ワインの聖書

葡萄酒という神の雫への巡礼。家の飲みホームワイン。孤高のワインを届けます。

サラ・ビベ・ブリュット〜フラメンコとマリアッチが交差するメキシコの泡

サラ・ビベ・ブリュット

  • 生産者(ドメーヌ):サラ・ビベ・ワイナリー
  • 国:メキシコ
  • 生産地:ケレタロ州メーサ台地
  • 品種:マカベオ、シュナン・ブラン、ピノ・ノワール、ユニ・ブラン
  • アルコール度数:11.5度
  • 熟成:18カ月以上
  • 飲み頃:6~8℃
  • 販売価格:税込1,188円

情熱と太陽の国・メキシコが生んだ黄金の泡。スペインのフレシネ社がメキシコで造る太陽が昇る瞬間の輝きを閉じ込めたようなスパークリング。シャンパーニュと同じ製法で、18ヶ月の熟成を経て生み出される。糖度は15g/Lで「やや辛口」の部類。まいばすけっとで買える。

生産者(ドメーヌ)

サラ・ビベ・ブリュット

生産者はサラ・ビベ・ワイナリー。その名は、スペイン・バルセロナに本社を構えるフレシネ社のペドロ・フェラー・ボッシュの妻、ドロレス・サラ・ビベに由来する。彼女は創立に大きく貢献し、その功績を称えてワイナリーの名となった。

サラ・ビベ・ブリュット

1980年代初頭、フレシネ社はメキシコ中部のケレタロに約50ヘクタールの土地を取得。スペイン、フランス、カリフォルニアから厳選した葡萄の苗木を植え、未知の土地メキシコで、伝統的な製法によるスパークリングワイン造りをスタートさせた。

その後、1985年に「サラ・ビベ」ブランドとして初リリース。幾多の困難を乗り越えながら、ワイン造りへの情熱を持ち続けた母ドロレスの想いは、遥か遠く離れたメキシコ・ケレタロの地でも脈々と受け継がれている。

生産地(テロワール)

サラ・ビベ・ブリュット

生産地は、メキシコシティの北約160kmに位置するケレタロ州のメーサ台地。標高2000mという高地にあり、乾燥した長い夏と冷涼な夜が特徴的な地域だ。昼夜の寒暖差は9~20℃にもなり、この厳しい気候が凝縮した旨みを持つ葡萄を育む。

また、生産者は“良いワインは良い葡萄から”という理念のもと、収穫はすべて手摘みで行い、葡萄を傷つけないよう細心の注意を払っている。さらに、周辺地域で収穫された葡萄は、品質を維持するため低温機能付きトラックでワイナリーへ輸送。徹底した管理のもとで、高品質なワイン造りが行われている。

葡萄(セパージュ)

葡萄はマカベオ、シュナン・ブラン、ピノ・ノワール、ユニ・ブランの4つのブレンド。

マカベオ(Macabeo)


主にスペインや南フランスで栽培される白葡萄。スペインのカヴァに使われる代表的な品種で、フレッシュな酸味とフローラルな香りが特徴。

シュナン・ブラン(Chenin Blanc)

シュナン・ブラン - Wikipedia
フランス・ロワール地方原産の白葡萄。辛口から甘口、スパークリングまで幅広いワインに使われ、高い酸と蜂蜜のような甘みがバランスよく調和する。

ピノ・ノワール(Pinot Noir)
ブルゴーニュ地方を代表する黒葡萄。果皮が薄く繊細な品種で、赤系果実の華やかな香りと、シルクのように滑らかな口当たりが特徴。

ユニ・ブラン(Ugni Blanc)
フランス南部を中心に栽培される白葡萄。爽やかな酸があり、ワインだけでなくブランデー(コニャックやアルマニャック)の原料としても使用される。

サラ・ビベ・ブリュットは「フラワーマスト」と呼ばれる一番搾りの果汁を50%使用。シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵を採用し、じっくりと熟成させる。さらに、ルミュアージュ(澱を瓶口に集める作業)も、熟練した職人の手によって一本ずつ丁寧に行われる。時間と手間を惜しまない、贅沢な製法が生み出すスパークリングワイン。

味わい

サラ・ビベ・ブリュット〜フラメンコとマリアッチが交差するメキシコの泡

太陽が照りつける夏草の草原を駆け抜けたかのような鮮烈な苦みが広がる。ソーヴィニヨン・ブランをスパークリングにしたよう。炭酸の力強さがテキーラのように喉を刺激し、情熱の炎を燃やす。そして、ミントとライムが香るモヒートを思わせる涼やかな余韻。火照った身体に、突き抜ける爽快感と心地よい苦みを残して消えていく。

おすすめワイングラス

サラ・ビベ・ブリュット〜フラメンコとマリアッチが交差するメキシコの泡

泡の美しき舞台を最大限に引き立てるのが、縦長のフルートグラス。すらりとしたフォルムが泡の動きを導き、ひと筋の流れとなって滝が逆流するように優雅に舞い上がる。

シャープな炭酸がキレのあるアタックを奏でる。繊細な泡が舌の上で弾け、きらめくような刺激を生み出し、喉を通り過ぎるたびに心地よい余韻を残す。

料理とのマリアージュ

サラ・ビベ・ブリュット〜フラメンコとマリアッチが交差するメキシコの泡

  • ペペロンチーノ:○
  • ブリトー:○
  • トルティーヤ:○

ペペロンチーノとスパークリングワインの組み合わせは、風神雷神が舞う嵐の宴。ガーリックと唐辛子が放つ刺激が、スパークリングの力強い泡と激しくぶつかり合い、互いの個性を最大限に引き出す。最初の一口で、ガツンと舌を刺激する辛味。その後、泡が弾けるごとに辛味が洗い流され、口の中に新たな余韻が生まれる。嵐の夜に、稲妻が大地を駆け抜けるような爽快感。

サラ・ビベ・ブリュット〜フラメンコとマリアッチが交差するメキシコの泡

ブリトーという相棒を得ても、サラ・ビベ・ブリュットは決して自分を見失わない。どんな料理とも馴染まず、孤高を貫く。しかし、無愛想なわけではなく、むしろ己の芯を持つ者の風格。ブリトーのスパイスと濃厚なソースが舌を覆った後、一口ワインを含めば、一瞬でリセットされる。一陣の風が砂漠を吹き抜けるように、余分なものを洗い流し、次なる一口への渇望を呼び起こす。流浪の騎士。どこにも属さず、ただひたすらに己の道を行く。ブリトーのような強い個性と向き合うことで、より際立つ存在となる。

サラ・ビベ・ブリュット〜フラメンコとマリアッチが交差するメキシコの泡

まいばすけっとで買えるトルティーヤやチーズなどとも相性良し。

ワインライフを彩るアイテム

サラ・ビベ・ブリュットはコルクなので、一日で飲まない場合はシャンパン・ストッパーを。

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