- 生産者(ドメーヌ):ボデガス・サン・アレハンドロ
- 国:スペイン(アラゴン州)
- 生産地(テロワール):D.O.カラタユ
- 年代(ヴィンテージ):2021年
- 品種:グルナッシュ100%
- 栓:スクリューキャップ
- 熟成:記載なし
- アルコール度数:14.5%
- 飲み頃の温度:13℃〜20℃
- 楽天価格:1,252円
エヴォディアとはギリシャ語で「アロマ(香り)」という意味。樹齢100年の古木から栽培される葡萄で造られる赤ワイン。それまで無名のワインが『神の雫』で絶賛され、今ではコンビニやスーパーでも売られるようになった。1000円台前半でワインの芳醇さが味わえる。安くて数日間も楽しめるワイン。神の雫では10時間キャップを開けたまま放置してもヘタれなかった。
生産者(ドメーヌ)
ボデガス・サン・アレハンドロは1962年に設立された協同組合のワイナリー。エヴォディアは南フランスの醸造家ジャン・マルク・ラファージュ、地元の女性醸造家ヨランダ・ディアス、アメリカのグルナッシュ専門家のエリック・ソロモンとチームを結成。スーパー・グルナッシュ・ワイン。
生産地(テロワール)
標高700~900メートルに位置するスペインはアラゴン州D.O.カラタユ。エヴォディアに使われているグルナッシュ葡萄の原産地。エヴォディアは最高樹齢100年の畑から造られるグルナッシュ葡萄を使用。降水量が少なく、昼夜の寒暖の差が激しいため、果実味に富んだワインが造られる。
葡萄品種(セパージュ)
グルナッシュ単一品種で造られる珍しいワイン。グルナッシュはスペイン北東部アラゴン州を原産地とする黒ブドウ品種。本国では「ガルナッチャ」と呼ぶ。果皮が薄く果実味が豊かでタンニンは控えめ。酸味も穏やかで温暖な地域での栽培に向いた品種。アルコール度数が高い。エヴォディアも14.5%と高め。エヴォディアは赤ワインだけでなく、マカベオという葡萄品種を使った白ワインも造られている。
エチケット(ラベル)
スペインの偉大なる画家サルバドール・ダリの髭のような模様。色もダリ・ブルーでかなりオシャレ度が高め。
味わい
一口目:シャープな酸味が広がったあと、果実の香りがどしっと乗っかっる。舌全体に余韻がメドューサのように絡みつく。この余韻が苦手な人が多い。初心者よりワイン好き向け。 エドヴァルド・ムンク《少女と死》のような陰鬱と官能のワイン。
10時間後:よりフルーティーさが増し美味しくなる。酸味も和らぎ、かなり飲みやすくなる。
2日目:よりフルーティーさが増して酸も控えめ。重さがなくなる。
3日目:酸が強くなるがフルーティーな味わいは楽しめる。
4日目 酸が落ち着いてフラーティー。
おすすめワイングラス
グラスによって感じ方が大きく変わる。エヴォディアの特長を素直に享受するなら逆さ富士の赤ワイン。カープ型はクセの強さが出る。マイルドにするなら容量の多い白ワイングラス。
料理とのマリアージュ
- トマトパスタ:○
- ワイン塩:○
- 目玉焼きハンバーグ:○
- トンカツ:△
- フレッシュチーズ:△
- クセの強いチーズ:△
- キャラメルコーン:×
- 焼き鳥(塩) ×
ソムリエがおすすめしているのはチーズやチョコ系のお菓子、目玉焼きを乗せたハンバーグやトンカツ。最も良かったのはトマトパスタ。トマトの酸味と喧嘩するかと思いきや同じ方向を向いて並走する。
目玉焼きハンバーグもグッド。肉の余韻のあとにパワフルなエヴォディアの味わいが翼を広げる。奥の手になるがワイン塩はかなりおすすめ。ペロッと塩を舐めてワインを飲むだけで美味しい。
トンカツに塩をかけて食べた。酸味が気にならず、エヴォディアが油分を洗い流す。美味しいが両方が高まるわけではないので△。
フレッシュチーズはマリアージュするわけではないが、ワインの酸を感じず、フルーティーさだけが残る。ペコリーノのようなクセの強いチーズのほうがキレが際立つ。
ネットでおすすめされていたキャラメルコーンは合わず。甘さとワインの酸味が喧嘩する。焼き鳥の塩も酸が強調されて合わない。
神の雫・ソムエリ評価
2008年が『神の雫』に登場。神咲雫は弾ける明るい太陽を感じると表現。ワイン部の新入社員の木戸が「でっかい古い木の上のツリーハウス。夏の良く晴れた日の丘の上で、気の合う仲間と共に造っている。草きれと古木の香りと太陽と、そして休息の時間を潤してくれる果実。みんな笑顔で目標を持っている」と表現。2021年は太陽のような明るさはなく、むしろ影を感じた。ワイン好きになるほど美味しく感じられる赤ワイン。色んなヴィンテージを比べてみたいワイン。