- 生産者(ドメーヌ):非公開
- 国:フランス
- 生産地(テロワール):ソーテルヌ
- 年代(ヴィンテージ):2013年
- 品種:セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン
- 栓:コルク
- 熟成:非公開
- アルコール度数:13.5%
- 飲み頃の温度:不明
- 楽天価格:3,190円(税込み)
「ソーテルヌ」とだけ入った貴腐ワインのハーフボトル(375ml)。シャトー・ディケムの基準に満たなかった葡萄を集めて造ったと噂のマスカレード(仮面)のようなワイン。神の雫のスピンオフ漫画『怪盗ルヴァン』でシャトー・ディケムの1945年を盗み出す前祝いで飲んだ貴腐ワイン。シャトー・パプ・クレマンのオーナーであるベルナール・マグレ氏は「毎朝、グラス一杯のソーテルヌを飲むことが長寿の秘訣だよ」と言った。
生産者(ドメーヌ)
生産者は非公開。シャトー・ディケム(いつも人生で飲みたいワイン1位になる貴腐ワイン)の基準に満たなかった葡萄を集めて造ったと噂される。シャトー・ディケムはセカンド・ワインを公式に持っていないので、別の業者が買い取って造ったネゴシアン・ワインだと考えられている。
生産地(テロワール)
フランスのボルドー地方にある「ソーテルヌ」はシロン川から秋の朝の冷気で霧が立ち、葡萄畑は朝もやに包まれる。午後になると、もやが晴れ乾燥する。これが繰り返される特殊な気候で完熟したブドウに貴腐菌がつくと果皮に小さな孔(あな)を空けて果粒内部の水分を蒸発させ果汁を凝縮し、干し葡萄にする。その果粒を一粒一粒、摘み取って貴腐ワインを造る。貴腐菌は完熟前につけば害。収穫期の完熟したブドウについたときのみ素晴らしいワインが出来上がる。ワインは小さな偶然が重なって生まれる奇跡の飲み物であることを教えてくれる。
葡萄(セパージュ)
葡萄品種はシャトー・ディケムと同じくセミヨンとソーヴィニヨン・ブラン。エル・ジェネリック・ソーテルヌはブレンド比率が公開されていない。セミヨンは辛口ワインにおいてはブレンドのために使われる脇役のイメージが強いが、貴腐ワインにおいては絶対王者。甘口から辛口まで幅広い白ワインの原料になり、熟成に耐えるボディを持つ。若いうちは香りが特徴が乏しく、ソーヴィニヨン・ブランとブレンドされることが多い。セミヨンはボルドー以外でもオーストラリアのハンター・ヴァレーや南アフリカでも栽培される。
エチケット
シンプルだが、ゴールドの告字と流れる書体が美しい。
コルクにはヴィンテージを刻印している。
味わい
10年の眠りから覚めた貴腐ワイン。酸味がありつつ、甘さ控えめ。大人の恋愛のようでクールなビジネス。官能までいかないが色気がある。中毒性あり。ハニートラップの貴腐ワイン。
料理とのマリアージュ
- パルミジャーノ・レッジャーノ:◎
- ロックフォールチーズ:○
- サラミ:○
- 焼き鳥タレ:△
甘口ワインにはフォアグラが相性がいいと言われるが、そんなん無い。世界最高のマリアージュはパピヨンのロックフォールとシャトー・ディケムと言われるが、エル・ジェネリック・ソーテルヌの場合はパルミジャーノチーズのほうが相性がいい。チーズのしょっぱさと甘口の掛け算は氷山を滑降するような、ヘミングウェイの小説に出てくるフローズン・ダイキリのマリアージュ。ロックフォールも限りなく◎(マリアージュ)に近く、チーズのクセをなだめる献身的な峰不二子のマリアージュ。
エル・ジェネリック・ソーテルヌはサラミとも相性がいい。焼き鳥のタレは可もなく不可もなく。