ワインの聖書

葡萄酒という神の雫への巡礼。家の飲みホームワイン。孤高のワインを届けます。

8000円台のおすすめワイン〜幸せを分かち合う葡萄酒

8000円台でおすすめワインを紹介。かなり高級。登山でも神の領域とされる8000メートル峰。ヒマラヤの世界。デス・ゾーンに入る。

白ワイン

ドメーヌ・アンヌ・グロ・オート・コート・ド・ニュイ・ブラン・キュヴェ・マリーヌ

シャルドネ100%。『神の雫』で2009年が登場したときは4000円台。値段以上に華やかで高級感のある香りがする。神咲雫「シャープな酸味がなんとも綺麗でそれでいて柔らかい果実味とのバランスが取れている。香りも華やかで女性的で素晴らしい。薄桃色の山茶花にふんわりと降り積もる初雪のようなワイン」

シガリュス・ブラン

  • 生産国:フランス
  • 地域: ラングドック・ルーション地方
  • 葡萄:シャルドネ,ソーヴィニヨン・ブラン,ヴィオニエ
  • 年代:現行ヴィンテージ
  • 生産者:ジェラール・ベルトラン

石灰質土壌のテロワールで生み出されるワイン。『神の雫 マリアージュ』で2014年が登場。柔らかくて透明な香り。その奥にミネラル感が潜んでいる。きらきら輝く水辺に舞い降りる白鳥、柔らかくふっくらとして、水を弾くオイリーな羽根に身を包んでいる。中国四川省の元祖「陳麻婆豆腐」に合わせると、石灰のミネラルが四川麻婆豆腐に使われている石膏豆腐に寄り添う。「水辺から華麗に飛び立つ白鳥のマリアージュ」

赤ワイン

シャトー・カロン・セギュール

  • 生産国:フランス
  • 地域: ボルドー(サン・テステフ村)
  • 葡萄:カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルド
  • 年代:2013年
  • 生産者:シャトー・カロン・セギュール

ハーフボトル。かつての所有者のセギュール伯爵が、祖有していた「ラフィット」や「ラトゥール」より思い入れが強かった。「我が心はカロンにあり」という言葉を残し、エチケットをハートマークにしている。チョコレートのようなアロマがあるのでバレンタインのプレゼントにもなっている。2003年が『神の雫 マリアージュ』で登場。オーパス・ワンの生産者パスカル・マーティ氏と神咲雫がワインバーで飲んだ。ふくよかで美しい容姿。豊かで華やかな歌声。世界手金あソプラノ歌手、サラ・ブライトマンを想像させてくれるワイン。

ピオ・チェーザレ・バルバレスコ

『神の雫』で奈良の飛鳥で飲んだ赤ワイン。2001年のヴィンテージは「柿本人麻呂を思い起こさせるワイン」と表現。日が沈む前の陽炎、いつまでも佇んでいたくなる"揺らぎ"がある。空気に抱きしめられ、夏の夕暮れを思い出す。柿本人麻呂は明け方の空を歌ったもの。

エチュード・ピノ・ノワール・カーネロス

トニー・ソーター氏が醸造したナパ・ヴァレーのワイン。カーネロス地区は寒暖の差が大きく冷涼でシャルドネやピノ・ノワールが多く栽培される。『神の雫』では2000年が登場。一青とローランが飲んだワイン。ジョルジュ・ブラックの無彩色のリトグラフのような、はっきりとした輪郭と主張を持ちながらどこかそっけない表現のワイン。

クロ・デュ・マルキ

  • 生産国:フランス
  • 地域: ボルドー(サンジュリアン)
  • 葡萄:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン
  • 年代:2020年
  • 生産者:シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ

シャトー・レオヴィル・ラス・カーズのセカンドワイン。並の格付けワインを凌ぐポテンシャル。『神の雫』では2004年が登場。メドックマラソンの給水所で雫が飲んだ。シャトー・レオヴィル・ラス・カーズのセカンド。レオヴィル・ラス・カーズの畑の外側にある決められた畑で造られた葡萄。公園の野外ステージで演奏されるマリンバ。飲んでるだけで愉快になる。鬱々とした気持ちが晴れやかになり、その甘さが優しく包んでくれるようなワイン。

シャトー・グラン・ピュイ・ラコスト

  • 生産国:フランス
  • 地域: ボルドー(ポイヤック村)
  • 葡萄:カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー
  • 年代:2013年
  • 生産者:シャトー・グラン・ピュイ・ラコスト

ボルドー赤ワイン。『神の雫』では1990年をシャトー・ムートン・ロートシルトと対決。1999年は飲み頃には早く、メドックマラソンの途中で雫が飲んだ。5級シャトーのなかではトップクラスに入るシャトー。控えめな香りに対して、ワインそのもののボディはすごくしっかりしている。折り目を正しく身なりを整えた、イギリスの髭の紳士のようなワイン。

シャトー・ミュザール

世界最古のワイン産地のひとつといわれる中東レバノンの赤ワイン。このワイナリーの畑は海抜1000メートルの場所にあり兵器金は25度前後。ブドウの生育期に雨が降らない乾燥気候。気候、土壌、歴史の三つが詰まったブドウ作りの理想の地。戦争のため収穫できないこともある。漫画『ソムリエール』では2000年が登場し、レバノンで橋を造った日本人の退職者のために提供した。『神の雫』の原作者・亜樹直さんも「チリワインに似た独特の香りがする」と推奨しているワイン。

サン・ロマン・ルージュ・スー・ロッシュ

ブルゴーニュのマイナーな地域の自然派ワイン。『神の雫』で2009年が登場し、木戸がモデル志望の高校の同級生・美帆に飲ませた。和風の煮物に合う。決して新しくはない、でも住み心地のいい木の温もりがある、想い出がいっぱい詰まっているあったかい家。決して気取っていない、素朴で少し退屈かもしれないけど、でも笑顔でいつも帰りを待っていてくれる。ありふれた生活こそが幸福であり恵みであることを思い出させてくれるワイン。

ル ・プティ・リオン・デュ・マルキ・ド・ラス・カーズ

  • 生産国:フランス
  • 地域: ボルドー左岸(サン・ジュリアン)
  • 葡萄:カベルネ・ソーヴィニョン
  • 年代:2012年
  • 生産者:シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ

シャトー・ラトゥールに隣接するラス・カーズの畑の若木の葡萄で造られたワイン。メルローの割合が高い。『神の雫』でクリス・ワトキンスが放浪の旅の福岡で2008年を賞賛。美しい若鷹が、大空を舞い飛ぶその瞬間を待ちながら、巨大な一本の杉の木の上で羽繕いするような、そんな一枚の絵画のようなワイン。

スパークリング

アンリオ・ロゼ・ブリュット

  • 生産国:フランス
  • 地域: シャンパーニュ
  • 葡萄:ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ
  • 年代:NV
  • 生産者:アンリオ

「色」よりも「味」を追求する家族経営メゾンのアンリオ。漫画『怪盗ルヴァン』で登場。華やかな香りと丸みを帯びたボディが魅力でピンクローズをあしらったつばの広い貴婦人の帽子のようなワイン。

ナイティンバー・クラシック・キュヴェ・ヴィンテージ

ナイティンバーは「新しい木の家」の意味を持つイギリスのワイナリー。寒冷なイギリスでは上質なブドウは栽培できなかったが、地球温暖化で気温が上昇した結果、シャンパーニュの対岸で同じ石灰質の土壌を備えていたイギリス南部地域でシャンパーニュをも脅かすほどのスパークリングワインが造られるようになった。漫画『ソムリエール』で1998年が登場。

グロンニェ・カルプ・ディエム

  • 生産国:フランス
  • 地域: シャンパーニュ
  • 葡萄:シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエ、ピノ・ブラン、プティ・メリエ、アルバンヌ
  • 年代:NV
  • 生産者:グロンニェ

漫画『シャンパーニュ』で紹介。「カルプ・ディエム」はラテン語で今を生きる。針金ではなく、栓を蝋と麻縄で止める「フィスラージュ」の伝統手法。十字に結んだ紐を切ることで心の迷いや後悔も断ち切ってくれる。「カルプ・ディエム」は滅びかけた古代種の葡萄も使う珍しいシャンパーニュ。無くてもよいが、あったほうが少しだけ人生の味が複雑で美味しくなる。

デザートワイン

ヴィンサント・ラ・キメラ

  • 生産国:イタリア
  • 地域:トスカーナ州
  • 葡萄:トレッビアーノ、マルヴァジア
  • 年代:2007年
  • 生産者:カステッロ・ディ・モンサント

ハーフボトル。『神の雫』では1993年を中華料理の皮蛋に合わせた。優しくコクのある甘味が、遠くにあるように思えるものをピタリと受け止めアッと言わせるダイナミズムを生む。ピータン独特の臭みが嫌味のないフォアグラのようなコクに変わる。サーカスの離れ業を見るマリアージュ。

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