7000円あれば結構な食事ができる。高級料理店のランチ、お寿司など食べられる。登山では標高7000メートルから世界が変わる。そんな7000円台のおすすめワインを紹介。
白ワイン
ダミアン・ポドヴェルシッチ・カプリャ
- 生産国:イタリア
- 地域:フリウリ州
- 葡萄:シャルドネ、フリウラーノ、マルヴァジーア・イストゥリアーナ
- 年代:2018年
- 生産者:ダミアン・ポドヴェルシッチ
イタリア北東部フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州の白ワイン。オーストリアとの国境に位置する。力強い酸とそれに負けない果実味。この地域特有の複雑なミネラルが横溢する作品。『神の雫 マリアージュ』では2011年をTボーンステーキと合わせた。「カンヌ映画祭で運命的な出会いをし恋に落ちた2人。モナコ大公レーニエ3世と気品に満ちた美貌で一世を風靡した映画女優グレースケリーのマリアージュ」と表現。
エル・オンブレ・バラ・アルビーリョ・レアル
樹齢60年超のアルビージョ・レアル 100%から造られる白ワイン。
ドメーヌ・フィリップ・ヴァンデル ヴァン・ジョーヌ レトワール
ジュラ紀の語源である古い地層の山脈の麓、フランスのジュラ地方のヴァン・ジョーヌ(黄ワイン)。土着品種のサヴァニャンを使う。発酵させたワインを6年以上も木の樽で熟成させる。
ハーマン・J・ウィーマー・リザーヴ・リースリング
珍しいニューヨークのリースリング。ニューヨーク州セネカ湖の左岸に位置するワイナリー、ハーマン・J・ウィーマー。農薬なども一切使わないブドウ栽培とドイツの伝統的なワイン醸造を行っている。
赤ワイン
シャトー・ボイド・カントナック
- 生産国:フランス
- 地域:ボルドー(マルゴー村)
- 葡萄:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、プティヴェルド
- 年代:2019年
- 生産者:ボイド・カントナック
『神の雫』で2001年が登場。メドック第3級。当時は3000円台で買え、イタリアワインとの対決に勝利した。2001年だけが突出。天・地・人が奇跡的に噛み合ったとき、優れたテロワールは1級シャトーに匹敵するほどのポテンシャルを発揮する好例。
シャトー・ダルマイヤック
- 生産国:フランス
- 地域:ボルドー(ポイヤック村)
- 葡萄:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー
- 年代:2019年
- 生産者:Ch.ダルマニャック(バロンヌ・フィリピーヌ・ロートシルト社)
シャトー・ムートンが経営しているシャトーで、メドック5級だがクオリティはそれ以上。『神の雫 マリアージュ』では2012年が登場。「台湾の九份の街並み。何かとても楽しいことが待っていそうな気がするが、入り口からは全貌が見えない。そんな光景と重なるワイン」と表現。
オー・ボン・クリマ・ピノ・ノワール・イザベル
米国のブルゴーニュ・スタイルのワイン造りのパイオニアであるオー・ボン・クリマの最上のワイン。カリ・ピノ100%使用。愛娘イザベルの名前を冠している。
シャトー・ブラネール・デュクリュ
- 生産国:フランス
- 地域:ボルドー(サン・ジュリアン村)
- 葡萄:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、プティヴェルド
- 年代:2021年
- 生産者:シャトー・ブラネール・デュクリュ
ボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンの比率が高い赤ワイン。『神の雫』で、みやびがソムリエを目指そうと思ったきっかけが82年のヴィンテージ。グリセリンのようなコクがブルーベリーなどの黒い果実の甘みと渾然一体化してするするといくらでも飲める。「ワインってこんなに素晴らしいんだって人生観そのものが変わっちゃった気がした」。若いワインはそれほど感動がない。ワインの”飲み頃”を教えてくれる赤ワイン。
ドメーヌ・サンタ・デュック・ジゴンダス
フランス南ローヌのジゴンダスの赤ワイン。グルナッシュを中心に造り荒々しいタンニンを感じる。『神の雫 マリアージュ』では2001年が登場。「黒胡椒、木の皮をなめるような荒々しさ。そしてローズマリーのようなハーブのニュアンス。野性味溢れるワイン」と表現。
ネイピア・レッド・メダリオン
- 生産国:南アフリカ
- 地域: ウェリントン
- 葡萄:カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、マルベック、プチヴェルド
- 年代:2018年
- 生産者:ネイピア・ワイナリー
南アフリカの「ラトゥール」と呼ばれるワイン。『神の雫』では2001年が登場。歌声が積み重なる。幾重にも。アカペラだ!女声だけで紡ぐアカペラの優美な歌声のようなワイン。2011年も『神の雫 マリアージュ』に登場。多層的で滑らかで凝縮感も備わっている高級ボルドーのような味わい。
バローネ・リカーゾリ・カステッロ・ディ・ブローリオ・キアンティ・クラシコ
- 生産国:イタリア
- 地域: トスカーナ州
- 葡萄:サンジョヴェーゼ、メルロー、カベルネ・ソーヴィニョン
- 年代:2019年
- 生産者:バローネ・リカーゾリ
キャンティの名門バローネ・リカーゾリが送るグラン・ヴァン(偉大なワイン)。『神の雫』で2007年が登場。ワイン事業部の木戸が憧れの先輩・深町に飲ませてもらったワイン。最初はちょっと苦くて突っぱねられるような味がして、でもじっくり付き合うとその包容力と優しさに気付くことができるワイン。
サンタ・ジュリア・ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ
- 生産国:イタリア
- 地域: トスカーナ州 (モンタルチーノ)
- 葡萄:ブルネッロ(サンジョヴェーゼ グロッソ)100%
- 年代:2018年
- 生産者:サンタ・ジュリア
『神の雫』で2005年が登場。第九の使徒を探す過程で雫と本間が現地で飲んだ。屈託のないワイン。笑顔の女性がブランコに乗っている。明るい日差しと風にたゆたう髪のようなワイン。
サン・アントニオ・カンポ・デイ・ジーリ・アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ
- 生産国:イタリア
- 地域: ヴェネト州
- 葡萄:コルヴィーナ・グロッソ & コルヴィーナ・ジェンティーレ、ロンディネッラ 、クロアティーナ、オゼレータ
- 年代:2015年
- 生産者:テヌータ・サンアントニオ
葡萄を陰干しして濃縮させたイタリアワイン「アマローネ」。『神の雫 マリアージュ』で2006年が登場。イタリア料理店「テルツォ」のシェフが美咲にプロポーズするときに飲んだ。アマローネに漬け込んで作る「ウブリアーコ・ディ・アマローネ」チーズと相性がいい。大好きなのに一緒にいるのが当たり前すぎて、なかなか口に出来なかった気持ちみたいな「幼なじみのカップルの放課後の告白」のワイン。
アルザス・ピノ・ノワール・エレヴェ・アン・ミュイ
- 生産国:フランス
- 地域: アルザス
- 葡萄:ピノ・ノワール
- 年代:2022年
- 生産者:レオン・マンバック
アルザスのピノ・ノワール。『神の雫』では樽違いのフードルの2005年が登場。アルザス料理の「フレンシュナック」と合わせた。遠峰一青が絶賛。自然農法の中に育つワイン独特の調和の取れた果実味と酸味のバランス。テロワール由来の複雑なミネラル。森を駆け抜ける引き締まった若い雌鹿の優美な姿を想起させてくれるワイン。
シャトー・ジスクール
- 生産国:フランス
- 地域:ボルドー(オー・メドック地区)
- 葡萄:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン
- 年代:2020年
- 生産者:シャトー・ジスクール
ボルドーのマルゴー村の古い木々に覆われた美しい公園の中にあるシャトー。『神の雫』では2003年が登場。第十一の使徒の対決に敗れた神咲雫にクリスが奢った。艶やかで華麗で動きがあるけど騒がしくない。大勢の紳士淑女がワルツに合わせてくるくる廻りながら踊るようなワイン。
井筒ワイン シャトーイヅツ
- 生産国:日本
- 地域:長野(塩尻市)
- 葡萄:メルロー
- 年代:現行ヴィンテージ
- 生産者:信州桔梗ヶ原 井筒ワイン
長野県塩尻市の井筒ワイン。香りだけでテロワールを感じ、日本ワインに足りなかったものを演出。長野が誇るメルローワイン。『神の雫』では2010年が登場。大事に育てられた美しい馬がたてがみをなびかせながら草原を駆け抜けている。乗っているのは貴婦人。西洋人なのか東洋人なのかわからない。どちらであってもこの馬に相応しい騎手。
シャトー・クロワゼ・バージュ
- 生産国:フランス
- 地域:ボルドー(メドック地区)
- 葡萄:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン
- 年代:2015年
- 生産者:シャトー・クロワゼ・バージュ
メドック地区ポイヤック村の赤ワイン。『神の雫』で第十二の使徒を探す中で1966年が登場。若いうちは酸やタンニンなどの要素がぶつかって飲みにくいワイン。熟成することで互いが融通を利かせ合って歩みより、ぶつかっていたものが深みに変わって味わい深いワインになった。『マイ・フェア・レディ』のラストシーンを思い浮かべるワイン。
シャトー・ラ・ラギューン
- 生産国:フランス
- 地域:ボルドー(オー・メドック地区)
- 葡萄:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ-、 プティ・ヴェルド
- 年代:2020年
- 生産者:シャトー・ラ・ラギューヌ
メドック格付け3級で日本では珍しいワイン。当時は四千円ほど。長期熟成してこそ術力を発揮するワイン。若いときに飲むならデキャンタしてよほど長く置かないと本来のポテンシャルを知ることができない。『神の雫』では1970年が登場。雫が「古典バレエのラ・バヤデールのようなワイン。エキゾチックな東洋の香辛料を思わせるけぶるようなアロマがあって、それでいて貴婦人のように優雅なワイン」と表現。
ドメーヌ・コワイヨ ・マルサネ・レ・ロンジュロワ
- 生産国:フランス
- 地域:ブルゴーニュ(コート ド ニュイ・マルサネ)
- 葡萄:ピノ・ノワール100%
- 年代:2021年
- 生産者:ドメーヌ・コワイヨ
遠峰一青がビジネスクラス用にセレクトし、第十の使徒を探しにハワイへ向かう飛行機で2009年を飲んだ。バレリーナのように優雅なピノ・ノワール。乾坤一擲、舞台へ踊り出した彼女は、優雅な微笑みと伝統的だがどこかアバンギャルドな技で、たちまち観客を魅了してしまう。
岩の原ワイン ヘリテイジ
マスカット・ベーリーAの葡萄を生み出した新潟県上越市にある岩の原葡萄園の最高級赤ワイン。「マスカット・ベーリーA」「ブラック・クイーン」「ベーリー・アリカントA」をブレンド。フレンチオーク樽で15ヶ月間じっくりと熟成し、果実味とタンニンが調和した凝縮感の高い味わい。
スパークリング
マーク・エブラール ブラン・ド・ブラン 1er ブリュット NV
- 生産国:フランス
- 地域:シャンパーニュ
- 葡萄:シャルドネ100%
- 年代:NV
- 生産者:マーク・エブラール
シャルドネ100%のシャンパーニュ。『神の雫』で登場したときは3,000円台で今では人気のシャンパンに。立ち昇る細かく美しい泡は、澄んだ青空に消えていく白い鳩の群れ。キムチの燃え盛る炎をシルキーで美しい泡にくるみ、どちらの酸も穏やかにして互いを高め合って旨味を引き出す。めくるめくショーのように一瞬の幻のように姿を無数の鳩に変えてしまう。
ブリュット・ダンジャン・フェイ ポール・ダンジャン・エ・フィス NV
- 生産国:フランス
- 地域:シャンパーニュ
- 葡萄:ピノ・ノワール、シャルドネ
- 年代:NV
- 生産者:ポール・ダンジャン・エ・フィス
ピノ・ノワールやシャルドネをブレンドしたバランスの良いシャンパーニュ。『神の雫 マリアージュ』で登場。バランスがよくシャンパーニュの優雅さとは何かをよく理解しているワイン。誰の目も気にならない静かな中庭でゆったりと読書をする休日のようなシャンパーニュ。フルートグラスではなく白ワイングラスで飲んで香りを楽しむ。
ドメーヌ・アンリ・ビリオ・グラン・クリュ・アンボネイ・キュヴェ・トラディション
- 生産国:フランス
- 地域:シャンパーニュ
- 葡萄:ピノ・ノワール、シャルドネ
- 年代:NV
- 生産者:ドメーヌ・アンリ・ビリオ
『神の雫』で全員が絶賛。華やかで、いろんなフルーツやナッツの香りが渾然一体となっていて、それを舌から支えるミネラルも感じられる。子供の頃両親と一緒に行った海。ほろ苦いけど懐かしい大切な想い出のイメージのシャンパーニュ。
コンタディ・カスタルディ・フランチャコルタ・ゼロ
ゼロはノン・ドサージュ。瓶内二次発酵の糖分の添加を行わないこと。澱とともに40ヶ月の瓶内熟成を行い、シャープな酸味が特徴。『神の雫 マリアージュ』では2010年をピッツォケリ(蕎麦のパスタ)に合わせた。ワインの爽やかで切れ味のいい酸、パスタの土っぽさとセージのグリーンが原島に甲子園の県大会準決勝の興奮と、はやる気持ちを思い出させたマリアージュ。夏の風の香りがするスパークリング。
ルイナール・シャンパーニュ・ブラン・ド・ブランNV
- 生産国:フランス
- 地域:シャンパーニュ
- 葡萄:シャルドネ100%
- 年代:NV
- 生産者:ルイナール
ハーフボトル。世界最古のシャンパーニュ・メゾン。『神の雫』で雫とみやびが高級BARで飲んだ。繊細な泡が輝けるネオンのよう。美しい夜景の中に溶け込んでいる悲喜交々の物語。エレガントでキリリと引き締まった切れのある酸。柔らかい蜂蜜の香りと夜の官能を連想させてくれる重曹感。大都会の夜景そのもののようなワイン。
モエ・エ・シャンドン・ネクター・アンペリアル
『神の雫』で第十二の使徒の決戦に向かう前、モノポールで飲んだシャンパーニュ。日だまりの公園でブランコに乗るようなワイン。温かくて優しくてほっとする。陽性のシャンパーニュ。戦士の休息。アンぺリアルは、かつてアルフォンソ・ミュシャがポスターを描いてた。
ドゥーツ・ブリュット・クラシック
- 生産国:フランス
- 地域:シャンパーニュ
- 葡萄:ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネ
- 年代:NV
- 生産者:ドゥーツ
シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエをほぼ均等にアッサンブラージュした王道のシャンパーニュ。あえて名前にクラシックとつけている。これぞシャンパーニュ。『神の雫 マリアージュ』で、いよいよ神の雫を探すボルドーに向かう前、モノポールで神咲雫が飲んだ。飛び立つ最後の飛行機を空港のどこかで眺めている。何か理由があってそこにいる。そんな時に飲みたくなるシャンパーニュ。
デザートワイン
シャトー・ラ・トゥール・ブランシュ
- 生産国:フランス
- 地域:ソーテルヌ
- 葡萄:セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、ミュスカデル
- 年代:2018年
- 生産者:シャトー・ラ・トゥール・ブランシュ
貴腐ワイン。『神の雫』に2001年が登場。「貴腐独特の圧倒的な香りが、先ほどのデザートの余韻を忘れ得ぬ想い出のように引き立ててくれる。このワインは花嫁から投げられたブーケのようなワイン」と表現。
シャトー・ドワジ・ヴェドリーヌ
- 生産国:フランス
- 地域:ソーテルヌ(バルサック地区)
- 葡萄:セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、ミュスカデル
- 年代:2014年
- 生産者:シャトー・ドワジ・ヴェドリーヌ
セミヨン品種が主体でソーヴィニヨン・ブランをブレンドした貴腐ワイン。『神の雫 マリアージュ』に2001年が登場。杏のコンポート白ワインジュレと合わせた。「夕暮れの縁日のマリアージュ」と表現。
ユルツィガー・ヴュルツガルテン・リースリング
- 生産国:ドイツ
- 地域:ユルツィガー・ヴュルツガルテン
- 葡萄:リースリング
- 年代:2004年
- 生産者:クリストッフェル・エルベン
『神の雫』で2004年が搭乗。中国へ帰ろうとするローランを遠峰一青が追いかけ、搭乗に遅れたことで再会できたことに乾杯したワイン。