ワインより美味しい掘り出し物が多い。山でも標高2000メートル台の劒岳や甲斐駒ヶ岳、鳳凰山、空木岳など3000メートル以上の山より素晴らしい名山が多い。ぜひ自分だけの金脈を掘り当て名酒をゴールドラッシュして欲しい。

2000円台のワインの選び方のコツ

2000円台ワインを選ぶときは、基本的に有名産地のワインを外す。フランスのブルゴーニュやボルドー、シャンパーニュなど。逆に狙い目が日本ワインや南アフリカなどニューワールドのワインの中から人気ブランドになっていないもの。ワインの価格は年々高騰しているので人気になれば値段が上がってしまう。

ワインYouTubeを活用する

2000円台のおすすめワインを探す最大のコツはワインのプロたちのYouTubeを活用すること。2000円台のワインは消費者のニーズが多いので、超一流のソムリエであってもYouTubeで積極的に取り上げる。特におすすめのYouTubeチャンネルは3つ。

Blind Wine Tasting

ソムリエールVinoマリコさんのチャンネル

ワインエキスパートでショップも運営する小林さん

ワインショップのメルマガに登録する

1000円台おすすめワイン〜安旨チートワインたち

ワインの果報は寝て待て。ズルいチート技がワインショップのメルマガに登録すること。自分から探さなくても朝起きたら安旨ワインの情報が届く。こんな楽で正確な情報は他にない。この方法は『神の雫』の原作者・亜樹直さんもお勧めしている。ワインショップに足を運ばなくても自宅で寝てるだけで2000円台の安旨ワイン通になれる。

コノスルをワインサーフィン

コノスル・ワイン

安旨ワインのトップランナーであるチリのコノスル。1000円以下のワインもすごいが、2000円台で1万円を超えるワインと同じか、それ以上のクオリティのワインを造っている。イタリアやフランス銘柄だと五千円以上するが味は同格。コノスルを極めよう。

2000円台おすすめ白ワイン

クリフハンガー

クリフハンガー〜1000円台最高峰の白ワイン

  • 生産国:ドイツ
  • 地域:モーゼル
  • 葡萄:リースリング100%
  • 年代:2021年
  • 生産者:モーゼルユンガー
  • 栓:スクリューキャップ

2000円台で最高峰の白ワイン。あまりに飲みやすく、あまりに美味しい。お酒に強くないのに一晩で一本、軽く空にできてしまう。ブラインドで出せば5,000円以上の値段がつくに違いないクオリティ。ドイツの若手生産者を中心としたモーゼルユンガーという15名の団体の中心の4人(トーマス、アクセル、マルクス、セバスチャン)が共同で造るリースリングワイン。柑橘系の香り、どっしりしたペトロール香。舌にしっかり密着し、酸味が主張せず、まろやかクリーミー。果実味が地面を這うように伝わってくる。それでいてスッキリ。あっさりしているのに深い。

 

甲州テロワール・セレクション 祝

  • 生産国:日本
  • 地域:山梨(甲州市)
  • 葡萄:甲州100%
  • 年代:2024年
  • 生産者:勝沼醸造
  • 栓:スクリューキャップ

日本におけるブドウ栽培とワイン醸造の発祥地・勝沼。葡萄品種も「甲州」と日本のブドウ。世界に誇るメイド・イン・ジャパン。白桃のような甘やかなアロマ。川の清流のように喉を通ってスッキリ。パスタの風味を消して、さらに高みに昇る。お祝い事の贈り物としてもおすすめ。「いわい」というネーミングが縁起いい。アラビアータやプッタネスカなど、クセの強いトマト系パスタにおすすめ。『神の雫 マリアージュ』ではカジキマグロのラタトゥイユに合わせた。額田王の歌「熟田津に船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな」。戦いに赴く前のひとときを詠んだ名歌のマリアージュ。

 

コノスル20バレル・ シャルドネ・リミテッド・エディション

コノスル20バレル・ シャルドネ・リミテッド・エディション

  • 生産国:チリ
  • 地域:カサブランカ・ヴァレー
  • 葡萄:シャルドネ100%
  • 年代:2022年
  • 生産者:ヴィーニャ・コノスル
  • 栓:コルク

厳選した最良の20樽(バレル)のみを瓶詰めしたコノスルのプレミアムワイン。それでも2000円台で買える。安旨ワインのコノスルのラスボスとなる銘酒。これで2000円なら5,000円以上のワインが要らなくなる。

 
 

深雪花

深雪花〜 岩の原ワイン(白)

  • 生産国:日本
  • 地域:新潟県(上越市)
  • 葡萄:越後・高田シャルドネ、ローズ・シオター
  • 年代:2023年
  • 生産者:岩の原ワイン
  • 栓:コルク

深雪花(みゆきばな)。越後のシャルドネと、創業者が作ったローズ・シオターをブレンド。舌の上で雪が解けていくような儚さ。天ぷらと合わせると油が消えて、余韻がフワッと広がる。長野オリンピックで金メダルを獲った原田雅彦の大ジャンプ。日の丸飛行隊のマリアージュ。

 

リバリス ブランコ スペインワイン

リバリス・ブランコ

  • 生産国:スペイン
  • 地域:リオハ州カラオラ
  • 葡萄:モスカテル・デ・グラノ・メヌード、ビウラ、マルバジア
  • 年代:2021年
  • 生産者:マエティエラ
  • 栓:コルク

『神の雫』でロゼワインが登場したリバリスの白ワイン。衝撃の南国感と美味しさ。ハワイにワープできる。南国感満載。宮崎や沖縄、グアムでもなくハワイの朝。この味が忘れられない移動祝祭日。ポカリスウェットのCMとディーン『瞳そらさないで』が流れてくる。

 

ルイイ・ラ・レ・ブラン・クロード・ラフォン

『神の雫』の原作者・亜樹直さんが勧めるロワール地方ヴァランセの白ワイン。クセがなくソーヴィニヨン・ブランが嫌いな人にこそ飲んでほしい。爽やかな酸が貝類に合う。

 

シャトー・メルシャン玉諸甲州きいろ香

  • 生産国:日本
  • 地域:山梨県(甲府市)
  • 葡萄: 甲州100%
  • 年代:2022年
  • 生産者:シャトー・メルシャン

1300年以上前に山梨の勝沼に誕生した日本固有のブドウ「甲州」で造られたワイン。「きいろ香」は醸造学研究者の富永博士が飼っていた小鳥の名前。『神の雫』に2007年が登場。「子供の頃に夕暮れの縁側で嗅いだような香り。じっと身を縮めて引っ込み思案な。ちょっと顔を見せるのを戸惑っているような黄色い薔薇の蕾。夜露に濡れたまま控えめに開く、小ぶりな薔薇の花をずっと待っていたくなるようなワイン」

 

ロリアン勝沼甲州 

  • 生産国:日本
  • 地域:山梨県(勝沼町)
  • 葡萄: 甲州100%
  • 年代:2022年
  • 生産者:白百合醸造

『神の雫』では2011年が登場。華やかな香り。ブルゴーニュを目指して造られたような白ワイン。「童話の中の人懐っこい白ウサギみたいなワイン。柔らかくて抱き上げるとあったかくて、どこか夢の世界の出来事のようなワイン。

 

エーデルワイン・五月長根葡萄園

  • 生産国:日本
  • 地域:岩手県
  • 葡萄: リースリングリオン100%
  • 年代:2023年
  • 生産者:エーデルワイン

岩手の白ワイン。『神の雫』に2010年が登場。クリス・ワトキンスが土木工事のボランティアの御礼に現場のおっちゃん達からプレゼントされた。リースリングと甲州三尺をかけ合わせたリースリングリオンから造る。東北の雪解けの大地から、力強く立ち上がって花を開かせる、白く可憐な高山植物のような、清楚でありながら芯の強さを秘めたワイン。同じワインを早池峰山の山頂で遠峰一青も飲んだ。

 

丹波鳥居野・ピノ・ブラン

  • 生産国:日本
  • 地域:京都府
  • 葡萄: ピノ ブラン、ショイレーベ
  • 年代:2020年
  • 生産者:丹波ワイン

京都の白ワイン。創業者が京都の食文化に合わせて飲めるワインを目指して丹波の日本酒の酒蔵を借りて始めたワイナリー。『神の雫』では2012年が登場。薄味の煮物に合う。ほんのり甘い感じが和食の柔らかい甘味とマリアージュするワイン」と表現。

 

グット・ダルジャンぎんの雫ソーヴィニョン ブラン

  • 生産国:チリ
  • 地域:レイダ・ヴァレー
  • 葡萄:ソーヴィニョン・ブラン
  • 年代:現行ヴィンテージ
  • 生産者:ヴィニャ・マーティ

オーパス・ワンの醸造家パスカル・マーティ氏が手がける日本酒で造ったソーヴィニヨン・ブラン。『神の雫』の原作者・亜樹直さんがワインの名称、ラベルデザインのコンセプトを立案。漫画の中ではパクチーとシェーブルチーズのサラダに合わせた。青田風が連れてきた白鷺」。日本の原風景。青田風が吹き抜ける田んぼに、今ふわりと白い鷺が舞い降りてきました。どこか懐かしく、何度でも反芻したくなるような夢幻のマリアージュ。

 

カーヴ・デ・オンズ・コミュヌ・ヴァッレ・ダオスタ・ピノ・グリ

  • 生産国:イタリア
  • 地域:ヴァッレ・ダオスタ州
  • 葡萄:ピノ・グリ
  • 年代:現行ヴィンテージ
  • 生産者:カーヴ・デ・オンズ・コミュヌ

イタリア最北・登山の聖地であるヴァッレ・ダオスタ州の白ワイン。名峰モンブランの残雪のように汚れを知らぬ白。

ドメーヌ・コアぺ・ノブレス・デュ・タン・ジュランソン

  • 生産国:フランス
  • 地域:ジュランソン
  • 葡萄:プティ・マンサン100%
  • 年代:2017年
  • 生産者:ドメーヌ・コアペ

ハーフボトル。酸味の強いプティ・マンサン種のブドウの房の茎をほんの少し傷つけ葡萄の水分が出やすい状態にすることで糖分を凝縮させ、甘口ワインに仕上げる。『神の雫 マリアージュ』で2011年が登場。能登の生牡蠣に合わせた。「たくさんの果物と海の幸を抱えて微笑んでいる女神のイメージ。豊穣の女神アルテミスのマリアージュ」と表現。ワインが綺麗な酸を含んでいるのでレモンはかけない。

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セラーセレクション・シュナン・ブラン・ブッシュ・ヴァインズ

  • 生産国:南アフリカ
  • 地域:ステレンボッシュ
  • 葡萄:シュナンブラン
  • 年代:2023年
  • 生産者:クライン・ザルゼ

南アフリカの白ワイン。ブルゴーニュのシャルドネのような鮮烈さはないが、温かみのある飲みやすいワイン。『神の雫 マリアージュ』では2015年をトマトパスタ(アマトリチャーナ)と合わせた。爽やかさがトマトの酸味と合う。「澄んだ音を立てる透明なガラスでできたクリスタルマリンバの音色のようなワイン」と表現。酸が穏やかで料理に合わせやすい。

古代甲州 大和葡萄酒

  • 生産国:日本
  • 地域:山梨県(勝沼町)
  • 葡萄:甲州
  • 年代:現行ヴィンテージ
  • 生産者:大和葡萄酒

樹齢130年を超えた日本最古の原木「甲龍」から枝分けした葡萄で造る甲州種のワイン。スッキリしてけれん味がなく余韻が長い。伝統と信念が息づいたワイン。2008年が『神の雫』に登場。「華やかな色がない分、陰影がある。単色の淡い色と強い部分が舌の上で交錯しながら余韻として長く残る。素朴だが滋味があって、澄んだ白樺の樹液のような甘味がある。まるで古里を描いた素朴な水墨画のようなワイン」と表現。

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リンゲンフェルダー・ゲヴュルツトラミナー カビネット ヘア ラベル

  • 生産国:ドイツ
  • 地域:ファルツ
  • 葡萄:ゲヴェルツトラミネール
  • 年代:2020年
  • 生産者:リンゲンフェルダー

ドイツの白ワイン。ゲヴュルツトラミナー100%の葡萄品種で、カレーと合うとされる。南国の果物ライチの香り、タンポポのように柔らかい酸味と甘味が鼻孔をくすぐり、飲んでみるとエレガントでドライな味わい、海の潮のようなミネラルを感じられる。『神の雫 マリアージュ』では2014年を「豆腐と上海蟹味噌のスープ」「八宝菜」に合わせた。「南国の大河で沐浴する女性のようなマリアージュ。さまざまな植物の蒼い香り、森の一部である茸や、森に暮らす動物たちの気配。そんな混沌とした光景をみせてくれる、南国の河と森を舞台にした一編の短編映画のようなマリアージュ」と表現。

日川渓谷 甲州樽発酵

  • 生産国:日本
  • 地域:山梨(甲州市)
  • 葡萄:甲州100%
  • 年代:2023年
  • 生産者:蒼龍葡萄酒株式会社

甲州勝沼町の白ワイン。『神の雫 マリアージュ』では2017年が登場。日本酒を思わせるすっきりした白ワイン。甲州の奥に秘めている果実味が目覚めるように湧き上がってくる。日本人の原風景としての富士山、それを描いた数多くの日本画。そんな日本の自然美と、それを再現する芸術のようなマリアージュ。

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クライン・ザルゼ・ヴィンヤード・セレクション・シャルドネ

南アフリカのワイン。『神の雫マリアージュ』では2015年が登場。非常に温かみのある飲みやすいワイン。

エール・ド・リューセック

  • 生産国:フランス
  • 地域:ボルドー(ソーテルヌ)
  • 葡萄:セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン
  • 年代:2017年
  • 生産者:シャトー・リューセック

シャトー・リューセックが造る辛口ワイン。『神の雫』では2007年が登場。華やかではないけどその分、心が休まる。こぢんまりとした屋敷に造られたイングリッシュ・ガーデン。午後の木漏れ日のなか、レモンバームやミントなどを摘み取ってハーブティーとして飲む、穏やかな休日の昼下がりのワイン。

鶴沼ミュラー・トゥルガウ

  • 国:日本
  • 産地:小樽市
  • 葡萄:ミュラー・トゥルガウ

ドイツワインに使われる葡萄ミュラー・トゥルガウを北海道で栽培して造ったワイン。1975年にドイツから葡萄の苗木を輸入。北海道産のブドウにこだわり続けて苦難を乗り越えて生まれた。漫画『ソムリエール』で情熱のワインとして紹介。

ルナ・コンティ・ゼッカ

  • 生産国:イタリア
  • 地域:プーリア州
  • 葡萄:マルヴァジーア・ビアンカ、シャルドネ 
  • 年代:2022年
  • 生産者:コンティ・ゼッカ

樽由来のバター、ナッツ、バニラの香り。『神の雫 マリアージュ』では2015年が登場。値段の割に高級感があり果実味が豊かで飲みやすい。アマトリチャーナのパスタと合わせたが、ワインの果実味がしっかりし、トマトソースの酸味が不自然に強調される。ワインの後味が苦く感じ、トマトソースの旨味や味わいが抜ける。雫が「豚肉のロースト・ロマーニャ風」と合わせることを提案。あたかも日当たりのいいのどかな牧場のような、くつろげる風景が浮かぶマリアージュ。

シュロス・フォルラーツ・ラインガウ・リースリング・クーベーアー・トロッケン

  • 生産国:ドイツ
  • 地域:ラインガウ
  • 葡萄:リースリング 
  • 年代:2021年
  • 生産者:シュロス・フォルラーツ

『神の雫 マリアージュ』で2015年を小籠包に合わせた。河原毛部長がドイツに駐在したとき惚れ込んだワイナリー。美しい肉体をもった若々しい青年がプールに飛び込む。水しぶきをあげながら、見事な泳ぎをみせるようなマリアージュ。

都農ワイン 牧内アンウッディド シャルドネ

宮崎県の白ワイン。自社農園で栽培したシャルドネのみを使用。ステンレスタンクで低温発酵し、シャルドネ自身がもつ果実味、フルーティーさと、牧内台地の自然を表現したワイン。

ニュービギニングス・シュナン・ブラン

南アフリカで初めて黒人がオーナーのワイナリー。1998年に南アフリカのワインが世界から認められるパイオニアとなった。

ジェラール・ベルトラン・ヘリテージ・ピクプール・ド・ピネ

ラングドック・ルーション地方、ピクプール ブラン100%で造られる白ワイン。

コロンナーラ・カステッリ・ディ・イエージ・クラッシコ

イタリアのヴェルディッキオという葡萄品種の白ワイン。

チャコリ・レサバル・アリ

スペインのバスク地方、アルコールが少なく酸が強いオンダラビ・スリを中心に造った白ワイン。エチケットのブルーがカッコいい。

ティレルズ・ハンター・ヴァレー・セミヨン

  • 生産国:オーストラリア
  • 地域:サウス・ウェールズ州
  • 葡萄:セミヨン100%
  • 年代:2023年
  • 生産者:ティレルズ
  • 栓:スクリューキャップ

珍しいセミヨン100%で造ったオーストラリアの白ワイン。

マルヴィラ・ロエロ・アルネイス

  • 生産国:イタリア
  • 地域:ピエモンテ州
  • 葡萄:アルネイス100%
  • 年代:現行ヴィンテージ
  • 生産者:マルヴィラ社

『本間チョースケ 飲むべきイタリアワイン』推薦。ピエモンテ州の土着品種であるアルネイスの基本ワイン。太古は海で砂質と石灰質の白い土壌で急斜面の畑が広がるロエロ地区の中心地カナーレにある家族経営のワイナリー。アルネイスは疫病に侵されやすく栽培が難しい。カプリチョーゾ(気まぐれ)と揶揄され、ネッビオーロのタンニンを和らげるためにブレンドされた葡萄。ネッビオーロ・ビアンコと呼ばれた。今ではピエモンテ州の顔。このワインは5つの畑のアルネイスを使っている。

源作印 GKT 白

源作印 GKT 白

  • 生産国:日本
  • 地域:埼玉(秩父)
  • 葡萄:甲州
  • 年代:記載なし
  • 生産者:秩父ワイン

秩父ワイン。両神山の麓に畑があり寒暖差が激しい。秩父は源流水が美味しく土地が痩せて葡萄に適している。秩父はセメントの産地でアルカリの石灰土壌が存在する。『神の雫』でワイン日本紀行のため小淵沢に向かう電車内で酒盛りをした。ブルゴーニュやボルドーを思わす柔らかくグリップする力強さが備わっている。「静かな水辺から優雅にそして力強く飛び立つ白い大きな鳥・丹頂鶴のようなワイン」と表現。

ルカツィテリ・クヴェヴリ・陶器ボトル

ワイン発祥の地ジョージアの白ワイン。土製の壺でぶどうを発酵、熟成させて造る紀元前から伝わる伝統的な製法「クヴェヴリ製法」の白ワイン。葡萄品種はルカツィテリ。

ダーレンベルグ・ハーミット・クラブ・ヴィオニエ・マルサンヌ

  • 生産国:オーストラリア
  • 地域:南オーストラリア州
  • 葡萄:ヴィオニエ、マルサンヌ
  • 年代:2023年
  • 生産者:ダーレンベルグ

漫画『ソムリエール』の堕125話「パリスの審判」で、同じ生産者のラストディッチ・ヴィオニエ2008年が登場。値段が5倍以上するシャトー・グリエに勝利した。

杏、桃、ネクタリンと甘いスパイスの風味に、フローラルな香り。快活な柑橘系の酸味とナッツの風味が重なり、複雑な果実の余韻がある。

2000円台おすすめ赤ワイン

シャトー・モン・ペラ

  • 生産国:フランス
  • 地域:ボルドー
  • 葡萄:メルロー、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン
  • 年代:2021年
  • 生産者:デスパーニュ家
  • 栓:コルク

『神の雫』の第1巻に2001年が登場。神咲雫が気に入ったワイン。「パワフルでとろけるような甘味とキュンとくる酸味が迫ってくる。クイーンのボーカルの甘くてハスキーな声を分厚いギターや重たいドラムで包み込んだようなクラシックみたいだけどもっとモダンなワイン。神咲雫はオーパス・ワンの2000年より全然美味しいと言い、2001年はシャトー・マルゴーより高評価のワイン雑誌もある。ソムリエにブラインドで出すと5大シャトーと間違える場合もある。シャトー・ルパンを手がけた醸造コンサルタントのミシェル・ローランが1本の木に実る葡萄を6房までに減らすなど工夫を加えて生み出した。

 

レ・コルティ・キャンティ・クラシコ

  • 生産国:イタリア
  • 地域:トスカーナ州
  • 葡萄:サンジョベーゼ、 コロリーノ 
  • 年代:2022年
  • 生産者:レ・コルティ(プリンチペ コルシーニ)

サンジョヴェーゼ 95%、 コロリーノ 5%の葡萄を使用。『神の雫』では2002年が登場。当時は千円台。「若くして飲んでも美味しく、アルコールのもたついた感は無く、洗練されていて、隙がない」と絶賛。キャンティは牛肉やトマトソースに合う。

ヴィティッチオ・キャンティ・クラシコ

  • 生産国:イタリア
  • 地域:トスカーナ州
  • 葡萄:サンジョヴェーゼ、メルロー
  • 年代:2022年
  • 生産者:ファットリア・ヴィティッチオ

キャンティの赤ワイン。生産者が違う。造り手のファットリア・ヴィティッチオはキャンティ・クラシコの中心部に畑を持ち、伝統的な味わいを守り続けている。葡萄はサンジョヴェーゼ 98%、メルロー 2%を使用。『神の雫 マリアージュ』では2012年を完熟トマトとチキンの北インド風カレーにマリアージュさせた。トマトにはイタリアのサンジョベーゼ品種の葡萄が合う。「カレーのスパイシーさと赤ワインの果実味を小気味よく踊る男女のようにシンクロさせる情熱のタンゴ」と表現。

レオ・マルベック・プレミアム

  • 生産国:アルゼンチン
  • 地域:メンドーサ
  • 葡萄:マルベック
  • 年代:2021年
  • 生産者:レオ・メッシ財団

黒葡萄のマルベックを使用したアルゼンチンの赤ワイン。リオネル・メッシの財団プロデュース。『神の雫 マリアージュ』では2012年が登場。「子鹿をなでているような硬質だけど滑らかなワイン」と表現。和牛カレーと合わせた。牛肉と相性が良い。「硬質なミネラルや果実の躍動感が脂の甘味やスパイスと競い合うように表に出てきて、何倍もふくよかでインパクトのある味わいに変えてくれる。成長のマリアージュ」と表現。

シャトー ・ディッサン・ムーラン・ディッサン

  • 生産国:フランス
  • 地域:ボルドー
  • 葡萄:メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン
  • 年代:2017年
  • 生産者:シャトー・ディッサン

マルゴー村にあるシャトー・ディッサンの造る「ボルドー・シュペリュール(手軽に手に入る価格」の赤ワイン。ディッサンよりメルローの比率が多く、口当たりもソフトでまろやかな味わい。

リブランディ・ドゥーカ・サンフェリーチェ・チロ・ロッソ・リゼルヴァ

リブランディ・ドゥーカ・サンフェリーチェ・チロ・ロッソ・リゼルヴァ

  • 生産国:イタリア
  • 地域:カラブリア州
  • 葡萄:ガリオッポ100%
  • 年代:2019年
  • 生産者:リブランディ

カラブリア州の葡萄「ガリオッポ」を100%使用。甘味が強いミディアムボディ。『神の雫』では2005年をキムチにマリアージュさせた。チヂミ、チャプチェのような甘味ソース、焼肉にも合う。最強のフードフレンドリーワイン。

コントラーダ・ディ・コンチェニゴ・コッリ・ディ・コネリアーノ・ロッソ

  • 生産国:イタリア
  • 地域:ヴェネト州
  • 葡萄:カベルネ ソーヴィニョン、メルロー、マルツェミーノ、他
  • 年代:2013年
  • 生産者:ベッレンダ

アナウンサー試験のために考えられたとしか思えない名前のイタリア赤ワイン。『神の雫』で紹介されたときは1,900円で人気が爆上がり。みやびが千円台じゃない。ズルしてると思ったほどのクオリティ。水の都ヴェニスがあるヴェネト州のワイナリーで製造。カベルネ ソーヴィニョン、メルロー、マルツェミーノなど様々な葡萄品種をブレンドしているが、すべて自社畑の葡萄をオーク樽で熟成させたフルボディ。

カサーレ・ヴェッキオ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォ

カサーレ ヴェッキオ

  • 生産国:イタリア
  • 地域:アブルッツォ州
  • 葡萄:モンテプルチアーノ100%
  • 年代:2021年
  • 生産者:ファルネーゼ
  • 栓:コルク

花を飲んでいるかのよう。3000円未満で買えるワインとしては白、ロゼ、泡を含めても最高峰。『神の雫』では、この値段で買えるのが奇跡と絶賛。『神の雫 マリアージュ』では2006年を豚の角煮に合わせた。「たくさんの蘭の花、そして溢れる香り。情熱的で肉感的な蘭の匂いとエレガントな内装や調度品。まるでラッフルズ・ホテル」と表現。

アタ・ランギ・クリムゾン・ピノ・ノワール

  • 生産国:ニュージーランド
  • 地域:マーティンボロー
  • 葡萄:ピノ・ノワール100%
  • 年代:2020年
  • 生産者:アタ・ランギ

ハーフボトル。「ニュージーランドのロマネ・コンティ」と評された造り手アタ・ランギのセカンドワイン。アタ・ランギとはマオリの言葉で「新しい始まり」「夜明けの空」という意味がある。

ラフィング・マグパイ・シラーズ・ヴィオニエ

  • 生産国:オーストラリア
  • 地域:南オーストラリア州
  • 葡萄:シラー、ヴィオニエ
  • 年代:2018年
  • 生産者:ダーレンベルグ

南オーストラリア州マクラーレン・ヴェイルにあるダーレンベルグが造る赤ワイン。『神の雫』の豪州編で2006年が登場。スパイシーで弾けるような元気が溢れエキゾチック。でも大衆的。異国で出会ったお祭り騒ぎのフォークダンスみたいな賑やかで刹那的なワイン。

カリ・リーザ

ギリシアのワイン。クシノマヴロというギリシアの地葡萄の80年以上の古木から造られる。『神の雫 マリアージュ』で2013年が登場。開けてから6時間経って飲む。渋くて料理とは合わせにくい。「すごい芳醇な香りが上がってきている。すごい力強さだが優雅でもある。まるでギリシャの偉大な王者、アレクサンドロスの雄姿を思わせるワイン」と表現。

エニーラ

  • 生産国:ブルガリア
  • 地域:パザルジク州
  • 葡萄:メルロー、カベルネ・ソーヴィニョン、シラー
  • 年代:2019年
  • 生産者:ベッサ・ヴァレー・ワイナリー

ブルガリアの赤ワイン。メルローを中心に作るフルボディ。『神の雫 マリアージュ』ではビストロ9が穴子の押し寿司と合わせた。チアガールの応援に後押しされてダイビングキャッチするような華やかさと泥臭さが一体となった躍動感溢れるマリアージュと表現。ソムエリが推薦するのはコンビニの筑前煮。

M・シャプティエ・バニュルス

  • 生産国:フランス
  • 地域:ラングドック=ルーション
  • 葡萄:グルナッシュ100%
  • 年代:2021年
  • 生産者:M.シャプティエ

2013年が『神の雫 マリアージュ』に登場。バニュルスは南フランスの葡萄産地。干し葡萄のような遅摘みによって造られる。鎧塚俊彦のガトーショコラ・アベック・フランボワーズに合わせた。「二つの同じ指輪がお互いの薬指にそっとさし込まれる、無言の約束、永遠の結束、溶け合うような響きあうような。同じ輝きを共有しあうペアリング。ウエディング・リングのような組み合わせのマリアージュ」と表現。カトーショコラを頬張りながらワインを飲めば、つらいことも忘れられる。

ル・オー・メドック・ド・ジスクール

  • 生産国:フランス
  • 地域:ボルドー(オー・メドック地区)
  • 葡萄:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー
  • 年代:2020年
  • 生産者:シャトー・ジスクール
  • 栓:コルク

マルゴー村の老舗ワイナリーであるシャトー・ジスクールが、ボルドー村の南にあるオー・メドック地区の畑から造るテーブルワイン。『神の雫』では2000年が1000円台で買えるワインとして登場。「ゆっくりと短いけれどちょっと楽しい旅に連れ出してくれる。そんな遊園地のメリーゴーラウンドの微笑ましさを感じる回転木馬」と表現。次の一杯をすぐに飲みたくなる素敵な赤ワイン。

ダムナシオン

ボルドーの赤ワイン。『神の雫 マリアージュ』では2011年を遠峰一青が北京ダックに合わせた。「数々の伝説を生み出した神の愛されし小国、モナコ公国の象徴ともいえる頽廃と栄光と、そして高貴なる幻想の空間カジノ・ド・モンテカルロのマリアージュ」と表現。

シャトー・ピュイゲロー

  • 生産国:フランス
  • 地域:ボルドー(フラン・コート・ド・ボルドー)
  • 葡萄:メルロー、カベルネ・フラン、マルベック
  • 年代:2014年
  • 生産者:シャトー・ピュイゲロー

荒れ地だった畑を超高級ワイン「ル・パン」を生み出したティエンポン家が買い取り、葡萄以外の作物を育て30年以上の歳月をかけて再生させた。1983年が初ヴィンテージ。エチケットのセピア色が郷愁を誘う。『神の雫』でも2001年が登場し、モノポールのマスター藤枝がかつての恋人との再会で飲ませた。「長い時間をかけて育て上げられた夢のような、いつまでも付き合っていけるやさしさがある」と表現。

シャトー・プピーユ

  • 生産国:フランス
  • 地域:ボルドー(コート・ド・カスティヨン)
  • 葡萄:メルロー100%
  • 年代:2018年
  • 生産者:シャトー・プピーユ

『神の雫』で事故で亡くなった先輩の長崎が雫に飲ませようとしていた2,000円台の赤ワイン。メルロー100%でデキャンタージュして飲む。自然農法で新樽100%で造られているのに2000円台という信じられない価格。相当に厚みがあり最初は結構気むずかしいが、とにかく香りがよく濃厚でジャミーな黒い果実の味わい。バックミュージックは絶対にジャズ。それも黒人のビンビンにソウルフルなニューオリンズの音楽。スイスで行われたブラインド・テイスティングではシャトー・ペトリュスと最後まで優劣を競い合った。

ドメーヌ・ド・ラ・ジャナス・コート・デュ・ローヌ

  • 生産国:フランス
  • 地域:コート・デュ・ローヌ
  • 葡萄:グルナッシュ、シラー、ムールヴェードル、カリニャン、サンソー
  • 年代:2022年
  • 生産者:ドメーヌ・ド・ラ・ジャナス

シャトーヌフ・デュ・パプの古木から採れた葡萄でつくる赤ワイン。『神の雫』では2003年をデキャンタージュし、焼き鳥(タレ)と合わせた。タレの甘味と肉のワイルドなニュアンスとスモーキーな芳香にマリアージュする。「仲間」のワイン。

フィンカ・エゴメイ・アルマ

  • 生産国:スペイン
  • 地域:リオハ
  • 葡萄:テンプラニーリョ、グラシアーノ
  • 年代:現行
  • 生産者:フィンカ・エゴメイ

エゴは「魂」、メイは「私の」。すなわち「私の魂」という名前のスペインの赤ワイン。テンプラニーリョ100%を使用。エチケットの天使は幼くして亡くなった造り手の娘をイメージしたもの。娘に捧げるために造るので葡萄の出来が良い年しか生産しない。『神の雫 マリアージュ』ではトップ・キュベ「エゴメイ・ アルマ」をパルミジャーノ・レッジャーノ、アボカドのカナッペ、ドライオレンジ入りビターチョコとマリアージュさせた。

ヴァン・ド・ペイ・ド・メディテラネV.V.

  • 生産国:フランス
  • 地域:ローヌ地方
  • 葡萄:グルナッシュ100%
  • 年代:2022年
  • 生産者:ドメーヌ・ド・クリスティア

2010年が『神の雫 マリアージュ』で登場。パワフルでタンニンも酸もしっかりしていて、グイグイ上がってくる果実味の甘さがラテンっぽい。舌触りもいるキーで温かみがあり、濃い色のビロードのケープみたいなワイン。

スラ・ヴィンヤーズ・ディンドリ・リザーヴ・シラーズ

  • 生産国:インド
  • 地域:マハーラーシュトラ
  • 葡萄:シラー
  • 年代:2021年
  • 生産者:スラ

インドのワイン。『神の雫 マリアージュ』で登場。エレガントでしっかり重厚感があるシラー。ローヌ地方のコート・ロティのワインのよう。

シャトー・ラモット・ヴァンサン・レゼルブ

  • 生産国:フランス
  • 地域:ボルドー(スペリュール)
  • 葡萄:メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン
  • 年代:最新ヴィンテージ
  • 生産者:シャトー・ラモット・ヴァンサン

『神の雫』では2007年が登場。チェリーやカシスの明るくて豊かな香り。大切にはぐくまれた大地の香り。高級品ではないけど使えば使うほど愛着が湧き大事にしたくなる、生活の一部となるような、お気に入りのマグカップのようなワイン。

カ・ネストラック・レキリブリスタ・ティント

  • 生産国:スペイン
  • 地域:カタルーニャ州
  • 葡萄:ガルナッチャ、シラー 、カリニェナ
  • 年代:2016年
  • 生産者:カ・ネストラック

バルセロナのワインショップがプロデュースしたカタルーニャの赤ワイン。エチケットに果実の海の上でタイトロープに乗りバランスをとる男がワインの繊細さと、秘められた豊かさを象徴している。『神の雫』では2008年が登場。第十一の使徒を探す遠峰一青がバルセロナのBARで注文した。孤独を癒してくれるオルゴールのようなワイン。

シャトー・ベレール・ラグラーヴ

  • 生産国:フランス
  • 地域:ボルドー(オー・メドック)
  • 葡萄:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、プティヴェルド
  • 年代:1995年
  • 生産者:シャトー・ベレール・ラグラーヴ

ボルドーで150年前から家族経営でワイン作りを営む由緒あるシャトーの赤ワイン。『神の雫』では1978年の古酒が登場。静かな夕陽の見える田舎の小さな別荘。そこには引退したかつての鬼軍曹が猫とともに暮らしている。そんな光景が見える。「刻」を楽しむワイン。

カベルネ・ベリーA・穂坂プレミアム

  • 生産国:日本
  • 地域:山梨県(韮崎市)
  • 葡萄:カベルネ・ソーヴィニヨン、マスカット・ベリーA
  • 年代:2021年
  • 生産者:本坊酒造(マルス・ワイナリー)

カベルネ・ソーヴィニヨン70%とマスカットベリーA30%をアッサンブラージュ。互いの難しい部分を抑え、良い部分を引き立てることに成功したワイン。国産のカベルネでは引き出すのが難しい果実味の優しさをベリーAの強い果実味で補っている。『神の雫』では2010年が登場。茜色の「江戸切り子」花瓶。あまりにも美しいので、花を生けずにそのまま飾っておきたくなるような、そんな素敵なガラスの器。和洋折衷の魅力を見事にかもし出しているワイン。

シャトー・ド・サン・コム・コート・デュ・ローヌ・レ・ドゥー・アルビオン

  • 生産国:フランス
  • 地域:南ローヌ(コート・デュ・ローヌ)
  • 葡萄:シラー 、 グルナッシュ 、 ムールヴェードル
  • 年代:2020年
  • 生産者:シャトー・ド・サン・コム

『神の雫』の第22話「熱き神々の覚醒」で2001年が登場。みやびが「5000円台に匹敵する」と絶賛。開けた直後はスパイシーで独特な香りがクラクラするほど強く上がる。ローヌのシラーの特徴がはっきり出たワイン。抜栓してから香りが開いてくるのに30分以上待ったほうがいい。バリ島の一夜。甘く官能的なエスニックの香りが漂う深い夜。セクシーな衣装をまとった踊り子たちのワイン。ナツメグを加えたウニのソースに合わせた。開けたばかりのサン・コムの強い酸味と官能的な東洋なスパイスが恋人のように抱き合うと遠峰一青が絶賛。

ウンドラーガ・テロワール・ハンター・カリニャン・マウレ

  • 生産国:チリ
  • 地域:マウレ・ヴァレー
  • 葡萄:カリニャン100%
  • 年代:2013年
  • 生産者:ウンドラーガ社
  • 栓:コルク

1885年に設立されたチリ最古のワイナリーの一つウンドラーガ社がカリニャン100%で造る赤ワイン。樹齢60年を超える古木から造られる。

山幸・十勝ワイン

山幸・十勝ワイン

  • 生産国:日本
  • 地域:北海道(池田町)
  • 葡萄:池田町産の山幸
  • 年代:2021年
  • 生産者:池田町ブドウ・ブドウ酒研究所
  • 栓:コルク

現存する北海道最古のワイナリーで造られた赤ワイン。池田町オリジナルの品種「山幸」を使用。野趣あふれる荒々しいスパイシーなワイン。名前の「山幸」とは対極に、広大な平野の幸を感じられる赤ワイン。飲んだあとに余韻がスーと口全体に広がる。

井筒ワイン・NAC・カベルネ・フラン

  • 生産国:日本
  • 地域:長野(塩尻市)
  • 葡萄:日本産カベルネ・フラン
  • 年代:現行ヴィンテージ
  • 生産者:信州桔梗ヶ原 井筒ワイン

珍しいカベルネ・フランが主役の赤ワイン。

2000円台おすすめロゼワイン

キュヴェ・マリー・クリスティーヌ プロヴァンス ロゼ

  • 生産国:フランス
  • 地域:プロヴァンス
  • 葡萄:グルナッシュ、サンソー、シラー
  • 年代:2022年
  • 生産者:シャトー・ド・ロムラード

フランス王室でも飲まれていたシャトーのロゼ。『神の雫 マリアージュ』で2013年をラタトゥイユに合わせた。穏やかな晴れの日の港町のささやかなカーニバルのマリアージュ。

リバリス・ロゼ

リバリス・ロゼ

  • 生産国:スペイン
  • 地域:リオハ州カラオラ
  • 葡萄:モスカテル・グラーノ・ネヌード、グルナッチャ
  • 年代:2022年
  • 生産者:マエティエラ
  • 栓:コルク

スペインのロゼ。2011年が『神の雫』に登場。第十一の使徒を見つけた遠峰一青にソニアがプレゼントした。美しい明け方の空のような茜色。モスカテル・グラーノ・ネヌードとシラーをブレンド。テクラ・バダジェフスカのピアノ曲「乙女の祈り」のようなワイン。

高畠バリック・プレミアムロゼ樫樽熟成

  • 生産国:日本
  • 地域:山形県
  • 葡萄:メルロ-、カベルネソーヴィニヨン、プティヴェルド
  • 年代:2019年
  • 生産者:高畠ワイナリー

ボルドー品種を使って造られるロゼ。『神の雫』で2011年が登場。「しっかりとした辛口の香り豊かでボディ感のあるロゼワイン」と表現。ピンクのバラのような、夜が明けて朝焼けの山並みのような色合い。日本のワインの薔薇色の夜明けのワイン。

シャトー・ミラヴァル コート・ド・プロヴァンス・ロゼ

  • 生産国:フランス
  • 地域:プロヴァンス
  • 葡萄:サンソー、グルナッシュ、シラー、ロール
  • 年代:2021年
  • 生産者:シャトー・ミラヴァル

シャトーの所有者はブラッド・ピット。華やかで香水のような香りがする。漫画『神の雫 ドゥジエム』で登場した。

カラフリア・ロゼ・トルマレスカ

カラフリア・ロゼ・トルマレスカ

  • 生産国:イタリア
  • 地域:プーリア州
  • 葡萄:ネグロアマーロ100%
  • 年代:2023年
  • 生産者:トルマレスカ (アンティノリ)

微笑みを帯びた風、夏の午後に差し込む陽だまりのように、日常に小さな奇跡をもたらすイタリアのロゼワイン。プーリア州の地葡萄ネグロアマーロから造られる。浜辺を吹き抜ける海風のように、どこか切なさを伴った果実の酸味が、優しく頬を撫でる。モネの〈睡蓮〉のように、揺らぎながら、どこまでも静かに深く広がっていく銘酒。

2000円台おすすめオレンジワイン

ラ・フロレット ハナミズキ・ブラン 奥野田葡萄酒

  • 生産国:日本
  • 地域:山梨(甲府)
  • 葡萄:甲州100%
  • 年代:2023年
  • 生産者:奥野田ワイナリー

優しいけど芯が強いワイン。『神の雫 マリアージュ』ではカラスミの炭火焼きをまぶしたアマダイの鱗焼きに合わせた。攻・守・司令塔の三つの要素が見事に連携しながら試合をつくっていく、バスケットボールのスリーオンスリーのようなマリアージュ。

シャトー・メルシャン 笛吹甲州グリ・ド・グリ

甲州を使ったオレンジワイン。単体で飲むより餃子やシューマイなど様々な家庭料理と合わせて飲みたいオレンジワイン。

2000円台おすすめスパークリング

カンポス・デ・エクトレリャス・ブリュット NV

  • 生産国:スペイン
  • 地域:カタルーニャ地方
  • 葡萄:チャレッロ、マカベオ(ビウラ)
    パレリャーダ
  • 年代:NV
  • 生産者:カンポス・デ・エストレリャス

スペインのカヴァ。『神の雫』で第十一の使徒を見つけた雫が帰国の飛行の中で飲んだ。「気の合う仲間とオープンカーでドライブしながら聴く、聞き飽きないJポップス。サザンオールスターズみたいなワイン」と表現。

カヴァ・ブリュット・レゼルヴァ・フェレ・イ・カタスス

スペインのスパークリング。『神の雫』で第十一の使徒を探すスペイン出張前に雫が飲んだ。ラ・フランスのような爽やかなアロマ。伝統の一戦のキックオフの笛みたいに期待感があって、青空が広がっているようなワイン。

コンチェルト・ランブルスコ・セッコ

赤泡。メディチ家のワイン。

ドゥブル ヴィノ スプマンテ アリアニコ ロザートロゼ メトード クラッシコ ブリュット フェウディ ディ サン グレゴリオ

  • 生産国:イタリア
  • 地域:カンパーニュ州
  • 葡萄:アルアニコ
  • 年代:NV
  • 生産者:フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ&ジャック・セロス

アルアニコ種で造られたスプマンテ。強いタンニンがあり、後味がほろ苦い。『神の雫』に登場。夕暮れ、ピンクがかったオレンジ色で、香りはトロピカルフルーツ。甘くて爽やかな、ちょっと秋が迫った夏の夕暮れのようなワイン。

ラングロワ・シャトー・クレマン・ド・ロワール・ブリュット・ロゼ

  • 生産国:フランス
  • 地域:ロワール地方
  • 葡萄:カベルネ フラン
  • 年代:NV
  • 生産者:ラングロワ・シャトー

ロワール地方のロゼのスパークリング。『神の雫』で藤枝さんおすすめ。苺のアロマの厚みがあって、そのくせするする飲める爽やかさも兼ね備えている。明るくて希望に満ちていて、新しいスーツを着込み胸をときめかせて、ピカピカのハイヒールを履いて出かけてゆく朝。大学の入学式の光景のようなワイン。

キュヴェ・ローラン ヴァン・ブレバン NV

  • 生産国:オーストラリア
  • 地域:ヴィクトリア州(ヤラ・ヴァレー)
  • 葡萄:ユニ・ブラン、コロンバール
  • 年代:NV
  • 生産者:モエ・エ・シャンドン社

モエ・エ・シャンドン社がオーストラリアの葡萄を使ってシャンパーニュと同じブレンド、方式で造ったスパークリング。『神の雫 マリアージュ』で前菜に合わせて雫が出したスパークリングワイン。フレッシュでキレが良く、どんな個性の強い部屋にも似合い、印象を優しくしてくれる軽やかな白いレースのカーテンのようなワイン。

シャンドン・ブリュット・NV

オーストラリアのスパークリング。製法、葡萄品種も伝統的なシャンパーニュ造りを踏襲。オーストラリアのまぶしい太陽と木陰の強いコントラストが印象的。青い海、白い砂、その景色の中で楽しむビーチバレーのようなワイン。太陽のおすそわけ。アマトリチャーナと合わせた。

タルターニ・Tシリーズ・スパークリングNV

  • 生産国:オーストラリア
  • 地域:ヴィクトリア州
  • 葡萄:シャルドネ、ピノ・ノワール
  • 年代:NV
  • 生産者:タルターニ・ヴィンヤーズ

シャルドネとピノ・ノワールを使ってシャンパーニュ方式(瓶内二次発酵)で造られるオーストラリアのスパークリング。レモンの柑橘系の香りがあり味わいがしっかりしている。『神の雫 マリアージュ』ではビストロ9の原島が「和風バーニャカウダ」と「スズキのカルパッチョ」に合わせた。瓶内二次発酵による柔らかいクリーミーな泡が豆乳を使って仕上げたバーニャカウダーのディップに合う。穏やかな風が吹く入り江を、真っ白な小型ヨット「ディンギー」が滑るようにセーリングしていく。気の合う仲間と3人、それぞれの笑顔がまぶしい。そんな休日の1ページみたいなマリアージュ。

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「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

  • 国:アメリカ
  • 種類:ラガービール
  • アルコール:5.0 %
  • カロリー:132kcal(瓶)
  • 原材料:大麦、ホップ、水
  • 醸造所:アンハイザー・ブッシュ(アメリカ)

かつてアメリカ建国の英雄・ベンジャミン・フランクリンは言った。

ワインのなかには知恵がある。ビールのなかには自由がある。

バドワイザーはまさに「自由」の味がするビールである。重くない。難しくない。肩に力が入っていない。けれど、ただ軽いだけではない。黄金色の液体がすっと立ち上がり、真っ白な泡が王冠のようにのる。

「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

その姿は、アメリカの広い空の下を走るオープンカーのよう。湿った感傷よりも、乾いた風。沈黙よりも、笑い声。バドワイザーには、そんな陽性の美しさがある。

バドワイザー(Budweiser)は、ミズーリ州セントルイスに本社を持つアンハイザー・ブッシュ社が生産・販売する、世界的なビールブランドである。1876年に誕生したアメリカン・ラガービールであり、ラガービールとは、低温でじっくり発酵させて造られるビールの総称。世界中で飲まれているビールの主流であり、雑味がなく、キレのある爽快な喉ごしとマイルドな味わい。

「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

洗練された心地よいのどごし、苦味の少ないすっきりとした味わい、そして飲んだ後に残る清潔な余韻。いわゆるクラフトビールのように複雑な香りで飲み手を試すビールではない。むしろ、誰の前にもまっすぐ扉を開けてくれる。

「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

ハイネケンと並んで、もっとも好きな外国ビールのひとつだ。

バドワイザーの名前

「バドワイザー」の名称は、ヨーロッパ屈指のビール産地であるチェコの都市「チェスケー・ブジェヨヴィツェ」、ドイツ語名で「ブドヴァイス」に由来する。ヨーロッパなど一部地域では「Bud(バド)」という名称で販売されている。

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キャッチコピーは「KING OF BEERS」

少し大げさで、少し陽気で、けれどバドワイザーには似合う。瓶の赤い王冠、缶のプルタブに刻まれた小さなクラウン。見逃してしまいそうな場所にまで、ちゃんと王の印がある。威張るのではなく、さりげなく王冠をかぶっている。その洒落っ気が、いかにもバドワイザーらしい。

 

バドワイザーの歴史

「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

バドワイザーが誕生したのは、アメリカ独立100周年にあたる1876年。アンハイザー・ブッシュ社の創業者アドルファス・ブッシュが、チェコの都市ブドヴァイスの醸造法をヒントに製造を開始した。

アメリカという若い国が、祝祭の酒を必要としていた時代である。ヨーロッパの伝統を受け継ぎながら、そこにアメリカらしい軽快さと開放感を与えた。それがバドワイザーだった。

1920年代、全米でアルコールの製造・販売が禁止された禁酒法の時代には、ノンアルコール飲料やアイスクリームの製造に切り替え、ブランドを存続させた。ビールを売れない時代に、それでもブランドの火を消さなかった。そのしぶとさもまた、アメリカらしい。

日本への輸入は1978年にスタート。1981年からはキリンビールがライセンス生産を行い、大きな人気を集めた。日本人にとっても、バドワイザーは「外国のビール」の代表格だった。バーのカウンター、映画のワンシーン、海外に憧れた時代の冷蔵庫。そのどこかに、赤いラベルのバドワイザーはあった。

2022年には、映画『ノマドランド』のクロエ・ジャオが監督したCMがSuper Bowlで放映された。バドワイザーは単なる飲み物ではなく、アメリカの風景や感情と結びついたブランドであり続けている。

 

バドワイザーの原材料

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バドワイザーの原材料は、麦芽、ホップ、米。

オランダのハイネケンは、麦芽、ホップ、水を中心とした直線的な構成。一方、バドワイザーには副原料として米が使われている。

この米が、味わいに独特の軽やかさを与えている。麦の厚みを少しだけほどき、後味をすっと細くする。だからバドワイザーは、飲み口がなめらかで、余韻が重くならない。苦味が舌に居座らず、炭酸の爽快感とともに綺麗に消えていく。

発酵工程には、ぶなの木、いわゆるビーチウッドを用いる伝統的な製法が採用されている。木の香りをつけるためというより、発酵をなめらかに進めるための工夫である。バドワイザーのスムースな飲み心地は、単なる軽さではなく、こうした製法の積み重ねによって生まれている。

 

瓶と缶のデザイン

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バドワイザーは、見た目がいい。琥珀色のボトルに、赤と白のラベル。そこへ流れるような青い筆記体で「Budweiser」の文字が入る。赤の力強さ、白の清潔感、青の品のよさ。この三色のバランスが、アメリカのビールでありながら、どこかクラシックな紳士のような佇まいをつくっている。

冷蔵庫から取り出した瓶の表面に、水滴が浮かぶ。その瞬間、もう半分おいしい。ボトルネックの赤いラベルは、食卓の上で小さな旗のように立ち、グラスの黄金色を引き立てる。ハイネケンの緑が「爽やかな風」なら、バドワイザーの赤は「祝祭の合図」である。

缶もまたいい。赤と白を基調にした堂々としたデザインに、金色のトロフィーや王冠のモチーフが加わると、一気に祝杯の気配が生まれる。缶ビールでありながら、どこかイベント感がある。スーパーやコンビニの棚に並んでいても、視線をすっと奪う。赤い缶は、飲む前から「今日は少し楽しくなる」と告げてくる。

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特に缶のプルタブに小さく刻まれた王冠が可愛い。こういう細部に弱い。飲むために開ける場所に、ちゃんとブランドの遊び心が宿っている。王冠は飾りではない。バドワイザーというビールの気分そのものだ。

 

味わい

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色は明るい黄金色。淡く、澄んでいて、眩しい。泡は白く、ふわりと盛り上がる。液体のなかには細かな気泡が立ちのぼり、見ているだけで喉が鳴る。

口に含むと、まずやってくるのは甘みである。麦の甘みというより、もっと軽い。日差しを含んだ穀物の甘さ。そこへ炭酸が勢いよく走り、舌の上を一気に明るくする。

苦味は控えめ。だから、ビールの苦さが得意ではない人にも飲みやすい。だが、薄いわけではない。甘味、炭酸、キレ。その配分が見事なのだ。

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余韻は綺麗。白いシャツの袖をまくって、夏の夕方の風に立っているような後味である。重さを残さない。湿度を残さない。飲んだあと、口の中に小さな自由だけが残る。

ハイネケンが青い風なら、バドワイザーは赤い陽射しだ。ハイネケンには、涼やかな苦味と都会的な輪郭がある。バドワイザーには、もっと開けた明るさがある。草原、球場、バーベキュー、ロードムービー。グラスの向こうに、広い場所が見える。

バドワイザーは、難解なビールではない。静かに味わうタイプのビールではない。もっと直感的だ。冷やして、開けて、注いで、飲む。その瞬間においしい。理屈より先に、喉が喜ぶ。そのわかりやすさを侮ってはいけない。

軽やかであること。飲みやすいこと。誰にでも開かれていること。それは、簡単なようでいて、とても強い個性である。バドワイザーは、複雑さで人を驚かせるのではなく、明るさで人を連れていく。赤いラベル。王冠のマーク。澄んだ黄金色。白い泡。そのすべてが、グラスの中でひとつの言葉になる。

自由。

バドワイザーは、王冠をまとったアメリカン・ラガーである。その王冠は、権威のためではなく、乾杯のためにある。

 

料理とのペアリング

焼きそば

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焼きそばとの相性は良い。ソースの香ばしさ、豚肉の脂、キャベツの甘み、青のりの風味。焼きそばは、味の情報量が多い料理である。そこへバドワイザーを合わせると、ソースの濃さをきれいに流してくれる。

ただ洗い流すだけではない。ソースの甘辛さを受け止めたあと、炭酸が油をほどき、最後に軽い甘みだけを残す。鉄板の上で賑やかに鳴っていた味が、グラスの一口でふっと整う。

焼きそばは庶民の料理であり、祝祭の料理でもある。祭りの屋台、家のホットプレート、休日の昼。そこにバドワイザーがあると、いつもの焼きそばが少しだけアメリカ映画の食卓になる。

焼肉

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焼肉にもよく合う。肉の脂、タレの甘み、焦げた香ばしさ。それらを前にして、バドワイザーは決して重くならない。脂に真正面からぶつかるのではなく、横から風を通す。肉の旨みは残し、重さだけをさらっていく。

カルビの脂には爽快感を。ハラミの旨みには軽やかな余韻を。タンの塩気には、きれいな炭酸の輪郭を。どの部位にも、バドワイザーは陽気に寄り添う。

焼肉とビールという王道の組み合わせのなかでも、バドワイザーは特に「場を軽くする」力がある。食卓が湿らない。会話が止まらない。肉を焼く音、グラスの泡、誰かの笑い声。その全部が、一本の赤いラベルの周りに集まってくる。

カレー

「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

カレーは、ビールとのベストパートナー選手権があれば、間違いなく上位に食い込む。

幾重にも重なるスパイスの香り、じんわり広がる辛味、煮込まれた肉の旨み。そこへバドワイザーを流し込むと、ラガー特有のキレが一段と冴え渡る。炭酸がスパイスの熱気をさらい、口の中を清流のように洗い流してくれる。

カレーの力強さに負けず、かといって主張しすぎない。スパイスの余韻を盛り上げておきながら、最後は驚くほど綺麗に幕を引く。熱いカレーを頬張り、冷たいビールを飲む。その繰り返しが、食欲をどこまでも加速させる。豪快な組み合わせでありながら、後味には不思議な品格が漂う。

チーズ

「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

チーズとの相性もいい。チーズのまろやかな甘みと、バドワイザーの淡い麦芽の香ばしさが、舌の上で静かに重なり合う。

チーズのコクを、ビールの炭酸が軽やかに持ち上げる。麦の甘みがチーズに寄り添い、穏やかな苦味が余韻を引き締める。互いの個性を消すことなく、それぞれの美味しさを残していく。

強く抱き合うようなマリアージュではない。隣に座って、同じ景色を眺めているような関係だ。派手な感動はないが、気づけばチーズに手が伸び、グラスを傾けている。こういう飾らない幸福が、バドワイザーにはよく似合う。

ペペロンチーノ

「バドワイザー」〜王冠をまとった、自由のラガー

ペペロンチーノには、ワインよりもビールが似合う。特にバドワイザーのように癖の少ないラガーは、ニンニク、唐辛子、オリーブオイルが織りなす繊細な味わいを壊さない。

ニンニクの香ばしさ、唐辛子の鋭い辛味、オリーブオイルのまろやかなコク。そこへバドワイザーを流し込むと、炭酸がオイルの重さをほどき、ニンニクと唐辛子のキレを一段と鮮やかにする。

ペペロンチーノの刺激がビールの爽快感を引き出し、ビールの軽やかさがパスタの旨みを際立たせる。互いの長所を奪うことなく、美味しさを加速させていく。

わずかな食材で完成するイタリア料理と、飾らないアメリカン・ラガー。国境を越えた二つのシンプルな美学が、舌の上で見事に重なる。これぞ、気取らない幸福のペアリングである。

 

グアムの思い出

バドワイザーには、少し苦い思い出がある。

2008年。24歳の春。奈良のオートバックスを辞めた。3年働いた。立命館大学を出ていて、社長と同じ経歴だった。店長だとか、重役だとか、そういう未来を背負わされていた。悪い話ではない。むしろ、ありがたい話だった。

社長にはゴルフに連れて行ってもらった。社長夫人の常務には会社のイベントに呼んでもらった。可愛がられていた。それでも辞めた。

東京で週刊プロレスの記者になりたかった。その前に、大学時代に中途半端に終わった極真空手を、もう一度やりたかった。全国大会に出たかった。

会社を辞める理由としては、少し馬鹿げている。けど、揉めずに辞めさせてもらった。それだけでも、ずいぶん恵まれていた。

しばらくして、常務から連絡があった。会社がスポンサーをしているラリーカーのチームが、グアムのレースに出る。その手伝いに来てほしい、という話だった。

本当は、行く予定だった取締役が急に行けなくなっただけだった。ただの代役。穴埋め。便利な若い男。それでも、うれしかった。

期待を裏切って辞めた人間に、まだ声をかけてくれた。世の中には、そういう小さな温情がある。それはビールより苦く、ビールよりあとに残る。

グアムでは雑用をした。買い出し。荷物運び。道具の移動。名前のない仕事ばかりだった。名前のない仕事ほど、現場では必要だったりする。

レース前日、整備中の車に部品が足りないことがわかった。現地のコーディネータが整備工場に電話した。部品はあるらしい。ただし、取りに行く車がない。全員、準備で手が離せない。

現地のコーディネーターが友人に電話した。足になってくれるという。

グアム特有の天気雨が降った。空は明るいのに、雨だけが突然落ちてくる。ひとしきり濡らして、何事もなかったように去る。南の島の雨は、酒癖の悪い友人に似ている。

雨が止むと、車が来た。

パトカーだった。

笑うしかなかった。ドアが開いて、体格のいい男が降りてきた。180センチを超える、制服姿のチャモロ人。勤務中。どう見ても勤務中。顔は完全に休日だった。

暇だから来た。そんな感じだった。

いい加減なのか。友情に厚いのか。その両方なのか。

握手をした。男は笑った。そして、バドワイザーの缶を差し出してきた。

「飲もうぜ」

左手には、もう開いたバドワイザーがあった。

一瞬、頭の中で法律が倒れた。
パトカー。警官。勤務中。開いたビール。差し出されるビール。グアムの湿った空気。雨上がりの道路。赤い缶。

自由というものが、制服を着てやって来たようだった。

あとで知った。グアムは飲酒運転に厳しい。運転手どころか、同乗者の飲酒もだめ。飲んでいなくても、開封済みの瓶や缶が車内にあるだけで違法になる。

あの男は、その全部をビールの泡みたいに笑っていた。

職権濫用。公私混同。法の番人による、法への小さな裏切り。

まさに自由の象徴だった。

ただ、問題がひとつあった。当時、何より嫌いな飲み物がビールだった。あの苦味を体に入れると、すぐに気持ち悪くなった。世の中の大人たちが、どうしてあんな液体を嬉しそうに飲むのか理解できなかった。

アメリカで飲むバドワイザー。それには少し興味があった。けれど、ビールで気持ち悪くなった状態で、グアムの警官が運転するパトカーに乗るのはごめんだった。

絶対に運転は荒い。そう決まっている。

仕事中だから。アルコールが飲めない。そんな言い訳を並べた。

男は気にするなと言った。飲もうぜ、とまた言った。赤い缶が、雨上がりの光を受けて少し濡れて見えた。

それでも断った。頑なに断った。

男は苦笑いした。わかったよ、という顔をした。少しだけ、つまらなそうだった。

そのあと部品を取りに行き、無事に戻った。映画みたいな友情が始まったわけでもない。カーチェイスもなかった。ただ、1時間にも満たない出来事だった。

それなのに、今も覚えている。

赤いバドワイザーの缶。断ったビール。飲まなかった自由。

今なら飲む。笑って受け取る。缶を開け、泡を舌にのせ、あの軽い甘みと炭酸を喉に流す。苦いと思わない。絶対に美味い。

人生には、そのとき飲めなかった一杯というものがある。

バドワイザーを見るたびに思い出す。飲んだ味ではない。飲まなかった味を思い出す。

それは少し苦い。ビールよりも、ずっと苦い。

 

おまけ:バドワイザー ゼロ

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バドワイザーにはアルコールフリーの「バドワイザー ゼロ」がある。通常のバドワイザーからアルコール分を除去する「脱アルコール製法」で作られる。1缶あたり48キロカロリーだが、はっきり言ってバドワイザーの美味しさもゼロである。

 

ビールグラスは3脚でいい。いつもの缶ビールが劇的に変わる魔法の三脚

ビールグラスは3脚でいい。いつもの缶ビールが劇的に変わる魔法の三脚

ビールの美味しさを決めるのは、銘柄だけではない。同じビールでも、グラスを変えるだけで驚くほど味わいが変わる。香りの広がり方、泡のきめ細かさ、舌触り、喉越し、そして色彩の美しさ。

缶から直接飲むのも、ジョッキで豪快に飲むのもいい。しかし、ビールの個性に合ったグラスを選べば、いつもの缶ビールがレストランの一杯に化ける。グラスにこだわることは、ビールライフを劇的に変える、最も手軽な贅沢である。

この3つだけ:ビールグラスの選び方

ビールグラスは3脚でいい。いつもの缶ビールが劇的に変わる魔法の三脚

ネットには、ビールグラスを何種類も紹介し、あれもこれも購入を勧める記事が多い。しかし、ビールの銘柄やスタイルごとにグラスを揃える必要はない。日常的にビールを楽しむなら、使い分けるのは次の3種類で十分だ。

  • タンブラー型:ラガーやピルスナーなど、爽快な喉越しを楽しむビール

  • ワイングラス型:ホワイトビールやエールなど、華やかな香りと泡を楽しむビール

  • スタウト型:黒ビール、レッドエール、ブラウンエールなど、濃厚なコクと色彩を楽しむビール

この3種類があれば、世界中のビールを幅広く楽しめる。もちろん、銘柄ごとの専用グラスを追求する楽しさもある。しかし、大切なのはグラスの数ではなく、ビールの個性を引き出せるかどうか。何十脚も集めるより、本当に気に入った3脚を使い分ける。そのほうが、ビールライフはずっと豊かになる。

おすすめのビールグラス

ジ・オー・ワインタンブラー・オー・ビアー

  • 高さ:150mm
  • 容量:245ml
  • 材質:クリスタルガラス
  • 生産国:ドイツ

“最初のひと口”を、ここまで美味しくしてくれるビールグラスは、そう多くない。

すっと立ち上がる縦長のシルエットと、口元に向かってわずかにすぼまる形状。注いだ瞬間に、モルトのやわらかな甘みとホップの香りがグラスの中でまとまり、鼻先へまっすぐ届く。ひと口含めば、泡はきめ細かく、舌触りは驚くほどクリーミー。炭酸の刺激は立ちながらも尖らず、ビールそのものの旨みが、きれいに輪郭を持って広がる。

コロナビール(コロナ・エクストラ)〜光を飲むビール、瓶を持つと、少し遠くへ行きたくなる

胴のくびれが印象的なデザインは見た目の美しさだけではない。手に自然に収まり、軽やかに持てるうえ、縦長のフォルムとすぼまりが濃密な泡を保ちやすい。泡のふたが液面を守ることで酸化を抑え、飲み始めの鮮度を最後のひと口まで引っ張ってくれる。

ブルームーン〜グラスの縁に月を浮かべる、柑橘香る奇跡の白ビール

“オー”シリーズらしく、脚のないタンブラー型で気負わず使えるのも大きな魅力。ソファでくつろぎながらでも、食卓でも、アウトドアでも、自然に馴染む。それでいて、ただのカジュアルグラスでは終わらない。リーデルらしい機能性が、しっかりとビールの表情を引き出してくれる。

家で飲むビールを、きちんと美味しくしたいなら、これでいい。
いや、ビール好きなら一本は持っておきたいグラスである。

 

リーデル・ヴェリタス ビアー

ヒューガルデン・ホワイト〜ビール嫌いに扉を開くベルギーの白、白い霧の向こうから、オレンジの花が咲く

  • 高さ:160mm
  • 容量:459ml
  • 材質:クリスタルガラス
  • 生産国:ドイツ

ビールを、ワインのように味わう贅沢。

「リーデル・ヴェリタス ビアー」は、ビールの香り、泡、色彩まで美しく楽しめる、ワイングラスのようなビールグラス。最大の特徴は、ふっくらと膨らんだ卵形のボウルと、短く美しいステム(脚)。一般的なビールジョッキとは一線を画す、洗練された一脚である。

大きく膨らんだボウルには、ビールの香りが広がる十分な空間がある。口元へ向かって緩やかにすぼまる形状が、モルトの甘みやホップのアロマを集め、飲む瞬間に鼻先へと届ける。薄く繊細な飲み口は、ビールの泡を優しく唇へ運び、滑らかな口当たりを楽しませてくれる。

そして何より、ビールが美しく見える。ホワイトビールを注げば、柔らかな白い泡が黄金色の液面を覆い、まるで雲を浮かべたような優雅な姿になる。ラガービールなら、透き通った黄金色と細かな気泡が際立つ。同じグラスでも、注ぐビールによってまったく違う表情を見せてくれる。

モレッティビール(ビッラ・モレッティ)〜イタリアの陽光は、苦味のあとに微笑む

容量は459ml。350ml缶のビールにも十分対応できるサイズで、泡を楽しむ余裕もある。短いステムを持てば、手の熱がビールに伝わりにくく、冷たさを保ちやすい。脚付きでありながら高さは160mmとコンパクト。食卓でも扱いやすく、日常使いにも向いている。

ビールはジョッキで豪快に飲むもの。そんな固定観念を変えてくれるグラスだ。料理と一緒に楽しむときも、休日の午後にゆっくり味わうときも、いつものビールが少し特別な一杯に変わる。

喉で飲むビールから、五感で味わうビールへ。ワインラヴァーにも、ビールラヴァーにもおすすめしたい、リーデルならではの一脚である。

シュピゲラウ ビアグラス スタウト

シュピゲラウ ビアグラス スタウト

  • 高さ:160mm
  • 容量:600ml
  • 材質:クリスタルガラス
  • 生産国:ドイツ

ビールの「色」を、ここまで美しく見せてくれるグラスは珍しい。

「シュピゲラウ ビアグラス スタウト」は、ギネスに代表されるスタウト系ビールのために開発された専用グラス。しかし、その魅力は黒ビールだけにとどまらない。琥珀色のブラウンエール、赤みを帯びたレッドエールなど、色彩とコクを楽しむビールにもおすすめしたい一脚である。

最大の特徴は、砂時計のように大胆にくびれたシルエット。ふっくらと膨らんだ上部のボウルが、焙煎した麦芽の芳醇な香りを広げ、口元へ向かってすぼまる形状がアロマを集める。コーヒーやビターチョコレートを思わせる香ばしさ、モルトの甘み、心地よい苦味をじっくり味わえる。

何より、ビールの色彩と泡のコントラストが美しい。ギネスを注げば、漆黒の液面にクリーミーな白い泡が浮かび、エスプレッソにミルクフォームを重ねたような姿になる。

「黄桜 京都麦酒 ブラウンエール」〜秋風のあとから、キャラメルがやってくる

ブラウンエールを注げば、光を透かした赤褐色が宝石のように輝き、豊かな泡との対比が際立つ。同じグラスでありながら、ビールによってまったく違う表情を見せてくれる。

容量は600ml。350ml缶を注いでも、泡と香りを楽しむ空間が十分に残る。ギネスのようなドライスタウト、濃厚なインペリアルスタウトはもちろん、ブラウンエールやレッドエールなど、麦芽の香ばしさやコクを楽しみたいビールにもよく似合う。

黄金色のラガーを爽快に飲むのもいい。しかし、黒、赤、琥珀色。ビールが持つ豊かな色彩を眺めながら、香りとコクをゆっくり味わう時間には、また違った贅沢がある。

ビールは黄金色だけではない。その美しさを教えてくれる一脚。

スタウト好きはもちろん、色とりどりのビールを楽しみたいビールラヴァーにもおすすめしたいグラスである。

フルートグラスで泡を楽しむ

フルートグラスで泡を楽しむ

  • 高さ:218mm
  • 容量:230ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

ビールの泡立ちを美しく楽しみたいなら、フルートグラスもおすすめ。すらりと伸びた細長いシルエットは、祝杯をあげるシャンパングラス。普段の缶ビールを注ぐだけで、食卓にちょっとした記念日のような華やかさが生まれる。

最大の魅力は、グラスの底から立ち上がる無数の気泡。

細長いボウルに黄金色のビールを注げば、小さな泡が光をまといながら、真珠のように連なって上昇していく。グラスの中で小さな花火が打ち上がっているよう。透明なクリスタルガラスだからこそ、その繊細な美しさが際立つ。

飲み口が狭いため、広口のグラスに比べて炭酸が抜けにくく、爽快な発泡感を楽しみやすい。繊細な泡が唇に触れ、シュワッと弾ける瞬間は、フルートグラスならではの心地よさ。キレと炭酸の爽快感を楽しむビールによく似合う。

ジョッキで豪快に飲み干すのもビールの醍醐味。しかし、グラスの中で踊る泡を眺めながら、ひと口ずつ味わう時間もまた格別である。

ビールを飲むだけでなく、泡の美しさまで味わう一脚。

休日の昼下がりや、ちょっとしたお祝いの日に。いつものビールを特別な一杯に変えてくれる、優雅なビールグラスである。

 

百均ビールグラスの実力

百均ビールグラスの実力

  • 容量:300ml
  • 原産国:日本
  • 材質:ソーダガラス
  • 価格:200円(ダイソー)

たった200円で、いつもの缶ビールがちょっと贅沢な一杯に変わる。

テキトーなコップでビールを飲んでいるなら、今すぐ百均に走ってほしい。おすすめは、ダイソーで販売されている「プレミアムビールグラス」

200円とは思えない、優雅な佇まいの日本製グラスである。

最大の魅力は、すらりと伸びた美しいシルエット。縦長のボウルに黄金色のビールを注げば、白い泡とのコントラストが際立ち、レストランで出される一杯のよう。透明なガラス越しに立ち上がる細かな気泡まで、眺めているだけで喉が鳴る。

そして、脚がついていることが何より嬉しい。 ステム(脚)を持てば手の熱がビールに伝わりにくく、冷たさを保ちながら楽しめる。軽くて持ちやすく、食洗機にも対応。毎日使うグラスだからこそ、洗いやすさと扱いやすさは大切だ。

高級グラスのように割れることを恐れず、気軽に使えるのも百均ならではの魅力。万が一割れても、200円なら精神的なダメージは小さい。

もちろん、リーデルなどの高級クリスタルグラスと比べれば、ガラスの薄さや口当たり、繊細さには違いがある。それでも、この価格でビールの色、泡、香りを楽しめるのだから、十分すぎるほど優秀だ。

200円で始める、ちょっと贅沢なビールライフ。最初の一脚としても、普段使いの相棒としても、自信を持っておすすめできる。

おすすめのクロス

リーデル クリスタル クロス

リーデル クリスタル クロス

ビールの美味しさは、グラスを磨くところから始まる。

厚手でしっかりとした生地が特徴の「リーデル クリスタル クロス」。繊細なクリスタルガラスを優しく磨き上げ、水滴や指紋を取り除いてくれる。特にリーデルやシュピゲラウなど、薄く美しいビールグラスのお手入れには欠かせない一枚。

ビールグラスで重要なのが、泡立ちの美しさ。グラスに油分や洗剤が残っていると、泡立ちや泡持ちが悪くなることがある。洗浄後に清潔なクロスで丁寧に水分を拭き取り、曇りのない状態に仕上げたい。

黄金色のビール、立ち上がる無数の気泡、真っ白な泡。その美しさを引き立てるのは、磨き抜かれた透明なグラス。お気に入りの一脚を長く愛用するためにも、持っておきたいクロスである。

 

LONNEA グラスクロス

LONNEA グラスクロス ワイングラス磨きクロス キッチンクロス

ワインレッドの美しいクロスは、ビールを愛する心の表れでもある。

「LONNEA グラスクロス」は、毎日の晩酌を少し豊かにしてくれる一枚。高級なクリスタルグラスはもちろん、百均のビールグラスであっても、丁寧に磨くことで透明感が増し、黄金色の輝きや泡の美しさが際立つ。

ビールは、注いだ瞬間から美味しさが始まっている。グラスの曇りや水滴を取り除けば、立ち上がる細かな気泡も、琥珀色の輝きも、より鮮明に楽しめる。

高価なグラスを買うことだけが、ビールライフを豊かにするわけではない。安いグラスでも、大切に磨いて使う。そのひと手間にこそ、お酒を愛する人の美学がある。

いつものビールを、いつもより美しく。そんな小さな贅沢を楽しむためのグラスクロスである。

 

おすすめのビールグラス

 

百均ビールグラスの真価〜安さの落とし穴と、買うべき200円の奇跡

百均ビールグラスの真価〜100円の実力と、200円の名品

100円で驚くほどのクオリティを誇る名品が眠っている百均。日本が世界に誇る百均には、ビール好きも満足できるグラスがあるのだろうか。

ダイソーの売り場には、ジョッキ型、タンブラー型、脚付きグラスなど、実に多彩なビールグラスが並んでいる。しかも、日本製の商品まで揃っているのだから侮れない。

しかし、安いからといって何でもおすすめできるわけではない。ビールグラスは、泡、喉越しだけでなく、重さや持ちやすさによっても飲み心地が変わる。

結論から言えば、百均のビールグラスには明確な弱点がある。ただし、それを補って余りある200円の名品が一脚だけ存在する。

百均ビールグラスの良さ

百均ビールグラスの真価〜100円の実力と、200円の名品

洗いやすい、割れても心の傷が浅い

百均のビールグラスの最大の魅力は、気兼ねなく使えること。ビールは飲んで終わりではない。楽しい晩酌のあとには、必ず食器洗いが待っている。

リーデルやシュピゲラウなどの高品質なビールグラスは、ガラスが薄く繊細なものが多い。ステム(脚)がついたグラスは、うっかり力を入れて折ってしまわないよう、慎重に洗う必要がある。割れたときのショックは言うまでもない。

一方、百均には厚手で丈夫なグラスが多く、日常使いに向いている。食洗機に対応した商品もあり、洗い物の負担を減らせるのは嬉しい。ただし、食洗機への対応は商品によって異なるため、購入時に表示を確認してほしい。

何より、割れてしまったときの精神的なダメージが小さい。

数千円のグラスを割れば、その日のビールが苦くなる。しかし、100円や200円なら、ショックも比較的少なくて済む。毎日の晩酌で使うものだからこそ、この気軽さは大きな魅力である。

百均ビールグラスの欠点(メーカー品との違い)

百均ビールグラスの真価〜100円の実力と、200円の名品

最大の弱点は「重さ」

結論から言えば、ある一脚を除いて、百均のビールグラスは積極的にはおすすめしない。最大の理由は、グラスの重さである。

ビールグラスはワイングラスと違い、容量が300〜500ml以上あるものも珍しくない。百均の商品には強度を確保するためにガラスを厚くしたものが多く、どうしても重量が増えやすい。

しかも、ビールはグラスの上部までたっぷり注いで楽しむお酒。ワインのように少量を注ぐわけではないため、グラス自体の重さが飲み心地に大きく影響する。

特に注意したいのが、アメリカ映画に登場するような取っ手付きのビールジョッキ。

見た目は豪快で魅力的だが、厚いガラスにビールの重量が加わると、想像以上にずっしりと重い。何度も持ち上げて飲んでいるうちに、手首への負担を感じることもある。

ビールを美味しく飲むためのグラスが、ビールを飲む邪魔をしてしまう。 これでは本末転倒である。

軽さと美しさの両立が難しい

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では、軽いグラスを選べばいいのか。もちろん、それもひとつの方法。しかし、百均の軽量グラスには、形状が単調だったり、飲み口が厚かったりと、デザイン面で物足りなさを感じるものもある。

ビールの魅力は、味だけではない。黄金色の輝き、白い泡とのコントラスト、グラスを持ち上げたときの高揚感。見た目の美しさも、美味しさを構成する大切な要素である。

リーデルやシュピゲラウなどのメーカー品は、ガラスの薄さ、重量バランス、飲み口の形状まで考えられている。手に取ったときの軽やかさや、唇に触れた瞬間の心地よさには、価格以上の価値を感じることがある。

ワイングラスには数万円を超える高級品もあるが、ビールグラスなら数千円で優れた商品が手に入る。

長く愛用するものだからこそ、少し奮発して良いグラスを選ぶ価値は十分にある。

百均で買うなら、このビールグラス

ダイソー「プレミアムビールグラス」

百均ビールグラスの真価〜100円の実力と、200円の名品

  • 容量:300ml
  • 原産国:日本
  • 材質:ソーダガラス
  • 価格:200円(ダイソー)

そんな百均グラスの中で、自信を持っておすすめしたいのが、ダイソーの「プレミアムビールグラス」

たった200円で、いつもの缶ビールがちょっと贅沢な一杯に変わる。

最大の魅力は、すらりと伸びた美しいシルエット。小ぶりなボウルに黄金色のビールを注げば、白い泡とのコントラストが際立ち、レストランで出される一杯のような佇まいになる。

そして何より、軽くて持ちやすい。容量は300mlと手頃で、大きなジョッキのような重量感がない。ステム(脚)を持つことで手の熱がビールに伝わりにくく、冷たさを保ちながら楽しめる。

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日本製という安心感も嬉しい。高級クリスタルグラスのような繊細さこそないが、普段使いには十分な美しさと実用性を備えている。

200円とは思えない完成度。これなら、高価なメーカー品を持っている人でも、気軽に楽しむための一脚として所有する価値がある。

おすすめのビールグラス

 

ギネスビール〜スタウトの黒の宵闇に、白い泡が明ける

ギネス〜黒の宵闇に、白い泡が明ける

  • 国:アイルランド
  • 種類:スタウト
  • アルコール:4.5 %(瓶は5.0%)
  • 原材料:麦芽、ホップ、大麦
  • 醸造所:ディアジオ(イギリス)

ギネス(GUINNESS)は、1759年にアイルランドで誕生した、世界を代表する黒ビール。焙煎した大麦が生み出すコーヒーのような香ばしさ、きめ細かくクリーミーな泡、そして黒ビールとは思えないほどなめらかな口当たりが特徴だ。日本ではキリンビールが販売している。

日本ではビール以上に「ギネス世界記録」で知られる『ギネスブック』の名前が有名。もともとはギネス社が生み出したものだが、現在は醸造事業から独立している。

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ギネスの歴史は、創業者アーサー・ギネスが1759年、アイルランド・ダブリンのセント・ジェームズ・ゲート醸造所を借り受けたことから始まった。

原料は、水、大麦麦芽、ホップ、醸造用イースト。大麦の一部を強く焙煎することで、ギネス特有の漆黒の色と、コーヒーやカカオを思わせる香ばしい味わいを生み出している。大麦はアイルランド産を使用し、水にもこだわって造られる。

ギネスは「待って飲む」ビール

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ギネス最大の見せ場は、グラスに注いでから始まる。注いだ直後、大量の細かな泡が生まれ、黒い液体の中を波打つように動いていく。泡と液体が美しいグラデーションを描きながら、やがて上部に真っ白な泡の層をつくる。この独特の現象が「カスケードショー」だ。

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泡と液体が落ち着くまで、しばらく待つ。ギネスを飲む時間には、この“待つ楽しみ”まで含まれている。だからこそ、ギネスは缶や瓶から直接飲むより、グラスに注いで完成するビールである。

「スタウト」とは何か

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ギネスは「スタウト」、より正確には「ドライスタウト」または「アイリッシュスタウト」に分類される。

「stout」とは本来、「頑丈な」「どっしりした」といった意味を持つ英語。ビールでは、ローストした麦芽や大麦を使った濃色で香ばしいスタイルを指す。

ドライスタウトは、カラメルを思わせるほのかな甘い香りに、強く焙煎した大麦のドライな苦味が重なる。見た目は濃厚だが、実際の飲み口は意外なほど軽快。そこへ、ギネスならではのクリーミーな泡が重なり、黒ビール特有の香ばしさを柔らかく包み込む。

缶と瓶で、ギネスは別の顔を見せる

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ギネスは、缶と瓶でアルコール度数も味わいも少し異なる。

1986年から発売された缶の「ドラフトギネス」は、アルコール度数4.5%。最大の特徴は、なめらかな喉ごしとクリーミーな泡だ。缶の中には「フローティング・ウィジェット」と呼ばれる小さな球体が入っている。缶を振るとカラカラと音がするのは、このウィジェットのため。開栓すると内部のガスが働き、パブで注いだドラフトギネスのような、きめ細かな泡を家庭でも再現してくれる。

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一方、瓶の「ギネス オリジナル エクストラスタウト」はアルコール度数5.0%。ドラフトギネスよりもしっかりした苦味と重厚なコクがあり、ギネス本来の力強くクラシックな味わいを楽しめる。

同じギネスでも、缶は「泡となめらかさ」、瓶は「苦味とコク」。気分によって飲み分けるのも面白い。

味わい

ギネスビール〜黒の宵闇に、白い泡が明ける

まず感じるのは、清涼感。よく冷えたアイスコーヒーを口にしたようだ。香ばしい。冷たい。そして、すっきりしている。その直後、ロースト麦芽の苦味がゆっくり後ろから追いかけてくる。

最初から苦味で押してこない。一拍遅れてやってくる。遠くで鳴った鐘の音が、少し遅れて街へ届くような苦味だ。ドラフトギネスは、そのすべてをクリーミーな泡が丸く包む。舌の上を黒い液体が滑るのに、不思議なほど重たくない。

瓶になると、さらに輪郭が濃くなる。アルコール感が少し増し、コーヒーを思わせる焙煎香も強くなる。缶が「クリーミーな黒」なら、瓶は「香ばしい黒」。同じギネスという名の兄弟でも、表情は違う。

ギネスには250年以上の歴史がある。けれど、歴史を背負って威張らない。

ひとりで静かに飲んでもいい。仲間との再会に飲んでもいい。過ぎ去った時間を思い出しながら飲んでもいい。白い泡がゆっくり落ち着き、黒い液体が姿を現す。

人生にも、すぐに答えを出さなくていい時間がある。二分くらい待てばいい。やがて濁っていたものが静まり、黒と白が、美しく分かれていく。

料理とのベアリング

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フィッシュ&チップス:◎

これは王道にして最高。揚げ物の油を、ギネスのローストした苦味がすっと切る。ポテトの甘みを受け止め、次の一口へ舌を整える。とりわけアジフライのような魚のフライとは抜群だ。衣の油が入った直後にギネスを流し込む。すると、ビールの喉越しそのものが一段速くなる。油と苦味が追いかけっこをして、最後には泡だけが残る。

ソーセージ:⚪︎

脂をきれいに洗い流す。ソーセージの塩気と肉汁を、ギネスの焙煎香が受け止める。肉の旨味は残し、脂だけをさらっていく。何杯でも飲めてしまう理由がよくわかる。

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カルボナーラ:◎

意外に思えるが、これも相性最高。濃厚なカルボナーラの甘みとコクに、ギネスのコーヒーを思わせる香ばしさが重なる。チーズの甘みの向こうからロースト香が現れ、皿全体を少し大人にする。白いソースに、黒い影を落とすマリアージュ。

カレー:○

スパイスの熱と、ギネスの苦味。どちらも強い。だが、ぶつからない。カレーの辛味が舌に残ったところへギネスを入れると、ロースト麦芽のキレが輪郭を整える。辛さを消すのではなく、次の一口へ切り替える。

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ローストビーフ:△

甘みのあるタレと黒ビールの苦味が好相性。肉そのものよりも、むしろソースとの相性がいい。甘いタレをギネスの苦味が締めることで、ローストビーフが少し精悍な表情になる。

サラミ:○

ギネスビール〜黒の宵闇に、白い泡が明ける

サラミとの組み合わせも面白い。一般的なビールのように炭酸で脂を切るのではなく、ギネスのコーヒーを思わせるロースト香が、サラミの塩気と脂を少し上品に包み込む。ジャンクなおつまみのはずなのに、どこかホテルのスイートルームでつまんでいるような気分になる。黒い泡とサラミの赤が並ぶだけで、食卓が少しだけ非日常へ変わる。

漫画にも登場するギネス

ギネスは、毎晩必ず奇跡が起こるビール専門バー「BEER CAT」を舞台にした漫画『ビールの時間』VOL.1「ドラフトギネス」でも紹介されている。

漫画『バーテンダー』第11話「クリスマスの奇跡」には、さらに洒落た飲み方が登場する。

瓶のギネスとモエ・エ・シャンドンのシャンパーニュを同量、同時にグラスへ注ぐカクテル「ブラック・ベルベット」だ。黒いスタウトと黄金色のシャンパーニュ。庶民的なパブの酒と華やかな祝杯がひとつのグラスで交わる。ギネスという酒の懐の深さを感じさせるカクテルである。

新宿「バガボンド」の憶い出

新宿「バガボンド」

新宿駅西口から徒歩2分。1976年創業の老舗バー&居酒屋「バガボンド」が名物のひとつとしているのが、ギネスビールだ。

新宿「バガボンド」

店内は、1910年代のパリが最も華やいだベル・エポック(美しき時代)を思わせる雰囲気。新宿を離れて奈良へ帰郷する前の2025年4月11日、前職の仲間4人で集まった。会社を卒業して以来、2年半ぶりの再会だった。

早稲田のオフィスで働いていた頃、緊急事態宣言によって街の灯が消えた。それでも俺たちは飲んだ。

近くのスーパーで酒とつまみを買い込み、多い月には9回も飲み明かした。朝まで語り、そのまま出社する。今思えば無茶な日々だった。

けれど、あの時間が今の自分を支えている。思い出とは、過去形ではなく未来形だ。

オフィスでの飲み会でも、話題の多くは仕事だった。どうすれば会社が良くなるのか。どうすれば仲間たちと笑って働けるのか。酒を飲みながら、本気で議論した。

新宿「バガボンド」

当時はまだビールが苦手だった。それでも、この日のギネスはするりと喉を通った。

ガムシャラに走り抜けた仲間と酌み交わす一杯は、やはり格別だった。黒い液体と白い泡を眺めていると、あの頃の会話までグラスの中から浮かび上がってくる。

ギネスの苦味には、少しだけ人生の味がする。

ワインが激変!ワイングラスおすすめ完全ガイド|選び方・人気ブランド・リーデルの凄さ

ワインの味が激変!ワイングラスおすすめ完全ガイド|選び方・人気ブランド

ワインほどグラスによって印象が変わる美酒はない。ワインはグラスの中で変化し、香りと味わいが複雑に広がる交響曲。グラスは鐘であり楽器。良いワイングラスで飲むことで、優美なシンフォニーが生まれる。ミシュランの料理を使い捨ての紙皿で味わうと魅力が落ちてしまう。ワイングラスは聖杯。心から愉しむためにステキなワイングラスを愛蔵しましょう。

失敗しないワイングラスの選び方

失敗しないワイングラスの選び方

ワイングラスを選ぶポイントは「高さ」「口径」「膨らみ」の3つ。これによってワインとの感応が変わる。

ワイングラスの種類と特徴別の選び方

グラスの種類 特徴 適したワイン
白ワイン

小ぶりで、香りを適度に集める。酸味を引き立て、冷たさを保つ

シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリングなど
ブルゴーニュ型 ボウルが丸く大きく、口径が広い。繊細な香りを集め、酸味を和らげる ピノ・ノワール、ガメイなどライト、ミディアムボディの赤ワイン
ボルドー型 背が高く、ワインが空気に触れる面積が広く、香りを引き出す

カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなどのフルボディの赤ワイン

スパークリング 細長い形状で、泡立ちを美しく見せる シャンパーニュ、カヴァ、スプマンテなどの泡
ロゼワイン 白と赤の中間の大きさ。ロゼの酸味、ほろ苦さも味わえ、香りが広がる ロゼ、オレンジワインなど
デザートワイン 小ぶりで甘みを強調し香りを集める 貴腐ワイン、ポートワインなどのデザートワイン

ワイン漫画『新ソムリエ 瞬のワイン』のセリフがこちら。

グラスはワインの揺りかご。グラスの中で空気に触れ合うことで目覚め、本来の味わいが現れる。小さめのグラスでゆっくり空気に触れさせたほうが良いワイン、大きなグラスで目覚めさせたほうが良いワインがある。

一脚だけ持つなら万能型グラス

ワインごとにグラスを揃えるのも楽しいが、「とりあえず1脚だけ持つなら?」と聞かれたら万能型。どんなシーンでも活躍する、オールラウンダーな一脚。

万能型ワイングラスは、赤・白・ロゼ・スパークリング、どの種類でもバランスよく香りを引き出し、味わいを損なわない。小ぶりなボウルがワインのアロマを閉じ込め、口に含む瞬間に香りが広がる構造になっている。酸味やタンニンのバランスをしっかり感じ取ることができ、ワインの本質をつかみやすい。

白ワインは小ぶりのグラス

ワイングラスの選び方、白ワインは小ぶりのグラス

白ワインは冷やしてこそ美味しさが引き立つ。赤ワインのグラスよりも空気に触れる面積が狭いデザインが理想的。ビールのようにガブ飲みしないので、すぐに温度が上がらないように、少し小ぶりのグラスが最適。

香りが豊かな白はモンラッシェ型

香りが豊かな白はモンラッシェ型

香り豊かな樽熟成の白ワイン、例えばオークド・シャルドネやモンラッシェ、ムルソーなどは、魅力を最大限に引き出すために、容量の大きいモンラッシェ型のグラスがベスト。小ぶりのグラスでは、ワインの香りが十分に広がらず、複雑な味わいや香りの深さが感じにくい。大きなグラスに注いだワインは、空気に触れる面積が広がり、香りがふわっと広がって、樽熟成のワインの魅力を存分に楽しむことができる。

一般的な赤ワインは容量の大きいグラス

赤ワインは容量の大きいグラス

赤ワインは香りが強く、グラスの中に閉じ込めるために、底が広く容量も大きいグラスを選ぶ。タンニンや酸味を一気に感じないよう、飲み口は少し狭くなっているものがいい。芳醇な香りがグラスの中でゆっくりと広がり、深く感じることができる。特に繊細な赤ワインには、大きめの赤ワイングラスがぴったり。逆に香りが弱い赤ワインを大きめのグラスに注ぐと、香りがボケてしまうことがあるため、白ワイングラスのような小ぶりなグラスを選んだほうが、香りがしっかりと感じられる。

ボルドーの赤ワインは高身長グラス

ボルドーの赤ワインは高身長グラス

ボルドーの赤ワインを飲むときには、高身長のワイングラスが最適。ボルドーの赤ワインは香りが非常に強いため、容量が大きいほうが香りが優しく広がり、柔らかく立ち込める。ボルドーワインの強いタンニンを空気に触れさせ、縦にストレートに流し込むことで、渋味をやわらげる効果もある。鼻までの距離が短いグラスでは、香りのクセが強すぎて圧倒されてしまうこともあるので注意。

繊細な赤ワインはブルゴーニュ型

ワイングラスの選び方、ブルゴーニュ型

ピノ・ノワールなどタンニンが穏やかで、繊細な果実味の赤ワインはブルゴーニュ型のワイングラスがおすすめ。大きく膨らんだボウル(丸みのある膨らんだ形状)と狭くすぼまった飲み口の形が、複雑な香りをしっかりと閉じ込め、飲む瞬間に豊かに広がらせる役割を果たす。ボウルが大きいことでワインが空気に触れる面積が広がり、エレガントな果実味と繊細なニュアンスがより際立つ。飲み口が狭いため、ワインが舌の中央に流れ込み、酸と甘みのバランスが取れた滑らかな味わいを楽しめる。

スパークリングは泡が際立つ縦長

スパークリングは泡が際立つ縦長

スパークリングワインを楽しむときには、縦に長いフルートグラスが最適。泡がグラスの中で優雅に立ち上がり、炭酸をしっかりと感じることができ、喉越しが良い。泡が滝を逆流するかのように美しく舞い上がり、見た目でも楽しませてくれる。さらに、フルートグラスは酸を抑える効果もあるため、酸味の強い赤ワインをまろやかにしたいときにも活躍。もしフルートグラスでも酸味が強くてすっぱいと感じるなら、白ワイングラスに替えることで、酸味が和らぎ、よりバランスの取れた味わいを楽しめる。

ロゼやオレンジは白と赤の中間

リーデル ヴェローチェシリーズ ロゼ ワイングラス

ロゼワインやオレンジワインには、白ワインと赤ワインの中間のような形状のグラスが最適。ロゼワインの口中を引き締めるキュッとした酸味、余韻に複雑さをもたらすホロ苦みさも同時に味わえる。ワインと空気が触れる空間が適度に確保されているため、個性を引き出しながらも、香りが豊かに広がる。この形状は、ワインの味わいをより繊細に感じさせ、飲むたびにその魅力が深く伝わってくる。

デザートワインのグラスは小ぶり

デザートワインは極上の甘さを楽しむため、30mlから60mlほどの少量を注ぐのが理想的。容量が大きいグラスだとバランスが悪く不格好になる。グラスも小ぶりのものを選ぶとバランスが取れる。さらに、デザートと一緒に楽しむことが多いので、グラスの見た目も重要。華やかでスウィートなデザインのグラスを選べば、甘いひとときがさらに魅力的に。Sweet Emotionを感じながら、ワインと共に贅沢な時間を味わえる。

初心者におすすめのオシャレなワイングラス

初心者におすすめのオシャレなワイングラス

5000円以上するリーデルなど人気ブランドはハードルが高いという方へ。初心者におすすめの安いワイングラスを紹介。白、赤、ロゼ、スパークリングワインにぴったりのワイングラスを1000円台、2000円台、3000円台から厳選。安い価格帯から始め、ワイングラスの沼にハマったらリーデルへとステップアップしてみよう。

万能型ワイングラス(木村硝子)

ワイングラス 木村硝子店 ピッコロ 10oz

  • 高さ:168mm
  • 容量:340ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:カリクリスタル
  • 梱包:専用の箱つき
  • 生産国:スロバキア

最も売れ筋で大人気の万能型ワイングラス。入荷待ちになることも多い逸品。日本の木村硝子が販売し、スロバキア製のため製造はおそらくRONA。軽くて薄い作りながらも、デザインがオシャレで、どんなシーンにもぴったり。

ワイングラス 木村硝子店 ピッコロ 10oz

右がRONAの白ワイングラス

カリクリスタルガラスは、軽さと強さを兼ね備え、扱いやすさが魅力。小ぶりなサイズなので洗いやすく、日常使いにぴったり。ふっくらとした形状が、赤ワインの豊かな香りをグラス内にしっかりと閉じ込め、その香りを楽しむことができる。

ワイングラス 木村硝子店 ピッコロ 10oz

ロゼやスパークリングワインを注いでも、その美しいデザインが際立ち、どんな料理にもオシャレに合わせられる。ワインを飲む楽しさを広げてくれる、ワインライフに欠かせないチャーミングなアイテム。

 

万能型ワイングラスII(RONA)

【パスタ名店訪問】REGALO(レガーロ)〜アラビアータの美学

  • メーカー:RONA
  • 高さ:200mm
  • 容量:340ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:カリクリスタル
  • 梱包:なし
  • 生産国:スロバキア

底が平らなタイプの万能型ワイングラス。参宮橋のレガーロでも使用。カリクリスタルという軽くて強いガラスを使用し、その特性が使い心地を良くしてくれる。リーデルなどの高級クリスタルに比べると透明度は少し落ちるものの、手に取りやすい価格が魅力。シンプルでありながら、洗練されたデザインで、どんなシーンでも使いやすい。

 

白ワイングラス(RONA)

ロナ RONA スタイリッシュ 白ワイン

左がRONA、右が百均の白ワイングラス

左がRONA(1200円)、右が百均
  • メーカー:RONA
  • 高さ:215mm
  • 容量:340ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:カリクリスタル
  • 梱包:なし
  • 生産国:スロバキア

スロバキアのメーカーRONA(ロナ)の白ワイングラス。割れにくく、手頃な価格で人気を誇る。1000円台なのに品質が高く、世界中のホテルやレストランで採用されている。スタンダードな「クラシック」シリーズの白ワイングラスは、軽さとスワリングのしやすさが特徴。グラスを回す度にその滑らかさを実感できる。「RONA」のロゴが施されたデザインも、特別な気分を添えてくれる。ワイン愛好者なら、最低でもこのクラスのワイングラスは持っておきたい逸品。しっかりとした作りと使い心地の良さが、日常的なワインライフをより豊かにしてくれる。

 

赤ワイングラス(ボルドー型)

ショット・ツヴィーゼル・ピュア ボルドー

赤ワイングラス(ツヴィーゼル)

左がボルドーグラス、右が百均
  • メーカー:ショット・ツヴィーゼル
  • 高さ:268mm
  • 容量:640ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:トリタンクリスタル
  • 梱包:なし
  • 生産国:ドイツ

圧倒的にお気に入りの一品。赤ワインが好きな人にぜひ勧めたい。高身長で「バベルの塔」のようなワイングラス。リーデルや他のメーカーのボルドーグラスは、丸みがあって尖塔感が薄れがちだが、しっかりとボルドーグラス本来の意味を持っている。輸入は木村硝子、製造はドイツのツヴィーゼル。割れにくいワイングラスとして有名で、世界中のソムリエコンクールや高級ホテル、さらには飛行機の機内食でも使用されている。高身長で優雅なフォルムを持ち、ボルドーの赤ワインを存分に楽しむために最適。百均のグラスと比較すると、その違いは一目瞭然。ワインを飲む体験が、グラスひとつで格段にアップグレードされる。

 

赤ワイングラス(ブルゴーニュ型)

イタレッセ・ティブロン

赤ワイングラス(ブルゴーニュ型)  イタレッセ・ティブロン

  • メーカー:イタレッセ
  • 高さ:217mm
  • 容量:500ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタリン
  • 梱包:なし
  • 生産国:イタリア

1979年、イタリア北部トリエステで誕生した「italesse」。「ティブロン」はスペイン語で「鮫(サメ)」の意味。ボウルがより大きく開き気味(ワイドリム)、香りを解き放ちやすい設計で、ワインが舌全体に広がるようなアタックを演出する。果実味とボリューム感を広げて味わう「拡散型」の赤ワイングラス。ニューワールドのピノ・ノワールやネッビオーロ、ガメイなどに向いている。『神の雫』では、遠峰一青がシャトー・ラフィット1945年を飲む際に、この形状のワイングラスを使用した。

左がイタレッセ、右は百均のビールグラス

左がイタレッセ、右は百均のビールグラス

白、赤、ロゼ、スパークリングワインまで、このグラスひとつで存分に楽しむことができる万能型。

ブルゴーニュ赤ワイングラス(イタレッセ)  ティブロン(ブルゴーニュ型グラス)

飲み口が広く、香りが広がりやすいので、樽熟成したシャルドネにも向き、このグラスが持つ繊細なデザインと機能性は、ワインの真髄を引き出すために作られた一品。

 

ロゼワイングラス(RONA)

ツル 15oz 

ロゼワイングラス(RONA・木村硝子)  ツル 15oz

  • メーカー:木村硝子
  • 高さ:256mm
  • 容量:450ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:カリクリスタル
  • 梱包:なし
  • 生産国:スロべキア

販売は日本の名門・木村硝子店、製造は老舗メーカーのRONA。ハンドメイドの特長「引き脚」を実現したスッキリしたデザインのツル。白鳥や鶴が水辺に佇む凛とした姿を思わせ、海外では「スワン」の名で販売されている。ロゼやオレンジワインの酸味とほろ苦さのバランスを調和させてくれる。450mlと大ぶりなので、樽熟成の白ワイン、ピノ・ノワールなど軽めの赤ワインを飲むにも最適。美しさと機能性を兼ね備えた“名器”と呼ぶにふさわしい一脚。

 

シャンパングラス(木村硝子 )

シャンパングラス(木村硝子 )

  • メーカー:木村硝子
  • 高さ:217mm
  • 容量:240ml
  • 製造:ハンドメイド
  • 材質:ソーダガラス
  • 梱包:なし
  • 生産国:日本

メイド・イン・ジャパン、ハンドメイドの木村硝子によるフルートグラス「ギャルソン」。軽さが特徴的で、泡を飲むときも軽やかな口当たりが心地よく、喉越しがとても滑らかに感じられる。グラス自体のデザインはシンプルながら、手に取るたびにその美しさと繊細さを感じられ、上質なひとときを提供してくれる。

左がギャルソン、右が200円のグラス

左がギャルソン、右が200円のグラス

百均のグラスと比べると、木村硝子のフルートグラスは泡の立ち方や味わいにおいて格段に差が出る。百均のグラスでは、どうしても味わいが重たく感じてしまうことがあり、良いフルートグラスで飲むことで、スパークリングワインの繊細な味わいが引き立つ。少しの違いが大きな満足感を生むので、上質なフルートグラスを選んで、贅沢なワインタイムを堪能してほしい。

 

デザートワイン(ボヘミア)

ロマンスグラス(ボヘミア)

  • メーカー:ボヘミア
  • 高さ:210mm
  • 容量:250ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタル
  • 梱包:記載なし
  • 生産国:チェコ

ダイソーでも手に入る本物のボヘミアグラス。なんと、300円で購入できる。

ロマンスグラス(ボヘミア)「ロマンスグラス」は、花柄の模様が刻印されており、デザートワインにぴったりの美しさ。

ロンバケで木村拓哉は逆三角形のワイングラス

ロンバケで木村拓哉が使っていたのも柄入り逆三角形

グラス自体はカリクリスタル製。透明度はクリスタルそのもので、軽さとともに叩いたときに「チーン」と響く美しい金属音が特徴。まるで楽器のように、視覚だけでなく聴覚も楽しませてくれる。

ロマンスグラス(ボヘミア)

右が百均の三百円

百均のグラスは少しぽっちゃりとした形状、ロマンスグラスはスレンダーでモデルのような美しいフォルム。ワインをさらに引き立ててくれる。デザートワインを飲むなら、今夜ロマンスグラスで。

 

パーティー気分のクープ型ワイングラス

パーティー会場やホストクラブでよく見かけるシャンパンタワーのグラス、それが「クープ型」。別名「ソーサー型」とも呼ばれるこのグラスは、かつて中世ヨーロッパでスパークリングワインを楽しむために広く使われていた。縦長のフルートグラスではなく、平らな形状は、女性が喉元を見せずに飲むための配慮がなされており、ゲップが出ないように泡が抜けやすくなっている。その歴史を紐解くと、マドラーで泡を抜いてから飲むという風習があり、当時の優雅な飲み方を象徴するグラス。今でも結婚式やパーティーの場では、ゲップを気にせず飲めるようにと、クープ型でスパークリングが提供されることが多い。このグラスは絵画にも登場します。ベラスケスの《バッカスの勝利》では、登場人物がクープ型でワインを楽しんでいる。まるで太古の時代にタイムスリップしたかのような気分を味わえる、歴史的な魅力を秘めたグラス。

 

旅行用のロブマイヤー ・トラベラー

LOBMEYR ロブマイヤー・バレリーナ トラベラーII バーガンディ


旅行先や移動中の電車、飛行機でワインを楽しむためにぴったりな携帯ワイングラス。名前の「バレリーナ」は、英国の伝説的なプリマドンナ、マーゴ・フォンティーンがティップ・トゥで立つ美しい姿をイメージして名付けられた。

その名の通り、エレガントで軽やかなデザインが特徴。『神の雫』にも登場し、神咲雫が遠征先に持ち歩くシーンが描かれている。ワイン放浪の旅に出るなら、このバレリーナ型の携帯ワイングラスは間違いなく心を躍らせる逸品。移動中でも、どこでも、素敵なワインの時間を持ち運びながら楽しめる。

 

リーデルのおすすめワイングラス

リーデルのおすすめワイングラス

「グラス・オブ・グラス」と称されるリーデルは、1756年にモーツァルトが生まれた年にオーストリアで創業された。アマデウスと同郷のメーカーであり、ワインの種類ごとに最適な形状を追求したパイオニア。現在では140種類以上のワイングラスを展開し、ワイン愛好者の間では「ワイングラスといえばリーデル」と言われるほどの名声を誇る。

リーデルのワイングラスは、他のグラスと比べて圧倒的に軽く、持ちやすさや飲みやすさにおいても抜群のバランス。映画『神の雫』でも象徴的に描かれており、オープニングシーンではリーデルのワイングラスにロマネ・コンティのリシェブールが注がれる。

失敗しないワイングラスの選び方

ソムリエの鈴木培稚(ますぢ)さんも、「見た目は変わらないが、リーデルのワイングラスは香りを嗅げば他のワイングラスと違うことがわかる。形状や鼻までの距離が計算され尽くしている」とその性能を絶賛。リーデルのワイングラスでワインを楽しむことで、香りや味わいが一層深まることを実感できる。

万能型ワイングラス

リーデル オヴァチュア

リーデル オヴァチュア

  • 高さ:180mm
  • 容量:340ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:専用の箱つき
  • 生産国:ドイツ

リーデルの初心者向け入門グラス。オヴァチュアは、フランス語で「オープニング」の意味。340mlと少し小ぶりなサイズで、赤ワイン、白ワイン、ロゼワインのどれにも対応できる万能型のワイングラス。「リーデルって何がそんなに特別なの?」と感じている方にはぴったりのグラス。

価格も1000円台でカジュアルに楽しめるため、初心者でも手が出しやすいのが嬉しいポイント。さらに、高級感のある美しい箱入りで、プレゼントにも最適。ワインをより豊かに楽しむために、まずはオヴァチュアからリーデルの世界を体験してみてほしい。

 

白ワイングラス

シャルドネ(ヴェリタス)

シャルドネ(ヴェリタス)

  • 高さ:225mm
  • 容量:381ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

リーデルの最軽量クリスタル製グラス。驚くべき軽さと精緻なデザインで、手に取るだけで違いがわかる。ハンドメイドと見間違えるほど細く繊細なステム(脚)で、手に持った瞬間に違いを実感する。

シャルドネ(ヴェリタス)

ワインを並々と注いでも、軽さのためストレスなく持つことができ、空気のように軽快に飲める。背が高く、足が長いモデルや俳優がより魅力的に見えるように、このグラスで白ワインを注げば、ワインが3倍増しで美しく、魅力的に見える。リーデルの技術が生み出す軽やかで美しいグラスは、まさにワインを楽しむための最高の道具

リーデルワイングラス,シャルドネ(ヴェリタス)

左がリーデル、右がRONA

リーデルのほうが10センチ背が高く脚が細い。軽さも抜群で、持ちやすさと飲みやすさが際立っている。適度なすぼまりによって、ワインの持つ様々な味わいの要素をバランスよく楽しめる。しっかりとした酸味と豊かなミネラル分をもった白ワインに最適。

ワインの香りがしっかりと伝わり、その力強さを感じることができるのも大きな魅力。RONAのワイングラスも非常に秀逸だが、香りはやや落ち着き気味で、ワインの味が少し濾過されるような感覚を与える。

容量が381mlと万能型グラスより大きいため、赤ワインの香りを十分に広げてくれる。繊細な風味を感じやすくしてくれ、ワインの複雑な香りをしっかりとキャッチし、ワインをより深く楽しむための絶妙なバランスを提供してくれる。

 

シュピゲラウ ディフィニション ホワイトワイン(シュピゲラウ)

シュピゲラウ ディフィニション ホワイトワイン(シュピゲラウ)

  • メーカー:シュピゲラウ
  • 高さ:228mm
  • 容量:435ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:カリクリスタル
  • 生産国:ドイツ

リーデルのグループ・ブランドであるシュピゲラウ(SPIEGELAU)の白ワイングラス。ドイツのバイエルン地方に1521年に誕生し、現在の親会社であるリーデルよりも200年以上も歴史がある。食器洗浄機に10,000回かけても傷つかない耐衝撃性と軽さを誇り、世界中の五つ星ホテルやレストランで愛用されている。

フォルムはボルドーグラスのように端正で力強い。その存在感は白ワイン専用に研ぎ澄まされ、細く長いステムを通じ、白ワインの魂が手のひらに伝わる。

ソーヴィニヨン・ブランの爽やかな柑橘、シュナン・ブランのふくよかさ、ゲヴェルツトラミネールの妖艶なスパイス感。それらをただ閉じ込めるのではなく、絵画の筆致をなぞるように、輪郭を際立たせながら一枚のアートに仕立て上げてくれる。

シュピゲラウ ディフィニション ホワイトワイン(シュピゲラウ)

RONAのグラスと比べると違いは歴然。香りや味わいの表現力は同等。しかし、軽さの次元が違う。持った瞬間、グラスがワインと一体化し、ワインそのものを直接抱きしめているような錯覚に陥る。シュピゲラウは間違いなく、白ワインに愛される運命を持っている。

 

モンラッシェ型・樽熟成シャルドネ(パフォーマンス )

モンラッシェ型・樽熟成シャルドネ(パフォーマンス )

  • 高さ:245mm
  • 容量:727ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

香りが豊かな樽熟成の白ワイン(オークド・シャルドネ、モンラッシェ、ムルソーなど)は容量の大きいモンラッシェ型で飲む。小ぶりのグラスでは香りが広がりにくく、ワインの複雑性が伝わりにくい。大ぶりなので香りが翼を広げたように広がる。

リーデル、ワイングラス、樽熟成シャルドネ(パフォーマンス )

大ぶりのグラスに注がれた瞬間、シャルドネの豊かな香りがふわりと花開く。小ぶりなグラスでは閉じこもりがちなアロマも、ふくよかに広がり、果実の厚みや樽熟成由来のバニラ香、バターのようなニュアンスまでしっかりと感じ取れる。シャルドネの力強さと奥行きを引き出すには、モンラッシェ型のグラスが最適。まろやかさを重視するなら小ぶりも悪くないが、本当の表情に出会いたいなら、オークド・シャルドネグラスで。ワインの魅力を最大限に引き出してくれる。

 

リーデル リースリング (スーパー・レジェーロ)

リーデル リースリング (スーパー・レジェーロ)

  • 高さ:252mm
  • 容量:400ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

美しさと機能性の究極形。リースリングを愛するすべての人に贈る一脚。

2023年に生まれたワイングラス。ハンドメイドグラスを機械で精密に再現したスーパー・レジェーロのシリーズ。もはやワインの魅力を最大限に引き出す芸術作品の領域。

左がリーデル、右がRONA

すらりと伸びる高身長のボウルに、驚くほど繊細でしなやかなステム。舞台に立つバレリーナのような佇まいで、手に取った瞬間、羽を実感する。手に伝わるのは、重力ではなく無重力。

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このワイングラスの可能性は、リースリング一つの品種にとどまらない。グリューナー・フェルトリーナー、赤ワインのサンジョヴェーゼ、ジンファンデル、モンテプルチアーノのスパイス感も、この一脚で立体的に広がる。ロゼワインにも理想的で、一本で何役もこなす、賢い相棒。

口当たりの滑らかさやワインのアロマの立ち上がりが格段に違う一脚。日常の一杯を、高級レストランで味わうような体験へと導く。

 

赤ワイングラス

ワインウイングス・ シラー

ワインウイングス・ シラー

  • 高さ:250mm
  • 容量:865ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

リーデルの最高傑作のひとつ。大容量にして驚異の軽さ。従来の卵形のグラスとは一線を画した飛行機の翼をイメージ。底が平らで幅広い形状が、ワインの蒸発量を増やし、アロマを豊かに引き出す。

ワインウイングス・ シラー

シラーズにおいては、土の香りや香ばしさ、その後ろに隠れた控えめなタンニンがバランスよく調和される形状。濃厚な葡萄品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンやカルメネールにもぴったりで、ワインの本来の力強さを感じつつも、まろやかな余韻が広がる絶妙な味わいを楽しむことができる。

ワインウイングス・ シラー,リーデル

箱の大きさ、開けたときに目にするグラスの圧倒的な存在感に思わず息を呑む。ワインボトル一本分が丸々入る容量。デキャンタージュの器としても十分に使えるほど。手に取ると、その軽さに驚かされる。叩いてみると、響きが一味違う。音色はまるでチベットの鐘のように澄み切って耳に心地よく響く。ただの道具ではなく、まるで一つのアート作品のように、ワインを楽しむ瞬間を特別なものに変えてくれる。

ワインウイングス・ シラー,リーデル

右が200円の赤ワイングラス

同じ湯でも大浴場だと温泉の気持ちよさが違うように、百均で最も大きいグラスと比べると違いは一目瞭然。香りの広がりがまるで別物。シラーズを注げば、フルーティーさが3倍増しになり、同じワインとは思えないほどの美味しさが広がる。馬子にも衣装というように、千円前後のワインでも高級ワインのような印象を与えることができる。誇張ではなくワインに翼が生える。

 

ブルゴーニュ・グラン・クリュ(スーパーレジェーロ)

ブルゴーニュ・グラン・クリュ(スーパーレジェーロ)

  • 高さ:276mm
  • 容量:1022ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

マシンメイドのワイングラスの最高峰。もはや液体を受けるための容器という概念を軽々と飛び越えた、ワインを解放する劇場。容量は、驚愕の1リットル超え。ワイン一瓶が注げるボリューム。それなのに、手に取れば羽のように軽い。むしろ、一般的な小ぶりのグラスより軽い。

ブルゴーニュ・グラン・クリュ(スーパーレジェーロ)

圧倒的な空間が生むのは、香りの劇的な変化。ワインが空気を抱き、香りが舞い上がる。多少良い赤ワイングラスであっても、ブラインドで飲めば、同じ銘柄とは思えないほど表情が変わる。葡萄畑の真ん中で果実を手に取ったときのような、生きた香り。優れた映画は大きなスクリーンで観たほうがいいように、ワインもスケール感が重要。

ブルゴーニュ・グラン・クリュ(スーパーレジェーロ)

ピノ・ノワールやネッビオーロのように繊細なニュアンスをもつ品種に特に適している。モンラッシェのような樽香と厚みをともなう白ワインにも、このグラスは圧倒的な存在感を与えてくれる。

このグラスを一度知ってしまえば、もう戻れない。手の中で妖しく輝くその曲線は、ファム・ファタル――運命を狂わせる魔性の器。ワインを「飲む」から、「感じる」へ。次の一本を、最高のかたちで迎えるなら、このグラスしかない。

 

ロゼワイングラス(ヴェローチェ)

ロゼワイングラス(ヴェローチェ)

  • 高さ:247mm
  • 容量:347ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

リーデルの名器。脚が長く顔(器)が小さいスーパーモデル。しなやかに伸びる脚、優美なフォルム、驚くほどの軽さ。リーデルのヴェローチェは、ロゼワインの魅力を最大限に引き出し、酸味とほろ苦さのバランスを美しく調律する。ワイングラスにおいて、脚の長さがどれだけ重要かを教えてくれる逸品。

ロゼワイングラス(ヴェローチェ)

ロゼやオレンジワインのために設計されたが、その万能性は計算され尽くされている。白、赤、スパークリング、デザートワインまでも、この一脚で見事に受け止める。洗練の美学、ヴェローチェ。指先に乗せた瞬間、もう他のグラスには戻れない。

 

シャンパン・グラス(ヴィノム)

シャンパン・グラス(ヴィノム)

左がリーデル、右が木村硝子
  • 高さ:218mm
  • 容量:230ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

泡が舞い、香りが咲くフルートグラス。リーデルのヴィノム・シリーズは世界中のレストランやワインバーでも愛用される。漫画『ソムリエール』で主人公の樹カナがフランス留学時代に働いていた店でも使っていた。

リーデル、シャンパン・グラス(ヴィノム)

飲み口は、すぼまることなく、あえて膨らみをもたせたデザイン。空気との接触面を巧みに操り、香りをたっぷりと抱きしめる。複雑なアロマが幾重にも広がり、深く、豊かに響く。唇に触れた瞬間、薄く磨かれた縁が、ワインの流れを静かに導く。記念日やお祝いでシャンパーニュを開けるとき、祝杯をあげるなら、このグラスしかない。

 

リーデル・オー ・シャンパーニュ

リーデル・オー ・シャンパーニュ

  • 高さ:122mm
  • 容量:264ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

脚(ステム)の長さが際立つリーデルにおいて、ステムレスのシリーズ「リーデル・オー」のシャンパーニュグラス。優雅に立ち上る泡を美しく演出し、豊かな香りをしっかりと蓄えるための広めの空間が確保されている。洗いやすさと省スペースでの収納も兼ね備えているため、日常的に使いやすく実用性も抜群。美しいデザインと機能性を兼ね備えたこのグラスで、シャンパーニュの贅沢なひとときを心ゆくまで楽しんでほしい。

リーデル・オー ・シャンパーニュ

フルートグラスに比べると泡立ちは少し落ち着くものの、その分、シャンパーニュに限らず、クレマンやカヴァ、プロセッコなど、さまざまなスパークリングワインを楽しむのにぴったりなグラス。軽やかな口当たりと広めのボウルが、スパークリングワインの香りと味わいを引き立ててくれるので、気軽に優雅なひとときを味わえる。日々の乾杯を特別なものにしてくれるグラス。

 

デザートワイングラス(ヴィノム)

デザートワイングラス(ヴィノム)

  • 高さ:183mm
  • 容量:156ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

チューリップ型で、“気まぐれな午後の陽だまり”をグラスに閉じ込めたような美しさ。リーデルのブランデーグラスは、贅沢を知る者の秘密兵器。リーデルの極限まで美を追求した脚の長さ。「小顔で脚長のモデル」の佇まいで、所有者の誇りをくすぐる。

デザートワイングラス(ヴィノム)

156mlの小型容量によりアルコール感が抑えられ、デザートワインのアロマの劇場を余すことなく演出してくれる。口当たりがシルキーになり、舌の上で柔らかくほどける。ソーテルヌ、トカイ、アイスワイン、どれを注いでも、その魅力を最大限に引き出してくれる。

 

旅行用ワイングラス(ボヤージュ)

リーデル・ボヤージュ

  • 高さ:160mm
  • 容量:459ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

ビール会社との共同開発による「ボヤージュ」は、形状がビールグラスをベースにしているため、ビールを飲むときの絶対的パートナー。

曽爾高原ビール〜名水が泡立つ村、山の記憶を瓶に閉じ込めて

白ワイン、赤ワイン、ロゼワインはもちろん、スパークリングワインにもぴったり。旅行先や帰郷の際に持っていきたくなる、旅のパートナーとして最適なワイングラス。

リーデル ボヤージュ

軽量で丈夫、どんなワインでも楽しめる万能さが魅力。外出先でもワインをしっかり味わえる、そんな贅沢な瞬間を提供してくれる。

 

外出用の白ワイングラス

オー・トゥー・ゴー・ホワイトワイン

リーデル オー・トゥー・ゴー ホワイトワイン

  • 高さ:106mm
  • 容量:375ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

ステム(脚)がないワイングラス。フランスやイタリアでは一般的なスタイルで、ボウル部分を持って飲むことが多い。特にお寿司屋さんで日本酒や白ワインを頼んだ際には、このタイプのグラスで出てくることがよくある。

縦長のボウル形状が、みずみずしくフルーティな香りや、さわやかなのど越しをもたらす。

リーデル,踊り子号でスパークリング

踊り子号でスパークリング

外出用としても非常に便利で、コンパクトなサイズ感とオシャレな箱がセットになっているので、持ち運びも簡単。洗練されたデザインが、どんなシチュエーションでもワインを楽しめる。

外でワインを飲むけれど、きちんとしたグラスで飲みたいときにぴったりなのがこのステムレスワイングラス。リーデルの公式では、リースリングを飲むときにおすすめされている。ワインの楽しみを格上げしてくれるアイテム。

リーデル オー・トゥー・ゴー

価格も2,000円未満で手が出しやすく、コストパフォーマンスも抜群。日本ワインやグビグビ飲むスパークリングにもおすすめ。ステムがないので、洗うときも折れる心配がなく、取り扱いがとても楽。外出先では、どんなシーンでも映えること間違いなし。

 

外出用の赤ワイングラス

SLリーデル・ステムレスウイングス・トゥー・フライ

SLリーデル・ステムレスウイングス・トゥー・フライ

  • 高さ:121mm
  • 容量:675ml
  • 製造:マシンメイド
  • 材質:クリスタルガラス
  • 梱包:RIEDELロゴ入り箱
  • 生産国:ドイツ

2020年に発売されたリーデルの最高傑作、ワインウイングスのステム(脚)をなくしたワインタンブラー。フルボディで渋みの強い赤ワインに対し、ゆるやかなすぼまりの大きなボウルが複雑で芳醇な香りを解きほぐす。ワインが舌上で横に広がり、厚みのあるボディを感じつつ強い渋みをやわらげる。

SLリーデル・ステムレスウイングス・トゥー・フライ
SLリーデル・ステムレスウイングス・トゥー・フライ

白ワイングラス用のリーデル・オー・トゥー・ゴーより300ml大きいカベルネ・ソーヴィニヨン向け。手にがっしりホールドし、力強さを感じ、香りが大きく広がる。名前の トゥー・フライのとおり、旅の空で使いたいワイングラス。

SLリーデル・ステムレスウイングス・トゥー・フライ

草津温泉の湯畑の前で乾杯。カベルネ・ソーヴィニヨンの香りが湯けむりに溶ける。

 

百均のワイングラスとの違い

百均ワイングラスの実力〜100円を笑うものは100円に泣く

百均は便利で赤ワイングラス(300円)、白ワイングラス、ビールグラス(ロゼ用)、スパークリンググラス(フルートグラス)など、多様な形状が売っている。割れても100円だから買い直しやすい。たまにしかワインを飲まず、いいワインを買わない人であれば百均で十分、というより百均がベストマッチ。

美しさは味に影響する

左がRONA、右が百均の白ワイングラス

左がRONA(1200円)、右が百均

ワインが好きで飲む頻度も高く、より美味しく飲みたいワインラヴァーは最低でも1000円台のワイングラスを一つ所有してほしい。檜の浴槽とコンクリートの浴槽で温泉を楽しみが異なるように、グラスの品質がワインの味わいに与える影響は絶大。良いワイングラスには以下のような素晴らしい特徴がある。

  • ワインが美しく見える
  • 香りが立つ
  • 甘さを感じられる

良いワイングラスの特徴のひとつは、叩いたときの音の違いに出る。高品質なグラスは透明感があり、まるで高級楽器のように澄んだ音が響く。良いワイングラスは「鐘」のような音色を奏で、百均のグラスはまるで木魚を叩いたように響かない。音だけでなく、使い比べてみると、ワインがより美しく見え、実際に味わうと少し美味しく感じるという違いを実感できる。

百均。左から赤、白、ロゼ、泡

見た目の違いも、ワインの印象に大きな影響を与える。「身長の高さ」「グラスの薄さ」「軽さ」「スタイリッシュさ」といった視覚的な要素であり、身長が高い人がカッコよく見えるように、グラスもそのデザインや形状によってワインが美しく見える。

良いグラスに注がれたワインは、見た目、香り、味わい、そして音に至るまで、ワインの体験全体を変えてくれるような力を持っている。

おすすめ百均ワイングラス

百均(ダイソー)ワイングラスの実力〜100円を笑うものは100円に泣く

  • 容量:270ml
  • 原産国:日本
  • 材質:ソーダガラス
  • 商品サイズ:7.2cm×7.2cm×19.6cm

ダイソーで売っているチューリップ型のワイングラス(200円)。メイド・イン・ジャパンのチューリップ型のワイングラス。用途は赤ワイン用に作られているが、容量、形状ともに白ワイン、ロゼワイン、スパークリングワイン、デザートワインにも合う。コレひとつあるだけでワインライフが豊かで華やかになる。まずは、百均のワイングラスから始めたい方におすすめ。

香りが変わる

左が百均、右がリーデルのワイングラス

高級なワイングラスは、ガラスが薄く、光を通す透過率が良い。その透明度の高さがワインをより美しく見せてくれる。反対に、百均のグラスは屈折が大きいため、ワインの色が歪んで見えることがある。リーデルのグラスはワインの色をそのまま伝え、さらに輝きを加えてワインの美しさを引き立てる。グラス自体が透明で、ワイン本来の色がくっきりと見えることで、視覚的な満足感が増す。

百均ワイングラス

香りについても、グラスの形状や容量が重要。高級なワイングラスは高さがあり、容量が大きいため、ワインの香りがグラスの中で広がり、より豊かに、深く感じられる。また、グラスが薄いほど、舌にワインが触れる面積が増え、甘さをより感じやすくなる。薄いガラスのグラスはワインを優しく舌に届け、甘さを引き立て、ワインの味わいをさらに豊かにする。

おすすめワイングラス・クロス

漫画『新ソムリエ 瞬のワイン』第14話「裏切りのワイン」では、瞬の先輩にワイングラスの磨き方を叩き込まれたエピソードが出てくる。「磨いたグラスの先にまだ見ぬお客様の顔を思い浮かべる。グラスを磨き抜くことでお客様に話しかける。この店はいつでも最高のサービスであなたを迎えます。曇りのないグラスはお客様の期待を裏切らないぞという店の情熱」

リーデル クリスタル クロス

リーデル クリスタル クロス

シャルドネのように力強く分厚いクロスは、特にリーデルのワイングラスを拭くときに非常に役立つ。クロスの素材がしっかりしているため、ワイングラスの繊細な部分を傷つけず、効果的に拭き取ることができる。スパークリングワインのグラスを拭く際には、泡立ちを良くするために特にしっかりと拭くことが大切になる。泡がきれいに立ち上がるためには、グラスの表面が油分や水滴で汚れていないことが重要で、このクロスで丁寧に拭くことで、きれいな泡立ちが実現する。高品質なワイングラスを長く美しく保つために、しっかりとしたクロスで拭きたい。

 

LONNEA グラスクロス

LONNEA グラスクロス ワイングラス磨きクロス キッチンクロス

ワインレッドの心。ワインに対する愛情と、グラスを大切に扱う気持ちの表れの色。百均のグラスであっても、丁寧に磨くことで肌触りが良くなり、手に取ったときにその感触が一層気持ちよくなる。グラスがピカピカに磨かれていると、ワインを注ぐ際の楽しみも一層深まるというもの。大切なワイングラスだからこそ、手間を惜しまずに磨いて、いつでも美しい状態で使いたい。

 

ワイングラスの種類や豆知識

ワイングラスの大きや形状によって、香りの立ち方と広がり方、口に入る量が変わって速さ、広がりが変わる。複雑な味や香りのワインであるほど、活かすも殺すもグラス次第。個性がハッキリしたボルドーワインは花。開かせるには適切な花瓶が重要になる。

ワイングラスの歴史

19世紀イタリアのワイングラス

19世紀イタリアのワイングラス

ワインは紀元前からあるが、当時はお椀のような器で飲まれていた。ガラス製のワイングラスが登場したのは、14世紀の中世ヨーロッパ。イタリアが起源とされ、ガラス細工が進化したことで、ワインをより美しく、香りや味を楽しむためのグラスが作られるようになった。その後、ワイングラスの技術が発展し、高級グラスが生まれるようになる。特に17世紀から18世紀には、豪華なクリスタルガラスが使われるようになり、ワイングラスは単なる飲み物を入れる器ではなく、社会的なステータスを示すアイテムとしても重要になっていく。現代のワイングラスは、ワインの種類や特徴に合わせた形状を持つようになり、より洗練されたデザインと機能性を兼ね備えたものが多い。

バッカスの勝利,ディエゴ・ベラスケス,	1628〜1629年

バッカスの勝利,ディエゴ・ベラスケス, 1628〜1629年

ベラスケス《バッカスの勝利》でも農夫たちがお椀のグラスで飲み、左上の精霊サテュロスが高貴なグラスで飲んでいる。様々な形によって香りや味わいの違いを愉しむようになったのは1950年代にRIEDEL(リーデル)が様々な形のワイングラスを出してから。

ワイングラスの部位の名称

画像引用:cocos

・飲み口「リム」

・真ん中部分「ボウル」

・脚「ステム」

・底「プレート)」

ワインを飲むとき外国ではボウルの部分を鷲掴みにすることが多い。日本では脚の部分に当たるステムを持って飲む。『神の雫』で遠峰一青はプレートを持つ。これが最もカッコよく真似している。ワインを注ぐ量はグラスの1/3以下の部分、もしくはボウルの最も膨らんでいる部分まで注ぐと美しい。

ワイングラスへの注ぎ方

  • ふくらみのトップのところまで注ぐ
  • 注ぎ終わりに瓶をクルッと回すとこぼれない
  • 若いワインは高い位置から空気を含ませるように注ぐ
  • 熟成が進んだワインは空気に触れないようグラスに近づけて注ぐ

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ブルームーン〜グラスの縁に月を浮かべる、柑橘香る奇跡の白ビール

ブルームーン〜グラスの縁に月を浮かべる、柑橘香る奇跡の白ビール

  • 国:アメリカ
  • 種類:ベルジャン・ホワイト
  • アルコール:5.5 %
  • 原材料:麦芽、ホップ、小麦麦芽、オーツ麦、コリアンダーシード、オレンジピール
  • 醸造所:モルソン・クアーズ社(アメリカ)

「ブルームーン」は、全米でナンバーワンのクラフトビールとして知られる一本。

その生まれ故郷が面白い。修道院でも、古い醸造所でもない。

野球場である。

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ベルギーのブリュッセル大学で醸造の博士号を取得したキース・ヴィラが1995年、アメリカ・コロラド州デンバーの野球場「クアーズ・フィールド」内にあったサンドロット醸造所で生み出した。

このビールには最初からスタジアムの風が吹いている。青空。芝生。スタンドの歓声。乾いた打球音。球場の空に浮かぶお月様。

ブルームーン〜グラスの縁に月を浮かべる、柑橘香る奇跡の白ビール

ビールの名前になった「ブルームーン」とは、ひと月に二度満月が訪れる現象を指す言葉でもある。直訳すれば「青い月」。しかし英語では、「めったに起こらないこと」を意味する。

味わいに感激したファンのひとりが「ONCE IN A BLUE MOON!(こんな素晴らしい味は奇跡だ!)」と声を上げたことから、「BLUE MOON」の名が生まれた。

めったに起こらないこと。一生に何度あるかわからない、青い月のような奇跡。

「今日という夜は、少し特別かもしれない」

そんな予感まで一緒に飲むビールである。

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ブルームーンは、より深いフレーバーを残すために濾過をしていない。そのため、缶や瓶の底にはビール酵母が残ることがある。飲む前には横に寝かせ、ゆっくり転がして澱をなじませる。そして最後に、グラスの縁へスライスしたオレンジを一枚。黄色い果実が、青い缶の隣で月になる。ビールそのものをカクテルのように完成させる、この最後のひと手間まで含めてブルームーンなのだ。秋の夜なら、お月見ビールになる。

味わい

ブルームーン〜グラスの縁に月を浮かべる、柑橘香る奇跡の白ビール

まず感じるのは、驚くほどの透明感。ベルジャン・ホワイトというと、小麦の甘さやスパイスの香りが前面に出るものも多い。ブルームーンにはそれがある。それなのに、重たくない。舌の上を、冷たい夜風のようにすっと走る。

そのあと、オレンジピールの柑橘が現れる。夜空に少しずつ浮かび上がる三日月のように、香りが輪郭を持ちはじめる。さらにコリアンダーのスパイス、小麦とオーツ麦の柔らかさが、その月の周囲に淡い光輪をつくる。

爽やかで、若々しい。1995年生まれのビールなのに、不思議なほど古びない。むしろ、今年誕生したクラフトビールだと言われても信じてしまいそうなモダンさがある。

日本の新しいクラフトビールにも通じる、軽やかな洗練。これは満月ではない。完成しきった荘厳さではなく、これから満ちていく月。まだ少し欠けているからこそ美しい。

グラスの向こうに見えるのは、オレンジ色の三日月が浮かぶ、澄み切った夜空だ。

料理とのペアリング

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カルボナーラ:◎

月がクリームの海へ溶ける。卵とチーズの濃厚なコクを、ブルームーンの柑橘が鮮やかに切っていく。小麦とオーツ麦の柔らかな甘みがソースのクリーミーさを受け止め、オレンジピールの爽やかさだけが次の一口へ舌を連れていく。濃厚なカルボナーラの上へ、一筋の月明かりが差す。白いソースと白いビール。似た者同士が抱き合ったあと、柑橘の光だけが弾ける。ブルームーンを飲むなら、一度は試してほしいマリアージュだ。

トマトパスタ:◎

太陽と月が同じ皿に昇る。トマトの瑞々しい酸味に、オレンジの柑橘香が寄り添う。
赤いトマトは太陽。グラスのオレンジは月。本来なら同時には空にない二つの光が、食卓の上で並ぶ。ゴクッと飲めば、トマトの甘酸っぱさが一度きれいにほどけ、そのあと小麦の柔らかな甘みが戻ってくる。

ブルームーンは、ベルギービールへの敬意から生まれたアメリカのビールでありながら、ベルギーの伝統だけには収まらない。野球場で生まれ、オレンジを月に変え、青い缶の中に夜空を閉じ込めた。爽やかで、モダンで、少しロマンチック。

ブルームーンとは、一杯のビールによって、ありふれた夜を奇跡に変える酒なのだ。

ヒューガルデン・ホワイト〜ビール嫌いに扉を開くベルギーの白、白い霧の向こうから、オレンジの花が咲く

ヒューガルデン・ホワイト〜ビール嫌いに扉を開くベルギーの白、白い霧の向こうから、オレンジの花が咲く

  • 国:ベルギー
  • 種類:ベルジャン・ホワイト
  • アルコール:5.0 %
  • 原材料:大麦麦芽、ホップ、小麦、コリアンダーシード、オレンジピール
  • 醸造所:アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)

ヒューガルデン・ホワイトは、世界最大級のビール会社アンハイザー・ブッシュ・インベブ(AB InBev)が手がけるホワイトビール。「世界でいちばん愛されているホワイトビール」とも謳われ、日本でもベルギービールの代表格として知られる一本である。

ヒューガルデン・ホワイト〜ビール嫌いに扉を開くベルギーの白、白い霧の向こうから、オレンジの花が咲く

グラスに注いだ瞬間から、一般的なビールとは景色が違う。黄金色ではある。だが、どこか霞んでいる。朝靄の向こうから太陽が昇り、その光を薄いヴェールで包んだような淡いイエロー。濾過しないベルジャン・ホワイト特有の濁りが、透明なビールにはない柔らかな光を抱えている。その上に、真っ白な泡がふわりと乗る。雪原に新雪が積もっていくように、モコモコと、クリーミーに。

ヒューガルデン村から蘇った白いビール

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ベルジャン・ホワイトは、ベルギーのヒューガルデン村で14世紀から造られてきた古いビアスタイルである。小麦を使い、さらにコリアンダーシードとオレンジピールを加える。一般的なラガーとはまったく異なる、香りと柔らかさを楽しむビールだ。

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しかし、時代はピルスナーへと流れていく。1957年、ヒューガルデン村からホワイトビールの醸造が途絶えた。ここで物語が終わっていたなら、ヒューガルデンは歴史書の片隅に残るだけの名前だったかもしれない。だが、1965年。牛乳屋だったピエール・セリスが40歳のとき、廃業していたレモネード工場を買い取り、再びホワイトビールを造り始める。消えた味を、もう一度。

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村の名をそのまま背負わせ、「ヒューガルデン・ホワイト」と名付けた。一度失われたものを復活させるという行為には、商品開発以上の意味がある。

それは、記憶を醸すこと。濾過せず、瓶の中で二次発酵させる。そのため酵母由来の複雑な香味が残り、ヒューガルデン独特の白濁と柔らかな味わいにつながっている。現在はベルギーだけでなく、日本やアメリカなどでも広く親しまれている。

白いカンヴァスに描かれた「杖」と「鍬」

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ヒューガルデンのデザインは、「杖」と「鍬」が向き合うように描かれている。杖は、ビール造りの技術を伝えた伝道師。鍬は、麦を育てる農民。この小さなマークの中に「知恵」と「大地」がある。

造る人だけではビールにならない。麦を育てる人だけでもビールにはならない。受け継がれた技術と、土から生まれた原料。その二つが出会って初めて一杯になる。

それを、何百文字もの説明ではなく、たった二つの道具で語っている。これはビールのラベルというより、ヒューガルデン村から届いた古い植物図鑑の一頁のようである。

漫画にも登場するヒューガルデン・ホワイト

ヒューガルデン・ホワイトは、毎晩必ず奇跡が起こるビール専門バー「BEER CAT」を舞台にした漫画『ビールの時間』VOL.5「ヒューガルデンホワイト」に登場する。

ビールが苦手な人のためのビールとして紹介される。

味わい:苦味のあとに、白い風が吹く

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ひと口目。まず、爽やかな苦味が輪郭を描く。次に現れるのが、驚くほどの透明感。その透明な余白へオレンジの酸味が舞い込み、コリアンダーの香りがわずかにスパイスを添える。最後に、小麦の甘みがふわり。
苦い。爽やか。甘い。味覚の波が三段階で寄せてくる。

バナナのような濃厚さもあるのに重たくならず、ヨーグルトを思わせる柔らかな酸味が、すべてを丸く包み込む。もし通常のビールが、真夏の日差しだとするなら、ヒューガルデンは木陰だ。明るい。しかし眩しすぎない。風がある。だから何杯でも飲めそうになる。


このビールは、トマトパスタとの相性がいい。オレンジピール由来の柑橘感がトマトの酸と重なり、小麦のまろやかさが料理の角を包み込む。そして最後に、炭酸と爽やかな苦味が口中を洗い流す。ここはチビチビ飲むより、むしろゴクゴクいきたい。

ヒューガルデン・ホワイトは、強さを競わない。苦味で威圧もしない。それでも、一杯飲めば忘れない。600年近い歴史を背負いながら、入口では決して腕を組まない。
「ビールって、もっと自由でいいんだよ」

オレンジの香りをまとった白い一杯が、そう囁いてくる。