ワインの聖書

葡萄酒という神の雫への巡礼。家の飲みホームワイン。孤高のワインを届けます。

アルパカ〜白、赤、泡、ロゼ

アルパカ〜白ワイン、赤ワイン、スパークリング

  • 生産者(ドメーヌ):サンタ・ヘレナ
  • 国:チリ
  • 生産地(テロワール):セントラル・ヴァレー
  • 年代(ヴィンテージ):2023年
  • 栓:スクリューキャップ
  • 熟成:記載なし
  • 飲み頃の温度:記載なし
  • 楽天価格:600円前後

日本で一番売れているワイン。輸入元はアサヒビール。白ワインも赤ワインも単一の葡萄品種ではなくブレンド。数々のソムリエが600円台の香りではないと口を揃える。お店だと五千円か六千円で提供しているワインと同じ香りと絶賛。好みはさておき、香りが沢山あるワインは良い品質の証。アルパカは千円を超えるプレミアムシリーズもある。白、赤、ロゼ、泡の基本4種が揃っているので違いを確かめる入門に最適。

アルパカがおすすめの人

ワインの登竜門・高コスパ

最強のフードフレンドリー,アルパカのロゼ

アルパカのロゼは最強のフードフレンドリー

アルパカ(600円台のスタンダード・シリーズ)がおすすめなのは、「これからワインを飲もうか相性を確かめる人」「銘柄など関係なく高コスパなワインが飲みたい人」のふたつ。ワインは大きく分けて4種類(白、赤、ロゼ、スパークリング)がある。自分には白ワインが合うのか赤ワインが合うのか、ロゼワインってどんなワインなのか、などワイン登竜門にいい。もう少しワインに踏み込みんでシャルドネピノ・ノワールなど葡萄による味の違いを知りたい人には同じチリワインのコノスルがおすすめ。単に白ワインや赤ワインとの相性を知りたければ、アルパカは複数のブドウをブレンドすることで美味しさを追求しているので良い。葡萄や土地の個性は感じにくいが、ワインの美味しさを味わえる。料理にも合うので皆んなで食事するときも最適。

生産者(ドメーヌ)

アルパカ,サンタ・ヘレナ社

アルパカをプロデュースする1942年創業のサンタ・ヘレナ社はチリワインにおける輸出ブランドのパイオニア。今では世界90カ国以上で愛飲されている。高品質なチリワインの産地として、近年世界から注目を集めているコルチャグア・ヴァレーやセントラル・ヴァレーを拠点にワインの品質に磨きをかけている名門ワイナリー。だからこそアルパカのような安旨ワインが生み出せる。

生産地(テロワール

セントラル・ヴァレーは太平洋とアンデス山脈に挟まれた場所。日照量が多く、昼夜の寒暖差が葡萄に果実味と凝縮感を与える。チリ最大のワインメーカーであるコンチャ・イ・トロ社やコノスル社もセントラル・ヴァレーに畑を構えている。

エチケット(ラベル)

アルパカ

葡萄品種を表示するヴァラエタル・ワイン方式。 チリワインである明記と可愛いアルパのシルエット。気取った料理やグラスではなく、いつものテーブルに並べて楽しい食事を始めてほしいという願いが込められている。ただし、アルパカはペルー南部、ボリビア、アルゼンチンに生息してチリは多くない。

味わい

白ワイン

アルパカ、白ワイン

シャルパカ。酸味が少なく飲みやすい。ガツンとした個性はないが、この味わいなら満足。ソムリエ鈴木培稚(すずきますぢ)さんはヤクルトのようと表現。2日目になると酸が出てくる。

赤ワイン

アルパカ、赤ワイン

カベパカ。カベルネ・ソーヴィニヨン/メルローのいわゆる「ボルドーブレンド」だが、かなりタンニンの渋みが強い。世間が抱く赤ワインの印象そのものといった感じ。時間が経つごとに渋味が和らぐので時間を置いたほうがいい。

スパークリング

アルパカ、スパーリング

泡パカ。コンビニで売っているスペインのカヴァに比べると色が濃く泡が強い。よくあるスパークリングのイメージそのまま。少しクセがある。

ロゼワイン

アルパカ,ロゼワイン

ドライで発泡も感じる。ビールをもっと飲みやすく美味しくしたような味わい。軽さと重厚感のバランスが良い。シラーやカベルネといった重たい葡萄とメルローという爽やかな葡萄のブレンドが上手い。このブドウの組み合わせは他では見ない。

料理とのマリアージュ

鈴木培稚(すずきますぢ)いわくアルパカの白ワインは魚と合うとコメント。生ハムはワインが勝ってしまう。

白ワイン

アルパカ、白ワイン

  • 梅しそささみ焼き:⚪︎
  • メンチカツバーガー:×
  • サーディン:△

ソムリエ青池さんが推薦した「梅しそささみ焼き」が秀逸。冷凍食品で売っている。レンチンするだけ。単体でも美味しいが、アルパカを飲むと酸と喧嘩せず、旨味を並走する。ジャンキーなハンバーガーやオイルサーディンはイマイチ。

赤ワイン

アルパカ、赤ワイン

デミグラスカレーが最高のマリアージュ
  • デミグラスのカレー:◎
  • メンチカツバーガー:△
  • オイルサーディン:×

デミグラスの甘いカレーは見事。ザ・マリアージュ。酸が消えてカレーの風味が赤ワイン煮込みのように豊潤になる。素晴らしいマッチング。アルパカの赤を飲むならデミグラスのカレー。メンチカツバーガーは可もなく不可もなく。イワシのオイルサーディンは魚臭さが際立つ。

スパークリング

アルパカ、スパーリング

  • メンチカツバーガー:○
  • イワシのオイルサーディン:×

ハンバーガーやフライドチキンなどジャンキーなものが合う。メンチカツバーガーは泡のキレが増す。魚系は魚臭さが強調されてしまう。

ロゼワイン

アルパカのロゼワイン

ワインと合わせにくい中華にもロゼは合う。マリアージュ(互いを単体で飲み食いするより高め合う)まではいかないが、料理の味も損なわず、ワインも美味しく飲める。

神の雫・ソムエリ評価

鈴木培稚(すずきますぢ)さん。赤は若くタンニンが強い。デキャンタージュを勧めている。白は及第点。8〜10度がおすすめ。冷蔵庫にいい。酸が強くクリームチーズとは喧嘩する。セミヨンが入っているのでオレンジの香りがして心地よい苦味が残る。

ソムリエの青池さんはアルパカのロゼを大絶賛。アルパカのシリーズの中で一番と太鼓判。白ワインのニュアンスが強くシャープな酸。わずかに感じるタンニン。しっかり葡萄の皮の色が出て葡萄をプレスするのがソフトで葡萄を漬け込む時間を短くしている。